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2011年6月30日

2011年6月30日 (木)

技術 回顧と展望:はるかな尾瀬はどうなるか。20110630。

2011/6/30
昨日は暑い一日だった。AMEDAS最高気温(℃) =36.9 (15:51 )。かみさんは老人は熱中症が危険だと禁足令を出して友人とモールへ涼みに行ってしまった。家にこもって留守番。夕方雷鳴。雨を期待したが、お涙程度。

昨日の天気

TAVE= 30.2
TMAX= 35.9
TMIN= 26.4
DIFF= 9.5
WMAX= 4.9
SUNS= 9.7
RAIN= 2.5


技術 回顧と展望:はるかな尾瀬はどうなるか

初夏になると流れてくる歌がある。

夏がくれば思い出す
はるかな尾瀬 遠い空

江間章子作詞、中田喜直作曲の夏の冒頭である。WIKIPEDIAに「昭和24年(1949年) - 「夏の思い出」をNHKラジオ歌謡にて発表。」とある。幼少の頃、この歌を聞いた記憶はない。昭和40年代、ハイキングや登山が一般化してから良く耳に入ってきたように記憶している。東京電力福島第一原子力発電所の事故で、その尾瀬はどうなるか気になった。

自分にとって尾瀬の記憶があるのは学生になってからだ。大学の送配電工学のI教授が講義の中で尾瀬ヶ原を揚水式発電に使う計画があったと話された。先生は旅順工大出たとの事で、ノモンハン事件の時のソ連と日本の戦車の違いを聞いたこともある。ソ連のは鉄のかたまりのような頑強さで日本のは華奢であったとか。送電線が張り巡らされて、それが避雷針の役割を果たして、落雷は少なくなったというような話しも聞いた。肝心の講義の内容はすっかり忘れている。

当時の電力事情を「東京電力50年史url=http://www.tepco.co.jp/company/corp-com/rekishi/50anniver/index-j.html」同資料の年表より以下に抜粋する。東京電力がこういう資料を提供していることには敬意を表したい。願わくば事業の社会的な責任を高度な視点から更に徹底して頂きたい。

昭和41年12月1日 福島1号機原子炉設置許可
昭和41年12月8日 福島1号の契約をGE社と調印
昭和42年1月 1日 福島原子力建設所設置
昭和42年7月20日 最大電力1000万kW突破
昭和42年9月29日 福島原子力1号機着工
昭和43年1月22日 福島第二原子力発電所の開発計画発表
昭和43年3月30日 発電設備が1000万kW突破
昭和43年11月15日 第二次家庭電化ブーム、3C(カラーテレビ、クーラー、カー)時代始まる
昭和44年 8月 8日 年間の最大電力が夏季ピーク型に移行
昭和46年3月26日 福島原子力1号機運転開始(46万kW)

年表より昭和40年代の初めに、電力需要が急速に高まった事が分かる。また、「最大電力が夏季ピーク型に移行」と現在の電力需要パターンに変わった事も分かる。同時に、原子力発電の計画が始まる。そうして福島第一原子力発電所が運転開始して今年で40年になる。揚水式発電は、電力の消費が少ない夜間に、電力を使い低いところから高いところにポンプで水を汲み上げ、電力需要の多い昼間にその水で発電する方式である。いわば、電気エネルギーを位置エネルギーに変換して蓄える方式で原子力発電と相性が良い方式である。WIKIPEDIAの「尾瀬」という項目には「東京電力は1966年まではこの地(尾瀬)に発電所建設計画を持っていた。」という記事がある。

生活が豊かになり、その代償として公害が増えた。それを契機に自然保護運動も盛んになった。当時はそのような時代であった。尾瀬も自然保護という国民の強い要望があって初めて保存されるようになった事を再度理解しなければならないだろう。

同年表の昭和43年4の(世 相): 学園紛争花盛り、(流行語):「失神」 「サイケ」 「昭和元禄」 「とめてくれるなおっかさん」も懐かしく思い出す。

とれまがニュースは、「電気料金値上げせず=尾瀬の土地は売却対象外―西沢東電新社長;url=http://news.toremaga.com/economy/ewhole/338142.html(2011年06月28日)」というタイトルで、「東京電力の西沢俊夫新社長は28日までにインタビューに応じた。福島第1原発事故に伴う燃料コストの増加に関し、当面は電気料金に転嫁せず、経費削減などで吸収する方針を改めて強調。資産売却については「2~3年で見て一番いいタイミングで売りたい」と述べる一方、尾瀬国立公園内に所有する約1万6000ヘクタールの土地は「一切売る気はない」と明言した。
」と報じた。

群馬県は、「尾瀬国立公園の放射線量測定結果;url=http://www.pref.gunma.jp/houdou/e2400007.html( 2011年5月30日)」というタイトルで、「尾瀬シーズンの本格的な到来を前に、尾瀬国立公園内等で放射線量を測定したところ、最大でも0.300マイクロSv/h(地上0m)でした。
この値は、文部科学省が示した学校の放射線量暫定基準値(3.8マイクロSv/h)の12分の1以下です。」、「尾瀬では、これから6月中旬にかけて、ミズバショウの季節を迎えます。」と報じた。

巨大な損害賠償を背負うことになった東京電力ではあるが、今のところ尾瀬が売却される予定はないようだ。また、放射能汚染も心配するレベルではないらしい。自分が尾瀬に行ったのは社会人なりたての頃だ。Mさんという職場の先輩が若い女性達と一緒に誘ってくれた。シールド室にこもってラジオ関係の仕事をされていたと記憶している。多くの人々の記憶の中に尾瀬は生きていることであろう。それにしても、原子力発電が稼働してから40年、今日ほどの関心を持たなかった。何事も人間のやることには完全はない。一般的にはコストと利便性を秤にかけて考えるが、安全性をどのように見積もるか、社会全体で議論しなければならない時代になったのが現代ではないか。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:八十路を迎えて

歌題=八十路を迎えて:

■特技なく 学歴もなき 身一つの 世を渡り来て 多くを得たり 106 渡辺 げん子

特技も学歴も役立つのはほんの一時、常に学び生を全うしようとする歌と思う。

追記(2021/02/17):タイトルに投稿年月日を追加。

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  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)