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2009年4月 8日 (水)

文明社会と苦海浄土

2009/4/8

文明社会と苦海浄土

4月8日は釈迦の誕生日と言われ、灌仏会という行事が行われる。幼少時は寺で甘茶を頂い

た事を思い出す。釈迦が覚った苦と現代社会の苦悩は同じなのだろうか。

丁度自分が社会に出た頃、石牟礼道子の『苦海浄土――わが水俣病』が出版された。自分

がそれを読んだのは更に何年も後のことであろう。水俣病というのが社会的に定着してきて

からであろう。自分たちの感情や思いはなかなか表現が難しい。起こってしまったことの解釈

と昇華は永遠に文学の仕事であるようだ。安全と危険の取引。これがビジネスの根底にあ

る。しかし、そのビジネスに無縁な人も同じ世界に住んでいる。すべての事象がこの世界に

だけに起こっているのである。見えることもなく、感知不能な危険も文明の進歩に伴い増大し

ている。排出された汚染物質もすべてこの世にとどまり少しずつ変化して行く。企業に身を置

く人は生活のためそこから去ることもままならない。あの有機水銀の排出に直接か間接か係

わらざるを得なかった人がいるのも事実であろう。安全と思っても危ない結果が何年も後か

ら生じる事もありうる。もしその人の立場になったら、その人はなにを為すのが最善なのか。

自分もその人の立場になる可能性が常にある。社会と個人を支配する倫理と論理は必ずし

も整合しない。あらゆるところに苦渋の選択がある。しかし、それを何とか乗り越えなければ

心は安らかにならない。苦海はそれだけ深く、浄土ははるかに遠いということなのか。

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  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
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    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
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