部品の差し替え
2008/10/21
部品の差し替え
部品の差し替えは本体を使って行く限り必要になってくる。当然、本体が主たる機能を発揮し
て、部品は全体の機能の一部を受け持つ。部品の価格が本体価格に比べれば十分低い場
合に、部品の差し替えが実用的な意味を持つ。
かって、TVの心臓部部品の真空管がトランジスターに移行する時期には各種のトランジスタ
ーが開発されTV用途の需要も増大した。トランジスターには単品の規格があるが、セットの
中でどのような性能を示すかは実証されていない。従って、販売競争が激しくなると単に新製
品のサンプルを顧客に提出するだけでなく、現用品と問題なく交換できることを実験で確認
し、データを提出するようになった。医薬品開発では臨床試験のような物であったろう。駆け
出しの技術者としてこのような差し替えという仕事も色々行った記憶がある。マーケット指向
の開発の走りのようなもので、後々の開発の基本をこのような仕事で修得した。ビジネスベ
ースで大量の部品の差し替えをする場合は再設計に近くなる場合もある。修理の場合は事
情が変わってくる。大抵は補修部品で対応するが、補修部品が無くなると修理も相当困難に
なる。ともかく、部品の規格が標準化されていれば、部品の差し替えも容易だ。万年筆が各
社まちまちのカートリッジ形式になって以来、万年筆は使わなくなってしまった。環境の世紀
になり、代用可能な互換品という考えも必要になってきたようだ。