蛙声:いとしきもの
2010/7/20
雑草句録:蛙声
■田植え済み夜の田んぼの蛙声
田んぼの蛙声や庭のコウロギの鳴き声に季節の移ろいを感じる。この一句は数年前のもの
である。これを時を移して比較するとまた新しい発見がある。今年は蛙の声に気付かない。
窓を閉め切っているのか、聞くゆとりもなく眠り込んでしまうのか。ところで、田んぼの蛙は雨
蛙と違うだろう。雨蛙には畑仕事で良く会うが、大人になってから久しく田んぼの蛙を見てい
ない。田んぼが遠くなったのだろう。
2010/7/20
雑草句録:蛙声
■田植え済み夜の田んぼの蛙声
田んぼの蛙声や庭のコウロギの鳴き声に季節の移ろいを感じる。この一句は数年前のもの
である。これを時を移して比較するとまた新しい発見がある。今年は蛙の声に気付かない。
窓を閉め切っているのか、聞くゆとりもなく眠り込んでしまうのか。ところで、田んぼの蛙は雨
蛙と違うだろう。雨蛙には畑仕事で良く会うが、大人になってから久しく田んぼの蛙を見てい
ない。田んぼが遠くなったのだろう。
2010/7/19
雑草句録:ザクロ花
■入梅の雨間に光るザクロ花
我が家のザクロの木は二代目である。初代が枯れて倒れた後に残っていた数本のひこばえ
を育てて花を咲かせるまでになった。初代ザクロは数十年生きてきたが、相当前に枯れてし
まった。それを誰が植えたのかも今は分からない。ともかく自分が育てたザクロは、花の少な
い梅雨時に赤い花を開くとなにかと無聊をなぐさめてくれる。
2010/7/16
雑草句録:小雀
■家猫は子雀捕らえ見せに来る
我が家の猫も既にオールドミスとなり、今では小雀を捕らえる元気も無いようだ。元気盛んな
頃の一こま。最近は庭でバッタ等を追っている。かつての我が家の猫はちゃんとネズミを捕っ
て見せにきたものだ。子供の頃、朝起きて朦朧としている時に枕元に何かあるのに気付いて
つまみ上げたらそれがネズミであった。今なら、おれはお前の仕事ぶりを査定していないよ。
かーちゃんの所へ持って行けと言いたいところであるが、さすがに飛び起きてしまった。
2010/7/15
雑草句録:竹ヤブ
■竹ヤブは竹の子だけで残りおり
マダケの竹の子が出るのが6月頃。これが毎年食卓に上がるのも天の恵みという以外にな
い。雨後の竹の子というコトバがあるが、成長が早い。この梅雨時に今まで根に蓄えてきた
栄養分を一気に成長に振り絞る。先ず伸びよというDNAの命令に忠実に従う。その竹の子
もようやく成長の限界を迎えるのが7月中の今頃である。この背の高さも根が支える能力で
決まるようだ。風が吹けば風圧も受ける。高さも合理的に決まっている。これから枝が出て、
葉が開き、光合成を始める。それを許せば竹藪はどんどん広がってしまう。竹藪を決まった
範囲に維持するためには竹藪の外に根を張らせてはならない。しかし、現実はそれが難し
い。竹藪の外に取り残して大きくなった竹の子を必死に切り倒す。
2010/7/10
7/1のトラブルの余波でメールも途中で○○(ファイル名)が原因で起動できませんとかいうメ
ッセージを出して動かなくなった。メールを起動する時に使うファイルも壊れているかもしれな
いと直感的に思った。とりあえず常用パソコンのメール利用はあきらめて、メールは代用パソ
コンを使用した。メールはサーバーに残す設定にしているので、こういう場合の保険になる。
しばらくして、SW ON 時に叉も起動しなくなった。再度SW ONするとSCANDISKを始め
た。数Kから1M byte程度 のファイルを修復する場合が多い。もしやと思いメールを起動して
みると立ち上がった。SCANDISKでメール関係のファイルも修復されたのであろう。ともか
く、ソフトのレベルではパソコンの動作は完全なブラックボックスに近い。SCANDISKにかか
った時間はいつもよりかなり長く感じた。どんな修復をしているのか気になった。
雑草句録:カッコウ
■カッコウの飛びながら鳴く器用さよ
五月の新緑の中にカッコウの声を聞くと何となく生きている喜びを感じる。その声が近くから
聞こえてきたので目を向けるとどうも飛びながら鳴いているようだ。旧句改作。
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追記(2023/05/28):タイトルの後に投稿期日を追加。今年もカッコウが飛来して鳴き声を聞いた。
2010/6/13
雑草句録:秘仏
■開帳の秘仏はかすかに写りけり
ほの暗いところで黙想しつつ仏像と対話するのが最良だろう。それを写真に写すところに不
届きさがある。秘仏は長年を経て色あせてくすみ、ほの暗さと一体化する。漠然としたイメー
ジを一句にする作業はアナログ世界をデジタル化するようで難しい。単語という部品を色々
並べ替えて作品を作る作業に似ている。冒頭の句は日記的で、その断面を更に改作した。
■ほの暗く凝視の奥に会う秘仏
2010/6/10
雑草句録:春雷
■花苗よ育て春雷襲えども
句作は一行日記のつもり。季語も無くキャッチコピーのようになったりする。春雷という早生
桃を植えて実がなりはじめた。この句はピンぼけの旧句改作で文字通り春の雷を詠んだ。
2010/6/8
雑草句録:ツゲ
■ゆえありて生垣のツゲ改植す
生垣を維持するのは大変だが、季節の変化を楽しむ事も出来る。生垣のむこうとこちらで人
の気配も感じあえる。お互いに覗きあう。そういう本能も満たしてくれるようだ。旧句改作。
2010/6/6
雑草句録:財布
■塩漬けの財布の中は旧硬貨
何十年も開いた事のない財布の中はやっぱり同じであった。不思議な事に使い慣れた小物
は良く使うが、使わなくなるとついつい関心がなくなる。何事も同じ傾向だ。旧句改作。
2010/6/5
雑草句録:ゴミ始末
■ゴミ当番なって知るなりゴミ始末
お互い仕事を分担してゴミ処理が成り立っている。しかし、他人が出したゴミを自分が始末す
るという不条理感が常に消えない。始末にはゴミに関する行動哲学も含まれる。旧句改作。