雑草句録:こぼれ種
2010/10/10
10月8日のブログ記事に2010年のノーベル化学賞について書いた。授賞を発表したスウェーデンの王立科学アカデミーの以下のサイトに詳細が報じられていた。
http://www.kva.se/en/pressroom/Press-releases-2010/The-Nobel-Prize-in-Chemistry-2010/
このサイトから、更にPurdue大学の根岸博士のサイトに次のリンクが貼られていた。
http://www.chem.purdue.edu/negishi/index.htm
このサイトで研究メンバーが紹介されているが日本人らしい名前が見あたらない。根岸博士は日本人研究者はもっと海外に出るべきだと述べられているが、日本の若者の理工系離れが本当に現実になっているのかとうかがわれる。理工系は真理に対するハングリー精神が必要な面もある。衣食が有り余ってハングリー精神を忘れたのか。理工より魅力のある分野が多すぎるのか。日本の現状を見ると、理工ではメシを食えないという厳しい現実があるのかもしれない。ともかく自分の切り開いた道を更に押し進める自国後継者がいないのはわびしいことだろう。日本の若者が夢を持てたのも過去のことだったとなると未来を憂えるべきなのか。日本は明治以来和魂洋才という形で危機感を持って科学技術の振興をしてきたと思う。政治や教育等精神の貧困が日本のあるべき姿を見失わせてしまったのではないか。若者だけではこの現実は変えられないだろう。
以下本題。
雑草句録:こぼれ種
■こぼれ種毎年変わる菜の姿
野菜の種子の原産地を見ると、意外に国内が少ないのに気付いた。大きな種苗会社は一代雑種F1を扱う場合が多い。ある在来の特定の品種を維持するためには他の品種と交配しないよう採種する必要がある。従来は類縁種を栽培していない山間地の農家等が固定種の採種をしていたようだが、それが出来なくなったので海外に種子の生産を委託しているのも、原産地が海外である一因でもあるようだ。
特定品種の種子即ちDNAは遺伝資源としても重要であり、海外に流出したら大変な事になる可能性もある。下植木ネギもブランド品として品種系統の維持には配慮しているようだ。その点、我が家にこぼれ種で生える菜は勝手に交雑を繰り返した雑種のようだ。