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2008年12月11日 (木)

紙芝居屋さんの思い出

2008/12/11

紙芝居屋さんの思い出

昔の子供達の楽しみは主に屋外の遊びであった。紙芝居はプロの紙芝居屋が来て見せてく

れるので、遊び以上の楽しみであった。大体、紙芝居をする場所と時間は決まっているの

で、その時刻になると子供達が集まり始める。紙芝居屋は紙芝居や太鼓や売り物を積んだ

自転車でやってくる。そうして、来たぞーという合図に、ドンガラカッカ、ドンガラ、ドンガラと

太鼓を叩いて回る。子供達が集まると、水飴やべっこう飴を売る。子供達は順番がくるまで

並んで待っている。そうして、最後の子供が買い終わるといよいよ紙芝居が始まる。子供達

は二本の棒で水飴をこねたり、べっこう飴を舐めながら紙芝居をみる。紙芝居屋は活弁の弁

士のように流ちょうに話を進め、紙芝居が見せ場に来るとドドドドドーンと太鼓を打つ。これで

子供達は紙芝居に引き込まれ、劇中の人物になりきってしまう。そうして、続きは次回のお楽

しみということになる。もう一つ子供達が楽しみにしている仕掛けがあった。水飴はこね回す

と透明から白色に色が変わる。べっこう飴には小さな図形の押し形が付いていて上手に舐め

るとその図形がきれいに取り出せる。紙芝居屋さんはそういうこねたり、舐めたりする子供達

の技術を査定して上位のものに努力賞のようなものをくれた。さて、演目は何であったか良く

思い出せない。多分、黄金バットのようなものであったと思う。紙芝居屋という仕事も終戦後

の職を失った人の知恵であったようだ。母はよくこう言った。お前達が紙芝居を見に行くとき

は芋を持って行ったんだよと。お前は芋で育ったんだ。こういわれると次の言葉が無い。確か

に俺の背は低いなー。さすがに芋を持って紙芝居を見に行った記憶は無かったが、そういう

時期が実際にあった。穴あきの五円硬貨が製造されたのが昭和24との事である。多分自分

が思い出した紙芝居は五円硬貨を握りしめて見に行った頃の情景であろう。

数人でお茶のみ話をしたときに出た事を以下に記しておく。紙芝居屋は人集めに拍子木も使

ってカチカチと触れ回ったとの事だ。太鼓や拍子木を子供に叩かせることもあったらしい。お

礼に水飴などもらえたので俺も俺もと手を挙げる者が沢山いたとか。買わない者は見ちゃ駄

目だよと言われたこともあるらしい。でもそういう人は後列で黙って見ていたようだ。やはり、

先輩が見ていた事は詳しい。

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  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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