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2008年10月20日 (月)

ジェネリック薬品と互換性

2008/10/20

ジェネリック薬品と互換性

最近、病院や薬局に行くとジェネリック医薬品の表示が目立つ。医薬品といえども商品なの

で製造方法から売り方まで色々あるようだ。医薬品と農薬品はその性質から法令に基づい

た規制がある。医薬品の場合自分で選ぶという意識が余り働かない。しかし、ともかく商品で

ある以上、市場と顧客の存在が前提となる。ある商品の売り上げが好調ならば、当然二匹

目のドジョウを狙うメーカーも現れる。その時の最大のセールストークは互換品とか相当品と

いう場合が多い。使う側からすれば、機能や性能が同じならば安い相当品を買うか、信頼で

きるオリジナルメーカーの製品を買うかの選択の幅が広がる。製品の機能が多い家電製品

等はその機能の数で差別化を図る事が出来る。しかし、医薬品という商品になると差別化も

困難になる。やはり医薬品は市場原理からやや離れている製品に違いない。

医薬品の価格には開発コストと臨床試験のコストが多くの比重をしめるようだ。独創的な製

法で特許をとれば、開発コストは特許料という形で製品価格に上乗せして回収できる上に、

市場を独占できるので利益は大きくなる。一方、特許が切れれば、市場が健在で需要がある

限り、他の後発メーカーの参入障壁が下がるので互換製品の市場投入が可能になる。

従って、先発医薬品と成分や規格が同じであるとして承認された医薬品(後発医薬品)である

ジェネリック薬品の存在意義は大きい。しかし、医薬品の製品名がなかなか馴染めずジェネ

リック薬品の製品名まで考えが及ばないのが実状である。生活習慣病等で一度薬を使用を

始めるとそれを止めることが難しくなり薬代も馬鹿にならなくなる。試しに、自分の使用してい

る医薬品のジェネリック薬品があるか聞いたところ新薬なので無いとの答えであった。

医療費の増大という現実の中で、今後のジェネリック薬品の普及促進策が期待される。

米国では工業製品である集積回路にも互換品を求めたことがあったように記憶している。単

独の一社のみに供給を仰いでいると、価格も下がらず、品質もサービスも向上しないし、万

一の場合のリスク対応も不可能になる為である。地震の被害で自動車の基幹部品の生産が

停止し、自動車の生産ラインが停止した例も記憶に残る。医薬品においても、コストの引き下

げ、品質・サービスの向上、リスク対策としてのジェネリック薬品の存在意義があるかもしれ

ない。

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  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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