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2010年2月11日 (木)

切り捨ての時代

2010/2/11

切り捨ての時代

最近頻繁に携帯の2Gサービス終焉の通知が届く。3Gへの移行がその発端のようである。

数ヶ月前は本体は有償で何かの特典を付けて誘った。最近は本体は無料だという売りであ

る。納得できないのは顧客が規定外の解約をした場合、解約料をとるのに、通信サービス会

社が自己都合で2Gを勝手に止めて3Gへ移れという事である。自分の立場では2Gで十分で

あり、2Gの携帯の本体ががまだ使えるのにそれ以外の要因でゴミ同然になるという不条理

である。当然方式が変われば使えなくなるのは理解できるが、問題はその方式変更に要す

るコストの扱いである。ある時、電気量販店に行ったついでにその会社のブースで事情を聞

いた。若い女性が対応したが、応対はそれ相当の教育を受けているらしく、並の顧客では言

い負かされそうであった。別の店では、今なら乗り換えサービスでポイントを付けますという事

であった。当然別の通信サービス会社への乗り換えである。ところが、携帯電話サービスは

NTTが果たしているユニバーサルサービスとは別物で、業者のサービスに対する規制は弱

いようだ。従って、全ての顧客が必要とするサービスを提供する義務はなさそうだ。しかし、

公共の電波を私利の追求に使っているのである。最近は、有線電話を止めて、携帯一本の

生活をしている人も多くなっているのではないか。従って、携帯通信サービス会社も社会イ

ンフラを提供している事実には変わりがない。ともかく、苦情は言わせてもらった。しかし、3

月31日以後に通話出来なくなるとどうなるのか対応に迷っている。会社時代に携帯を持たな

い主義の部長さんがいたが、遂に持たざるを得なくなった。お互いに頼りすぎの時代になっ

た。携帯に追われる安心と不安。携帯を捨てれば何かが見えるというキャッチフレーズも面

白そうだ。一層のこと、頼りになる有線電話一本にして、携帯を切るか。ともかく有線電話が

あるという安心感は確かにある。携帯も過去から蓄積されてきたインフラを頼りにしているの

である。しかし、現在公衆電話を街角で探すのが困難になりつつある。地デジTVへの移行で

アナログTVが使えなくなるのもあと1年余りとなった。こちらも、情報インフラである。

http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090508_168184.htmlによると、

「地デジ受信機普及率は60.7%。総務省調査 -沖縄は37.1%と地域差も。視聴可能世帯は

51.8%に」とあった。地デジTVを積極的に買う理由のない者にとって、強制的な追い立ては

納得がゆかないのではないか。強制的に情報インフラを奪われてしまうのである。ともかく、

官民とも弱い者への配慮や情報インフラ確保に対する危機感が希薄になっているように感じ

る。自分は地デジTV買わない宣言をしているので、アナログTVにチューナーを付けた耐貧

生活を楽しみにしているのであるが。 ともかく、アナログTVの終焉も、携帯の2G方式の終焉

も技術の進歩がもたらした画期的な出来事であるには違いない。しかし、従来技術で十分だ

と思っている人も少なからずいるであろう。その機器の使い回しを出来ない人も多いであろ

う。結果としては、切り捨てられた人には余分なコストの負担が、社会的には膨大な不要品

が生じてしまう。技術の進歩とは、白黒TVからNTSC方式のカラーTVへの移行のように既存

の機器や設備というインフラを継続使用できるような配慮まで含むべきではないかと思う。不

要な携帯からレアメタルをリサイクルするため、その携帯の供出を呼びかけるのも、全く無意

味ではなかろうが、一度この世に生まれた製品の寿命を全うしてもらうのが真の意味で最も

経済的ではないか。切り捨てられるのはご免こうむりたいのだが。

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  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
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  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)