日々農天気(愛しきもの 道具達);刃が根本から折れた鋼付ステンレス刃ねじり鎌
2012年8月29日水曜日
昨日は晴れ。ざっそう句:吉吉と バッタ触れ飛ぶ 日照り畑。最高気温(℃) 35.7 15:17。猛暑日だが、少し雲が厚い。朝飯前に灌水と草退治。ついに、灌水を続けているセルリも元気がなくなってきた。葉先が黄変を始めている。株の周囲に刈った草をマルチ材として敷いた。自家採取用に残したオクラの房を収穫してしまった。ポリヒモで目印を追加。桔梗の苗に蕾が付いてきた。草退治には三角ホーを使っている。大きな草を相手にステンレス刃ねじり鎌を力任せに使ったら付け根の所で折れてしまった。
2012年8月28日の天気(AMEDAS)
TAVE= | 29.1 | |
TMAX= | 35.4 | 最高気温(℃) 35.7 15:17 |
TMIN= | 24.4 | 最低気温(℃) 24.1 04:54 |
DIFF= | 11 | |
WMAX= | 4.1 | 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.8(東南東) 15:52 |
SUNS= | 9.6 | |
RAIN= | 0 |
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日々農天気(愛しきもの 道具達):刃が根本から折れた鋼付ステンレス刃ねじり鎌
刃物は切れ味が命。接木用のナイフは良く研いでから使う。雑草の場合、それほど気合いを入れない。研がずに使えて、そこそこの切れ味が欲しい。そんな訳で、値段はやや高いが、鋼付ステンレス刃のねじり鎌を使っていた。ある時、このねじり鎌で、大きな株になった雑草を切り倒そうと、力一杯引っ張ったら、刃の付け根がぽろりと折れてしまった。
破断面を調べて見ると、黒っぽい部分と白っぽい部分がある。なぜ折れたのか確定できないが、破壊限界以上の力が加わった事は否定できない。この、ねじり鎌の刃と柄の接合を、溶接で行っていると仮定すると、白っぽい部分は合金層となり、ここで強度が保持されたのではないかと思った。黒っぽい部分は、溶接が不完全な部分に見える。ステンレスは半田付けが困難で、特殊な半田付けを行うので、溶接も鉄以上の技術が必要なのではないかと思う。
ステンレス協会の「ステンレス溶接の施工方法とその後の手入れについて」という記事(http://www.jssa.gr.jp/contents/faq-article/q11/)によれば、「SUS304に代表されるオーステナイト系ステンレスでは、550~850℃の温度域においてクロムが結晶粒界で炭化物を形成し耐食性が減少する場合があります。」とある。破損したねじり鎌の素材や製造法は不明だが、破断面の黒っぽい部分は、炭化物が残留して、強度が落ちたのだろうかと思った。
「ステンレス鋼。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E9%8B%BC#.E5.8F.96.E3.82.8A.E6.89.B1.E3.81.84.E4.B8.8A.E3.81.AE.E6.B3.A8.E6.84.8F。(最終更新 2012年7月11日 (水) 08:23 )」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「ステンレス鋼(ステンレスこう、Stainless steel)は、さびにくくするためにクロムやニッケルを含ませた合金鋼である。「ステンレススチール」や「不銹鋼」(ふしゅうこう)、「ステンレス」、または「ステン」などと呼ばれる。JISにおいて主に「SUS」の略号が付けられる事から「サス」とも呼ばれる。」
原子力発電所の原子炉の圧力容器、格納容器は、高温、高圧、高湿度等々の過酷な条件下で使用される。そのため、ステンレス鋼や特殊の材料が多用されるようだ。システムが崩壊する場合は、そのシステムの中で、最も弱い部分が最初に影響を受ける場合が多い。大きなシステムを、均質な信頼性レベルに保つのは難しい。ステンレス鋼も錆に強いという利点だけでなく、欠点もあるようだ(WIKIPEDIA「ステンレス鋼」の「取り扱い上の注意」の項)。Googleで「ステンレス鋼 原子炉 信頼性」の3キーワード検索を行うと「約 65,000 件 (0.19 秒)」のヒット数がある。
Google検索のTOP記事は以下。
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[PDF]
平成15年度 原子力用ステンレス鋼の耐応力腐食割れ実証に関する報告書www.jnes.go.jp/content/000005439.pdf類似ページ
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原子力用ステンレス鋼の耐応力腐食割れ実証事業は、炉心シュラウド及び原子炉再循環系配管. (以下、「PLR 配管」という。)に使用されている低炭素系ステンレス鋼を対象に、民間の SCC き. 裂進展データの妥当性・信頼性の確認及び信頼性の高い SCC き ...
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原子炉の容器、配管等は、超音波等により診断され、ある水準に維持されていると伝えられているが、品質の経時変化・劣化は刻々と進んでいるのが科学的知見だろう。見落された欠陥が引き金となり、破断というカタストロフィーに到ることもあり得る事だろう。福島第一原子力発電所の放射性物質拡散事故を振り返る時、いつもこの原発の経時劣化を思い出す。維持管理により、原発はいつも新品だというような主張にも胡散臭さを感じる。
河北新報は、「福島・18歳以下の36%甲状腺にしこり 他地域と比較調査。http://www.kahoku.co.jp/news/2012/08/20120828t63029.htm。(2012年08月28日火曜日)」というタイトルで、「政府は27日までに、福島県以外の全国3カ所で、18歳以下の4500人を対象に甲状腺超音波検査の実施を決めた。東京電力福島第1原発事故を受け、福島県内の18歳以下の子どもを対象に行っている検査では約36%の子どもの甲状腺にしこりなどが見つかり、これらが事故による影響かどうかを見極めるためデータを集める。 内閣府原子力被災者生活支援チーム医療班は「良性のしこりは健康な人にもよく見られるものだが、疫学的な調査がこれまでにない。福島県からできるだけ遠く、放射線の影響がない場所で調べる」と話している。」と報じた。
当局の無責任体制により、ついに放射能汚染事故は放射能汚染事件に発展するのではないか。その事件の解決が訴訟になるとすると、訴訟判断が出るまでに、子供は老人になってしまうのではないか。日本とは、こんな惨めな国なのか。折れた鋼付ステンレス刃ねじり鎌の破断面から、意外なものを見てしまったが、河北新報が伝える記事内容は、まさに過失傷害罪に該当するように思われてならない。原子炉の中は誰も覗けない。それを以て科学的判断を避けるのは科学の真理否定に通じるのではないか。河北新報が報じる当局の反応はまさに責任逃れ、時間稼ぎの対応にしか見えない。