ツイギー
2009/8/28
ツイギー
1967年来日してミニスカートブームを起こしたモデル。小枝のようなという形容がふさわしい
細い脚を見せたミニスカート姿の写真を新聞で見た覚えがある。なにか痛ましい病的なもの
を感じなかったと言えないでもない。TWIGGYが来たからミニスカートブームが起こったのか
定かではないが、それがきっかけとなったのであろう。ブームとは空気を一杯入れた風船の
空気吹き込み口に起こる現象に似ているようだ。戦後二十年を経て、女性の地位も向上し
た。自分の自由に使える金も増えた。しかし、まだ自由な行動を押さえる旧習が残っていた
。色々な混合ガスが風船に蓄えられていた。そんな時に、風船の吹き込み口がゆるんでしま
い、混合ガスが吹き出してしまい、口を閉めることが出来なくなってしまった。しかし、ガスの
圧力が抜けるとブームは去ってしまった。女性達は、老いも若きもこの偉大な社会実験で自
分の資質を認識したのではないか。流行は作る物、大衆は操作する物。遡ればナチの宣伝
戦略に通じるところがあったようだ。マーケッティング戦略により振り子は大きく動かされた。
しかし、その振り子は自然に止まってしまったようだ。価値の多様化である。所詮作られた偶
像と自分は別物である。大根脚でもニンジン脚でも一度出して度胸をつけた。そんな中で、
みんなと同じではダサイという風潮も定着した。流行の逆を行くのが自分を主張するには適
う。流行の規模もダウンサイジングの時代を迎えているようである。