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2011年8月 7日 (日)

読みかじりの記:内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 城 繁幸 著 (2004年 株式会社 光文社)

2011/8/7
昨日は曇りで昼前後は晴れ間があった。全市内のお祭りの初日。午後雨の予報で、夕方稲妻が走り、雨がパラパラと降ったが、何とか天気が持った。地区のお祭りの時は御輿と屋台は中止になったが、本日は予定通り行事は無事終了。子供達も屋台の練習の成果を十分発揮できた。一方XP機は朝からダウン。パワーSWのみ動作。ファンは回転。仕方なくME機に戻った。XP機動作中に作業データはUSBメモリーに移しておいたので助かった。(ME)

2011/8/6の天気

TAVE= 28.0
TMAX= 32.8
TMIN= 25.5
DIFF= 7.3
WMAX= 2.9
SUNS= 3.4
RAIN= 0

最高気温(℃) =33.7 (13:51 )

読みかじりの記:内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 城 繁幸 著 (2004年 株式会社 光文社)

記事を書きかけたところでパソコンが落ちた。そこで、WZエディターの自動保存を上書きに設定。「成果主義」という言葉が流行してから既に相当時が経た。著者の本書の出版と富士通退職が重なっているようで興味がある。著者は富士通の人事部門という部署でこの「成果主義」の矛盾を見てきたのが本書出版の動機でもあるようだ。

人事と会社業績は密接な関連があると思われるがその因果関係となるとなかなか判断が難しい。会社の人事管理も最終的にはコスト管理と同じという点では議論の余地は無いだろう。ところが、そのコストを生産性とか付加価値で吸収できれば人事制度までいじらずに手が打てる。時代的な背景を考えると日本中、人事に手を出さないで問題解決できる手段がなくなってきたから色々な人的なコストダウンの手法が採用されてきたのであろう。

現役時代、丁度本書出版当時、既に目標管理という人事システムを採用していた民間企業は相当多かったと思う。既にその頃、富士通においては、その弊害が目立ってきたのだろう。目標管理も、それ以前の人事管理システムよりは管理項目がはっきりして来ただけ良い面もあったろう。逆に、システムが画一化したのもグローバルな人事管理の必要性が生まれてきたという点もあるのではないか。ともかくあるシステムを評価するにもその判断基準は多い。会社の業績が悪いときに、その原因はこれだと断定できるものだろうか。ビジネスの成功も失敗も一日で決まる物ではない。

著者が富士通に入社したのも、途中退職を前提としてはいなかったのではなかろうか。中には、経営陣や人事はどうでも良い、自分のやりたい仕事が出来、そこそこの給料が貰えればよいという従業員もいるだろう。そう言う点では、人事部門は永久に従業員の心中を把握できないのではないかとおもう。従業員の首を切り終えて、潔くその職を退いたという人事マンの話を聞くこともあったとおもう。人様々だ。

残念ながら、富士通の技術とか技術の伝統とかの話は本書にはほとんどない。企業の最大の宝と言われる人材を確保して育成するという人事部門の役割や意識付けが、人材会社の程度だったのかもう一度聞きたいところだ。やはり、著者だけではなく、他の同類企業や中小企業に比べれば富士通の人材力は見劣りするところはないだろう。そういう人的能力をなぜ活用し、業績まで引き上げて出せなかったのかその辺を誰もが知りたくなるのではないか。富士通のスパコンについては:http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2011/06/post-2629.html

パソコンの初期には富士通のFM-TOWNSを買って、子供達と遊んだ記憶がある。CDから起動できる当時としては斬新なマルチメディアパソコンであった。在職中は、PC周辺機部門にICの拡販に数回訪問した記憶もある。多分MOやCDに使うモータ駆動用のICだったと思う。一般のCD-ROM等のドライブメーカーは価格は厳しいが数量が多いパソコン用が中心であった。富士通は主に業務用でシェアの高いMOで頑張っていた。情報・通信分野とう事で、ある程度の集中と選択は行っていたと思う。商談では、部品だけである程度のコストダウンが出来る程度では、新規採用は難しいというような状況だった。設計変更、部品調達、生産調整云々の経費を考えると採算が合わないらしい。その点、小回りが利く輸出が主力のメーカーの方が動きが速かったようだ。

ともかく、職をなげうつことなく仕事に生き甲斐を感じて今も残っている従業員が数多くいるのではないか。本書の中には負け犬に水をかけるような文言も無きにしもあらず。著者も本書出版時は30才台だったろう。それも若さ故か。馬の首の手綱を自在に繰る名騎手と言えども連勝を維持することは難しい。今、成果主義という風はどこに吹いているのか。変な所に吹かないで欲しい。

現役時代の目標管理を振り返ると、目標を設定したり、成果をまとめたり、面談したり等々管理のためにかなりの時間を割いていたと思う。中小企業はどうしていたのだろうかと思った。目標管理のために時間を割くようなユトリも無かったのではないか。更に、管理の階層も浅く、内容も具体的なので、抽象的な管理方式は余り有効ではなかったのではという感じがする。昔、ブルーカラーと呼ばれた労働者も今日ではホワイトカラー化した。ホワイトカラーも死語になっているかもしれない。

経営者も労働者も自分の立場が分からなくなった。自分の仕事も見えない、相手の仕事も見えない。労働により何が生産されるのか。何から利益が出るのか。肉体労働ならば、成果主義も出来高払いで何の問題もないだろう。仕事に関して色々考えると奥が深くなり際限が無くなりそうだ。単純だが、自分と自分の仕事は自分が見つけて、自分が育てて、自分で守る以外になさそうだ。どんな会社も、どんな○○主義も全てバーチャルなものだろう。それをいくら叩いても持ち上げても所詮時々の浮沈はあるだろう。大方のサラリーマンは人事にヤキモキするだろうが、人事を自ン(運)事と読み替えて、最善を尽くして天命を待つ以外になさそうだ。

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CEEK.JPにて「地デジ」キーワードにてニュース検索:2011/8/5
最初の1~4日部分のみ引用。

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  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
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    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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