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2011年4月12日 (火)

身辺雑記:東京電力の意志決定遅れの理由はなにか

2011/3/12
昨日午後の東北地方太平洋沖地震の余震の大きさに驚いた。また玄関まで飛び出した。余震は徐々に弱まると楽観していた。その後、小さな揺れがかなり続いた。NET情報等によれば、この余震で福島第一原子力発電所の原子炉への注水が小一時間停止したようだ。注水作業をしていた人々の避難も含めて色々理由はあるだろう。ともかく、スキがあれば暴れ出そうとしている原発が4台も福島第一原子力発電所にはある。そのうち1台が暴れ出せば、そちらの対応が最優先になる。残りの3台には手が回らなくなる。すると次の2台目も暴れ出す。それが、3台目、4台目と続く。3号機はプルサーマルでプルトニウムを燃料に使う。放射能はウラン燃料より大きいのではないか。ともかく、何とか最悪の事態に走らないように必死でギリギリの作業が続いている。今後も余震は続くだろう。地震で原発自体や付属設備・建屋等が脆弱になっている可能性もある。自然災害としては、今後台風シーズンも来る。台風の通過と原子炉のメルトダウンが重なると史上最大の原発事故になる可能性も否定できない。その時は東京も放射能汚染地帯になってしまうだろう。今こそ長期的な視点から原子炉の暴走と破壊を阻止する根本対策を早急に行って欲しい。一瞬の油断で今までの努力が霧散して、更に大きな被害が発生する危険が差し迫っているのが現在の福島原発ではないか。

昨日の天気

TAVE= 12.4
TMAX= 19.5
TMIN= 6.6
DIFF= 12.9
WMAX= 9.6
SUNS= 6.4
RAIN= 0


身辺雑記:東京電力の意志決定遅れの理由はなにか

東京電力社長は体調不全で原発事故対応の一番大事な最初の一ヶ月の間にある期間入院した。日本有数の企業の最高幹部なのだから高血圧等は役員就任前に当然入念な診断が行われているべきであろう。在職当時、米国の技術者から、米国のビジネスエリートは肥満や喫煙をする人は自己管理が出来ないとみなされ出世も出来ないと聞いた事があった。あらゆるストレスに耐えるタフな人間を経営幹部に配置する事こそ最高の人的リスク管理ではないか。緊張で血圧が上がるのは当然。持病なのか経営幹部は株主のためにも自己の健康状態を示すべきではないか。アップルの最高経営責任者のS.ジョブは自分が病気で休養する旨を全従業員にメールで伝えたとの事だ。株主はこういう情報があれば、アップルの経営危機を何らかの意味で評価して、自分の保有株の扱いに反映できる。何の対処もなく突然株の暴落を引き起こすのは経営責任に反する例の一つであろう。

東京電力のホームページの一般向け組織図を見ると、トップに会長1名、その下に社長1名、その下の副社長6名が経営上層部を構成する。株主向けホームページでは、更に各役員の詳細な権限と責任が記述されている。それによると、要するにこの8名の最高経営層が東京電力という会社の代表権を持っている事が分かる。それを言い換えると、代表取締役と言う点では8名の最高経営層は同等の権限と責任を持つという事だろう。当然社内では職務分掌が規定されていると思うが、対外的にはこの8名の最高経営層は全て同等に東京電力を代表して権限を行使しその責任を負うことになる。

東京電力を馬車にたとえれば、東京電力は8頭の馬車で動かされている事になる。ところが、馬ならば前の方にニンジンをぶら下げ、よそ見をさせず、尻を叩けば先ずは前進するだろう。東京電力の8頭の馬車馬は危機に際してどんな動きをするのか。単に外部から見ていただけでは馬同志のダイナミックスを読めない。おそらく、競争と協調というダイナミックスが働いているだろうが。対外的に下手な動きをすれば、仲間の馬に足をすくわれるという危険は常にあるのでは。組織が最高に働けば、8頭以上の力を発揮する可能性もある。三本の矢の譬え、三人寄れば云々という喩えもある。しかし、組織の位相が外れると力は分散し、進むべき方向を間違える可能性もあり得る。どちらかと言えば、現在は塹壕のもぐら宜しく、モグラ叩きに自分だけは会うまいと保身モードに入っているのではないか。

東京電力の意志決定の遅れは経営組織そのものにも原因があるのではないか。技術系の役員が少ないのも科学・技術的な判断を遅らせているの要因かも知れない。東京電力の社長が入院後出社したのが4/7らしい。福島原発事故以来、ようやく4/11福島県を初めて訪問し謝罪したとの事だが、余りにも遅すぎる。あまつさえ、福島県知事は訪問を拒否したとの事だ。当然であろう。組織が巨大になりすぎると意志決定が遅れるのは仕方ないと見るのか、意志決定の遅れ自体をリスクと見るのか。恐竜が意志決定の遅れを考えなかったような状況があったのであろうか。株主側はどういう見方をしたのか。新日鉄の場合、代表権があるのは会長1-社長1-副社長4の6名体制だ。船頭が多すぎて小田原評定ばかりでは危機を乗り越えるのが遅れてしまわないか。一層のこと、東京電力上層役員は総懺悔して役を降り、平取締役役を昇格させる程度の英断を持って、社会や株主の期待に応えるべきではないか。

追記:カテゴリー(老人の寝言)を作ってそこに入れる。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:ゑんどうの花

歌題=ゑんどうの花:

■どこにでもある  独りゐのうたなぞ 詠みたくなし  咳きつつも ひとりゐのうた 108 渡辺 正代

独りゐの歌は沢山あるが、それぞれ色調や陰影が異なる。この歌はその複雑な心境を詠んだようだ。

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  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)