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2011年4月 8日 (金)

永遠のアナログTV:身体で覚えたアナログ技術

2011/4/8
夜大きな地震があった。ラジオニュースによれば、東北地方太平洋沖地震の余震との事だ。以下は気象庁発表:「07日23時32分頃地震がありました。震源地は宮城県沖 ( 北緯38.2度、東経142.0度、牡鹿半島の東40km付近)で震源の深さは約40km、地震の規模(マグニチュード)は7.4と推定されます。」深夜だったが、なにか地震慣れしている事に気付いた。福島第一原子力発電所原発1号機への窒素注入は始まっている。放射能汚染水の海洋投棄も続行。朝日:(url=http://www.asahi.com/politics/update/0407/TKY201104070526.html)は「被害が大きかった岩手、宮城、福島の3県」の地デジ移行を延期すると伝えていた。

昨日の天気

TAVE= 13.1
TMAX= 20.4
TMIN= 6.2
DIFF= 14.2
WMAX= 3.1
SUNS= 5.3
RAIN= 0

永遠のアナログTV:身体で覚えたアナログ技術

東北地方太平洋沖地震とそれに付随して発生した大津波の災害を東日本大震災と呼ぶことが正式にきまったらしい。最近、東北地方の都市のホームページがどのような震災の名称を使っているのか幾つか覗いてみた。「東日本大震災」と呼ぶより、「東北地方太平洋沖地震」という地震の名前と併用している場合が多いように感じた。辞書によると東日本とは東北と関東、場合によると北海道も含めるとある。しかし、東日本大震災の被害の実態はやはり東北地方が圧倒的に大きいのではないかとおもう。自分は言葉にこだわりすぎるのか、自分がある言葉に持つイメージと異なるイメージで使われるとどうも良い感じがしない。その点では東日本大震災も違和感があった。ところが、原発の放射能汚染で群馬県のホウレンソウ、カキナまで被害が及ぶと仕方ないのかなとも思う。しかし、農産物が被る被害は天災というより人災ではないかとなんとも割り切れない気分のままだ。東北地方の人々は「東北地方」という言葉に自分の故郷を重ね、自己のアイデンティティを強く感じるだろう。そのアイデンティを大切にして復興に向けて頑張ってもらいたい。

東北地方太平洋沖地震の発生以前は、我が家のアナログテレビにはいつもうっとうしく「お宅のテレビはアナログテレビです。はやく地デジにかえて下さい。」という表示がでていたが、最近その枠には何も出ていない。やはり、どんな商品でも生まれてきたからにはその寿命を全うしてもらって使えなくなってからこの世から姿を消してもらいたいと思っている。

自分が技術者として生きた時代はアナログ技術の全盛の時代であったとおもう。主にTV関係の集積回路の開発に従事してきた。その時の体験や失敗を「アナログいろはカルタ」という形にまとめた。それを読み直してみると、アナログ技術の多くがカラーテレビの中に使われていることを改めて実感した。仕事もカット&トライで身体で学んだ部分が多かった。そんなわけで、アナログテレビ放送が終焉するという事には何となく自分の時代も一段と遠くなるように感じている。

デジタルテレビの時代になったが、テレビの基本技術にはほとんど変化はない。日本では戦前に浜松高専の高柳健次郎がイロハのイの電送に成功したのがテレビの歴史のスタートとなった。自分が入社した頃は真空管TVがトランジスタTVに代わる頃で、他社のトランジスタを自社のトランジスタに差し替える仕事等もさせられた。半導体も農業に喩えられ、天気により歩留まりが変わったという話も聞いたことがある。

1967年に自社の最初のTV-VIF集積回路の開発に着手したのが自分の上司で、内蔵部品点数はわずか8個であった。その後、1968年に発表された米国モトローラ社製品のセカンドソース品の開発を自分が担当した。内蔵部品点数は81個だった。この頃は、集積回路の経験者もいないので開発手法と言えばリバースエンジニアリング、別名デッドコピーに近かった。福島第一原子力発電所原発第1号機も同じような状況からGE社の製品をベースに国産化されたようだ。それにしても産業用の大型製品の寿命の長さには驚く。民生用部品では生産終了後約10年間のスペア部品の在庫が求められるが製品寿命が比較的短いので集積回路の寿命も余り長くはないのが多い。ASSPとして用途が限定されているのも日本の半導体の特徴であった。しかし、汎用品では数十年の製品寿命を持つ集積回路もある。その後は集積度を向上させチップ数の削減が大きな流れになり、1978年に308素子を内蔵したVIF-ICの開発を最後に信号系の集積回路の開発から離れた。

TV用信号系集積回路の生産数はVTRにも使われて急増した。累計の生産量を集計した事はないが、数千万個から億単位になるのではないかと思う。そんな事を回想しつつ、「アナログいろはカルタ」というカテゴリー名を「永遠のアナログTV」に変更した。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:むらさきを帯ぶ

歌題=むらさきを帯ぶ:

■耐ふるとは 吾のみならず 迫(せり)出して 今か落ちなむ 大屋根の雪 7 阿部 美代子

大屋根の雪のように大きな力に耐えているのは自分だけではないと自分を励ましている歌。

追記:「今か落ちなむ 大屋根の雪」をもう少し踏み込んで読むと、雪の積もった厚さ・重さ・屋根の傾斜・雪解けのようす等にもかかわらず、落ちないよう落ちないよう踏ん張って耐えている姿が目に浮かんできた。今読み直すと作者の実生活が詠み込まれた歌だった。歌も心の支えになっているのだと再確認した。この作者から生前の母宛に新しく出版された歌集が送られてきた事があった。以下はその時作った歌。この中の一首を添えて母に代わってお礼の手紙を出した事を思い出した。

■片時に 人生分け合い 歌詠みし 友にしあれば 不思議なる縁
■つむぎたる 歌の軌跡は 果てしなし 大空巡る 飛行機雲か
■寄せ返す 波の記憶よ 同人の 歌集を解せぬ 母とはなりぬ

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    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
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  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)