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2010年10月8日

2010年10月 8日 (金)

雑草句録:十五夜

2010/10/8

10月6日の晩にテレビの画面にテロップが流れて、何か事件等かと思ったが、日本人のノーベル賞受賞が報じられた。明るいニュースである。しかし、その明るさと言えば終戦直後の湯川秀樹博士のノーベル賞受賞ほど日本人に夢と自信を与えてくれたものはなかったもしれない。湯川秀樹博士の研究も戦前の厳しい時期にに行われていた。今回のノーベル化学賞も日本が沈滞している時だけにうれしい。鈴木博士についてはWIKIPEDIAに記事があったhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E7%AB%A0。応用化学は日本が得意としている分野である。まだ、多くの隠れたノーベル賞候補者がいるのではないか。

asahi.comは以下のように伝えた。
「ノーベル化学賞、根岸英一氏・鈴木章氏ら3人に
2010年10月6日(水)23:11
 スウェーデンの王立科学アカデミーは6日、今年のノーベル化学賞を、根岸英一・米パデュー大特別教授(75)、鈴木章・北海道大名誉教授(80)、リチャード・ヘック・米デラウェア大名誉教授(79)に贈ると発表した。3人は金属のパラジウムを触媒として、炭素同士を効率よくつなげる画期的な合成法を編み出し、プラスチックや医薬品といった様々な有機化合物の製造を可能にした。

 日本のノーベル賞受賞は17、18人目となる。化学賞は6、7人目。」

その後、クロスカップリング反応が受賞の対象であると詳細報道があったが良く分からない。Googleでクロスカップリング反応を検索すると、すでに3氏のノーベル賞の記述が加えられていた。最終更新 2010年10月7日 (木) 11:38 とあった。その記事によると、クロスカップリングとは結合しにくい異なる有機化合物AとBを触媒を利用して結合させる技術のようだ。自力で発光し表示装置として有望視されている有機ELの製造にもこの技術が使われているようだ。

鈴木博士は特許はとらなかったようだ。結果としてその優れた技術が無償で公開されたことにより、応用が広まったようだ。特許が成立していれば特許料を支払って使うか、その特許を回避して別な方法を使わざるを得ない。発明当時に特許を取得していたとしても現在では有効期間は切れていただろう。無償で使えるとなると有難味を余り感じないがそれを金額に換算すると巨額になるようだ。ともかく、この世界は見方を変えるとほとんど全ての物が化合物で成り立っている。まだ、未知の現象も多く残っているだろう。若い人にも是非チャレンジしてもらいた。

以下本日の本題

雑草句録:十五夜

■畑仕事十五夜の月背に灯す

昔はススキの穂を飾り、饅頭を供え十五夜を祝った。供えたのが団子だったか饅頭であったかはっきりしない。もう、この行事をしなくなってから相当の時が過ぎた。饅頭だけは、まだ近所の馴染みの店が毎年届けてくれる。昔は生活の中に旧暦の行事等が残っており、お月様が色々な場面で生きていた。最後の切り上げ仕事の時は月明かりで仕事をする事もあった。目が月明かりに慣れると意外に物が見えてくる。

ちなみに、明るさは照度として測るらしい。照度=単位面積1平方メートルに入射する光束(lm/面積)という定義である。以下は大体の明るさを定量的に把握する参考になる。人間の眼のダイナミックレンジは約100万倍で対数的には120dbとなる。

晴れた日中の直射光→100000ルクス
日中の木陰(影の輪郭線から1m内側)→10000ルクス
室内の窓から1m内側→3000~5000ルクス
室内の北窓の中央→100~200ルクス
満月の月あかり→0.2ルクス

こちらも、参考になる。月も星も無い夜でも、相当遠方に街路灯等があったりすると本当の闇夜にならない。

高照度VS低照度
単位:lx(ルクス)

屋外・快晴
100,000
満月の夜
0.2
屋外・曇天
30,000
星明かりのみの夜
0.02
手術台
20,000
闇夜
0.007

昔、リモコン用受光ICの開発をした事があるので、照度の測定について調べてみた。昔は、工業技術院に測定標準(原器)を扱う部署があったように思う。現在は産業技術総合研究所となっている。そのホームページに、日本の明るさ標準を作ろうというページがあったので参考になる。独立行政法人産業技術総合研究所ホームページ:http://www.aist.go.jp/aist_j/science_town/standard/standard_03/standard_03_01.html
標準比視感度曲線で555nmの波長のピーク感度を1としている。555はGO GO GOというマジックナンバーなので覚えておきたい。

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    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)