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2011年5月 9日 (月)

読みかじりの記:雑草のごとく 谷口浩美 著 月刊陸上競技 編集(出版芸術社 1992年)

2011/5/9
昨日は母の日。夏のような暑さであった。サンショウの挿し木をした。1本でも2本でも発根すれば良いだろうと思いつつ。母の残した一首を思い出した。ともかく、百パーセントの発根は夢のようである。
■夫の趣味は 密閉挿しにて 山査子と椿 それぞれ 百パーセント
父の「密閉挿し」の様子は見たことがないが、乾燥防止のために挿し床を密閉したのではないかと思う。それにならって、鉢には板ガラスを乗せて乾燥防止をした。

昨日の天気

TAVE= 20.5
TMAX= 28.9
TMIN= 13.5
DIFF= 15.4
WMAX= 7.4
SUNS= 10.4
RAIN= 0

asahi.comの記事「1号機原子炉建屋内、計13人が作業 換気用管を設置(2011年5月5日20時4分)」によれば、「東京電力は5日、福島第一原子力発電所の1号機(福島県大熊町)で、3月12日に原子炉建屋で水素爆発が起きて以来初めて、建屋内に作業員が入ったと発表した。午前11時32分に東電社員2人が放射線量を確認するために建屋に入った後、午後3時8分までに作業員が建屋の換気用の管を設置した。」との事だ。原発事故対策でようやく原発本体に迫る第一歩であると思う。福島原発の各原子炉の破損状態はそれぞれ異なるようだ。1号機は水棺として巡回冷却システムを稼働させる計画のようだが、今後も気が抜けない作業が必要だろう。なんとかやりとげてもらいたい。他の2~4号機はどうなるのか。こちらも気になる。

読みかじりの記:雑草のごとく 谷口浩美 著 月刊陸上競技 編集(出版芸術社 1992年)

「雑草のごとく」というタイトルが最初に目に付いた。自分にとって雑草とは避けて通れない代物だ。雑草との付き合いは終わる事はないだろう。雑草を敵と見るより味方としてつき合って行こうと思っている。本書の腰巻きと表紙の写真からマラソンの谷口選手の著書と分かった。腰巻きには『’91世界陸上マラソン金メダルの」谷口浩美選手が、バルセロナ五輪で「こけちゃいましたよ」の一言で全国民を感動の渦に巻き込んだ。飾らず、おごらず、常に自然体。不器用だが、真正面に精一杯頑張り抜いたマラソン人生を自らつづる。』とある。

本書により谷口選手は駅伝からマラソンにはいった事が分かる。駅伝はチーム競技だがマラソンは個人競技だ。個人競技は個人競技の奥行きの深さを感じる。小学校から、高校、大学社会人と競技人生も興味深く読んだ。競技は結果が全てであるが、その最高の結果である優勝に至るまでには多数のハードルがある。「マラソンは本当に性格そのものだと思う。」とマラソンという競技をさらりと述べている。「私はマラソンというのは要領の悪い人でないと走れないと思っている。」という言葉にも感心する。社会人マラソン選手になって、「そのころから私も心理学に興味を持った。」と書いている。なぜか。別のページでどういう人がマラソンに適しているかについて書いている。「私は、自分を客観的にみつめられる人、それとあきらめない人、の二点をあげたい。」と述べている。マラソンという競技も最終的には自分との戦いになるようだ。自分を冷静客観的に見て自分を制御するそのためには心理学も生理学も必要なのだろう。それから、性格も根本的には変えられないが、ある部分は変えられると書いている部分には共感を受けた。自分も幼少時は内向的と言われ自分もそう思い悩んでいた時もあった。その傾向は今も変わらないが、それも気にならなくなった。性格と言っても頑固な習慣みたいなものでその部分は意識的に矯正すれば変わる事ではないか。いわば望ましいイメージを作ってそれに向かって努力することがあらゆる仕事や競技にも通用するのではないか。この部分は参考になった。

そもそも、自分も体操と音楽は苦手と思っていた。それは一面正しいのかもしれない。ただ、小学生の時、子供駅伝で優勝した経験は今も記憶に残っている(「子供駅伝大会で優勝」:http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2009/01/post-d713.html)。やはり、一度でもトップに立つという経験は人生でも重要に違いない。子供駅伝では早かったのは自分以外の選手で、自分はたすきをつなげただけという気持はあった。それはそれで良かったのだと思う。

本書出版時32歳の著者は「引退より自然消滅の道」と述べている。ここで、この本のカバー範囲は終わっている。その後はどうしたのか。「谷口浩美url=http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E5%8F%A3%E6%B5%A9%E7%BE%8E;最終更新 2011年3月22日 (火) 15:42 」:『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。によれば、「2008年4月より、東京電力 長距離・駅伝チーム監督に就任。2009年には同チームを全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)初出場に導いた。2010年9月末をもって、同チームの監督を退任した[2]。現在は講演の傍ら、指導などで全国を回っている。」とある。

人生はマラソンに例えれる事も多い。それがレースとなると必ず順位がつきまとう。順位はレース参加者をある基準で一次元座標に投影して並べたものに過ぎないかもしれない。参加者には参加者なりの基準があっても良いであろう。参加者の持つ、ハンディ、経験、能力等々の色々な特性を考慮するとその順位の向こうに色々な物が見えてくるだろう。いわば、レースの敗者は雑草のような存在に見えるが、それをはねのけて努力の末に、誰も見ようともしない小さな実を付ける事ができるだけでも上々ではないか。雑草のような生き方は好まれないかもしれない。だが、それを避けることも出来ないのが現実だ。足元をしっかり見て、地面に根を張ることが勝負のスタートかもしれない。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:永久の思ひ出

歌題=永久の思ひ出:

■温泉を 好みし夫と 折折に 旅に行きしは 永久の思い出 86 福島 春江

夫唱婦随で折々の温泉旅行をした思い出が甦ってくるような歌だ。

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  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
  • 沼田 真(編): 07_雑草の科学(研成社1979)
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)