コンパクトディスク
2009/11/5
コンパクトディスク
今では完全にCDで通り、コンパクトディスクと言うとそれは何となる。1982年10月1日に ソニ
ーが民生用の CD プレイヤー CDP101 を発売し、その価格は 168,000円だったらしい。そ
の前年にソニーとフィリップスが音楽CDフォーマットを開発した。ともかく、何かの記録の為
には記録する素材と記録する文字と文字を繋げる文法と筆記具が必要になる。音楽に関し
てはレコード盤、磁気テープ、光ディスクという歴史を辿り、記録密度も向上している。CDの
読みとりには赤色レーザ光が使用されているが、最近では青色レーザダイオードの実用化で
波長の短い青色光により更に記録密度が向上している。磁気テープを使用したビデオも完
全にDVDに駆逐された。しかし、音楽用ではまだCDが健在である。売る側、使う側のメリット
がバランスしているのであろう。CDの発売から既に27年を経過したがともかくまだ健在であ
る。蓄積されたソフトの量が膨大なので当分心配は無いだろう。CDの主要部分が共通であ
るCD-ROMはパソコンの標準デバイスとして使用されている。フロッピーディスクで10枚近く
になるOSをCD-ROM一枚でインストールできるようになったのもコンピュータの普及を加速さ
せたと思われる。CDで最大の恩恵を受けたのは某ソフトメーカーであったかも知れない。
CDの裏側ではディスクを回転させたり、光ピックアップを駆動させたりするメカトロニクスが
活躍している。現役時代はこのCDドライバー用の集積回路の開発に従事していた。振り返
ってみると丁度CD、CD-ROMの成長期から成熟期であった。しかし、買ったのは専用のCD
プレーヤーではなくはCDラジカセ程度であった。デジタル化で性能の差別化が難しくなった
のも技術の進歩ではある。オーディオ機器の生産も海外へ移ったのが多かったであろう。