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2011年7月

2011年7月11日 (月)

読みかじりの記:句集 山河沸々 伊藤俊二 著 (2002年 北溟社)

2011/7/11
昨日は晴れ。猛暑日。AMEDAS最高気温(℃) = 37.7  (13:51)。木陰でポット除草。夕方近くに雷鳴。落雷を心配してパソコンとMODEM・ルーターの電源ラインを切り離した。パソコンの電源系統は節電のため一括SWに変更してあったのでAC電源をOFFにするだけ。一括SWで常時通電のHUB(5W程度)、プリンター(?W)、パソコン(?W)等の節電が可能になった筈。雷雨は期待に反して極少なく、雷は去ってしまった。

本日で平成23年3月11日東北地方太平洋沖地震発生から4ヶ月となった。警察庁発表の7/10現在の東北関東大震災の死者:15547人、行方不明者:5344人、負傷者:5688となっていた。残念ながら、福島原発事故に関する直接・間接的死傷者の数は公表されていないようだ。避難に伴い高齢者の死亡が報じられていたのだが。

昨日の天気

TAVE= 28.4
TMAX= 36.7
TMIN= 24
DIFF= 12.7
WMAX= 4.2
SUNS= 9.7
RAIN= 16.5

日テレニュースは、「東日本大震災の被害額16兆9000億円に;url=http://news24.jp/articles/2011/06/24/07185158.html(2011年6月24日 22:17)」というタイトルで、「内閣府は、24日現在の東日本大震災による建物や道路などの被害額を約16兆9000億円とする試算をまとめた。阪神・淡路大震災の1.8倍となっている。」と報じた。

毎日新聞は、「「原発賠償は数兆円」経産相が見通し 原賠支援法案が審議入り;url=http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110708/plc11070822100021-n1.htm(2011.7.8 22:03 )」というタイトルで、「東京電力福島第1原発事故の賠償を円滑に進めるため、政府が提出した原子力損害賠償支援機構法案が8日、審議入りした。衆院本会議で行われた趣旨説明と質疑で、海江田万里経済産業相は賠償総額について「総額数兆円に及ぶ可能性がある」との見通しを初めて示した。」と報じた。

地震・津波は自然災害だからそれから生じた損害を自然に要求することができない。しかし、東京電力福島原発事故事故は人災であり、その責任はその災害を惹起した人にある。損害賠償は責任は当然その災害を惹起した人にかかるのが原則だ。その責任を明確にせずに、損害賠償処理が独走を始めようとしている。日本は敗戦処理においても、戦争責任を明確に出来ず、後世に禍根を残した。東京電力福島原発事故の責任は事故当時の社長が辞任して報酬の一部をカットするだけで済む性格のものでないのは明らかだ。もう一度、その巨額の損害額と社会に与えた大きな混乱と不安を想起すべきである。自発的に経営責任を全うできないならば当局は法に基づき経営責任を追及すべきではないか。

日弁連の視点は東京電力福島原発事故の損害賠償処理に関して、経営責任に関する事項は見られないが、株式会社という形態に対する一つの見識を示しているだろう。
日本弁護士連合会は、「福島第一原子力発電所事故による損害賠償の枠組みについての意見書;url=http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/110617_2.html(2011年6月17日)」というタイトルで、「

1 福島第一原子力発電所事故による損害賠償の枠組みについては、以下の3つの原則が確立されるべきである。

(1) 東京電力の現有資産による賠償がまずなされること。

(2) 不足する部分については国が上限を定めず援助する法律上の義務があること。

(3) 原子力発電所災害を完全に防止するため、損害賠償についての枠組みは、持続可能なエネルギー供給・需要体制の構築と調和するものでなければならないこと。

2 上記原則に基づき、東京電力による賠償を実施するための国の援助策は、以下のようにすべきである。

(1) 東京電力による損害賠償に対する援助としては、現在計画されているような「資本注入・資金援助」ではなく、国が東京電力の送配電事業(関連知的財産権を含む。)の譲渡を受け、その対価として被災者への損害賠償債務を引き受けることによって行う。
また、東京電力が有する保養所等その他の資産を民間等に売却し、それによって生じた資金も損害賠償の原資とする。

(2) プルサーマル計画を中止し、再処理等積立金を損害賠償原資として活用する。

(3) 損害賠償額が(1)(2)を超えるときは、東京電力が継続して営む原子力発電以外のその他発電事業の収益及び国が買い取った「送配電事業」の収益をもって損害賠償の原資とする。

(4) 以上の過程を通じて、東京電力による資産散逸・資産の浪費を防ぎ、資産譲渡によって得られた原資を損害賠償債務の弁済に充てることを確保するため、東京電力の法的整理を検討するべきである。

(5) 送配電事業は、その公共性に配慮し、リスクに強い、分散型の、スマート・グリッドを整備すべきである。送配電事業については、損害賠償が終了するまで

」と報じた。

なお、上記の引用は概要であり、全文は上記urlに掲載されている。上記urlでは「本意見書について:当連合会は、2011年6月20日、「福島第一原子力発電所事故による損害賠償の枠組みについての意見書」を内閣総理大臣及び経済産業大臣に対し提出しました。」と述べており、その社会的な責任を強く認識してなされたものと推測される。その原点には東京電力福島原発事故に直接的に何の関係もない一般国民に、電気料金を通して、福島第一原子力発電所事故による損害賠償責任を転嫁するのは法の精神からも理不尽であるという判断があるものと思う。やはり、その職業に対する信頼性は社会にどんな貢献をするかによって測られるのではないか。

以下は聞き流した梅雨明け情報の記録である。url=http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/103_04_662_20110709020338.html

「梅雨の時期に関する関東甲信地方気象情報 第2号

平成23年7月9日11時05分 気象庁発表

(見出し)
 関東甲信地方は梅雨明けしたと見られます。

(本文)
 関東甲信地方は、向こう一週間、一時雨や雷雨となるところもありますが
、高気圧に覆われ概ね晴れる見込みです。このため、関東甲信地方は、7月
9日ごろに梅雨明けしたと見られます。

(参考事項)
 平年の梅雨明け 7月21日ごろ
 昨年の梅雨明け 7月17日ごろ

 梅雨期間降水量(5月27日から7月8日まで)(速報値)
           降水量(ミリ)平年値(ミリ)
前橋          163.5  216.6」
このデータから今年の梅雨期の降水量は平年値より低いことが裏付けられた。

読みかじりの記:句集 山河沸々 伊藤俊二 著 (2002年 北溟社)

出版社名は「ほくめいしゃ」か。著者は東北の人で、教職に従事、既に退職しているようだ。山河沸々という書名と東北に惹かれて手にした句集である。自分が自分なりにイメージができた句を以下に引用して観賞したい。

梅三分:平成7~8年
■父の日の横座に父のごとく座し
■日曜の午後より鬱となる余寒
■春霞眼鏡新調してみても
■言霊に縛られてをり蛇苺
■掌中の蛍迷ひしのち放つ
これらの句には共感を覚えた。年齢も近い、共通体験もある。父の日の句は連綿と続く家族の生活誌の一面を教えてくれる。日曜のの句で、「日曜の午後より鬱となる」とは明日から又学校かという教職者の心裏の一面を詠んだものと推測した。春霞の句は不思議にも春霞をうまく詠んでいる。眼鏡や自分の行為を越えた自然の中に春霞がある。字面に捕らわれてしまうのが人間の弱いところ。毒蝮○○○と言っても親しさを感じるのも言霊のおかげかもしれない。掌中の句の心を体験した人は多いと思う。しかし、大方はそれを句にすることもなく時間は過ぎてしまう。

青葉風:平成9年
■疎まれてなほすくと佇つ春の杉
■縄文の穴覗き込むサングラス
目前の樹木に身をなぞるのも精神のゆとりを保つのに良いことと思う。なぜなら、我ながら疎む樹木はたくさんある。でも、それらが元気を与えてくれる時も少なからずあるので。後の句のサングラスが不思議な表現だが、縄文時代まで空想を広げるならその手段は問わない方が良さそうだ。この句を読んでさらに空想が広がるところが面白い。

遍路道:平成10年
■甘き血の春立つ頃や肥後守
■アカシアの午後を鎮まる魚市場
■汗が目に一期一会の数珠を揉む
■炭火爆ぜ魚臭親しき朝の市
甘き血の句は不思議な想像を呼び起こす。肥後守は折り畳みナイフの事ではないか。子供の頃はこれで色々遊んだ。アカシアの句は午前活気がある魚市場が自然に思い出された。汗が目にの句は遍路の時の句と思う。遍路の修業という側面を切り取って絵にしたような句だ。遍路は我が夢だが、未だ実現しそうがない。炭火爆ぜの句も魚市場の句と思うが何となく人を引きつける生活感が漂ってくる。魚市場の風景は海無し県の人間としてはうらやましい限り。

芋焼酎:平成11年
■変身の苦しみ愉悦黒揚羽
■錆釘を踏み抜きし日や敗戦忌
■括る本残したき本冬支度
変身のの句は黒揚羽の変態を自分の感覚に翻訳した。人間もある意味で変身する。そんな面と重ねて観賞できるかもしれない。錆釘をの句は自分の身の上と重ねたようにも思える。「敗戦忌」という捉え方も、敗戦時に丁度幼年期だったとすると納得できる。終戦ときれい事のように詠んではずきずきとする痛さは表現できなかったと思われる。「錆釘を踏み抜きし」という痛さは格別ではないか。生理的痛さではなく心理的痛さかもしれないが。括る本の句は冬支度で本の分別整理なので先生らしいと感じた一句。

十夜寺:平成12年
■見にゆかむ職を退く日の春の海
■相部屋の寝息の深き遍路かな
■ねつ造の笑ふほかにはない寒さ
見にゆかむの句は退職の日というこれから必然的に訪れる日に、何をしようかという漠然とした気持を詠んでいるとおもう。そういう人々を春の海がしっかりと迎えてくれるという安心感も読みとれる。ねつ造のの句は、毎日新聞のスクープで一時代を画した「発掘捏造」事件の事ではないかと思った。東北地方がその激震の震央であった。寒さとは気候の寒さではない、その事件の裏側を透かしてみた寒さだったようにみえる。「旧石器捏造事件;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A7%E7%9F%B3%E5%99%A8%E6%8D%8F%E9%80%A0%E4%BA%8B%E4%BB%B6;(最終更新 2011年4月19日 (火) 04:06)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「日本の考古学界最大のスキャンダルとされ、2000年11月5日の毎日新聞朝刊で報じられたスクープによって発覚した。」とあるので、冬の寒さは一致していた。それにしても、「笑ふほかにはない」も多様な解釈が可能だ。大方には「うっそ、ほんと!」というような衝撃だったと思う。その後、歴史教科書は続々と訂正された。

雪解川:平成13年
■肩書きのなき身を軽く冬紅葉
■波止場には幟立つなり朝の市
■深追ひはよさう無月の海なれば
肩書きの句の実感は、重い肩書きを背負った人ほど大きいのかもしれない。その落差の大きさもその日を迎える準備形態により変わるだろう。作者は無事軟着陸を果たしたようだ。波止場にの句は、幟立つと平凡のようだが、幟が立つと何となく人気が出てきそうな風景になる。深追ひはの句で無月とは:「空が曇って月が見えないこと。特に、陰暦八月一五日の月についていう。[季]秋。」とある(三省堂 大辞林)。「月見;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88%E8%A6%8B;(最終更新 2011年5月21日 (土) 06:21)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「十五夜の月は「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」とも呼ばれる[3]。加えて、中秋の夜に雲などで月が隠れて見えないことを「無月(むげつ)」、中秋の晩に雨が降ることを「雨月(うげつ)」と呼び、月が見えないながらもなんとなくほの明るい風情を賞するものとされる。また、俳諧では葉月十四日、十六日のことを特に「待宵(まつよい)」「十六夜(いざよい)」と称して、名月の前後の月を愛でるが、日本の関東以西では、この時期、晴天に恵まれる確率は低い。」とある。この句は、海に昇る、中秋の名月を堪能しようとしたが、雲が晴れずに、もうそろそろ諦めようという時の気持を詠んでいるようだ。無月を「ムツキ」と読んで辞書を引くと「睦月」等が出てきた。WEB辞書で引くと「ムゲツ」が正しいと分かった。「ムツキ」では重箱読みだと後から分かった。ともかく、作者と海と港の関係は深いようだ。うらやましい限りだ。

2011年7月10日 (日)

老人の寝言:臨界に達した朝令暮改依存症

2011/7/10
昨日も暑かった。最高気温(℃) = 37.0  (14:16)。朝方サツマの草むしり。草丈30~40㎝でサツマのツルは完全に草の中。マルチをしてもこの草には勝てない。メヒシバが中心。その中に、菜類もこぼれ種で育っている。日頃少ないと感じていたモンシロチョウが何と10匹前後も、この草の上を飛び回っていた。メヒシバの中の菜類に産卵するために集まっていたようだ。

昨日の天気

TAVE= 29.6
TMAX= 35.5
TMIN= 24.8
DIFF= 10.7
WMAX= 5.2
SUNS= 4.4
RAIN= 0

ざっそう句:暑き夜

■暑き夜のカバン忘れし旅の夢

出張の時、大切なカバンを忘れて、大変だ~と叫ぼうとした時、夢からさめる。そんな光景を思い出して作った句。人生、何か大きな忘れ物はしていなか。

老人の寝言:臨界に達した朝令暮改依存症

産経新聞は、「経産相、佐賀訪問 「安全性の疑問解消」 知事、原発再開に傾く;url=http://sankei.jp.msn.com/region/news/110630/sag11063002190000-n1.htm(2011.6.30 02:18)」というタイトルで、「定期検査に伴い2、3号機が停止中の九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)の運転再開問題が29日、ひとつの節目を迎えた。再開要請に佐賀県を訪問した海江田万里経済産業相と会談した古川康知事は「私が抱いていた安全性の疑問はクリアされた」と述べ、即時判断は避けつつも、運転再開に前向きな言葉を口にした。」と報じた。

政府は、東京電力福島原発事故で再開が危ぶまれている中、九州電力玄海原子力発電所をその突破口として、再開のカギを握る地方自治体を説得した訳である。自治体の立場は、泣く子と地頭には勝てないという如く、政府という地頭には頭が上がらない立場にある。

日経は、「「社会党の麻生太郎」こと松本龍氏の辞任劇;url=http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110706/276714/?top_f2(2011年07月07日)」というタイトルで、「被災地である岩手県と宮城県での発言を批判され、松本龍復興担当相は5日午前、菅直人首相に辞表を提出した。復興担当相就任から9日目で辞任という事態になった。」と報じた。

この記事は田原総一朗(たはら・そういちろう)が書いていた。松本龍氏の言動に理解を示しつつ、マスコミのダラシナサ・横暴にも批判的だ。フリーのジャーナリストとして大勢と異なる視点を示していた。しかし、人事の発令とその発令を否定する辞表の受理までが10日にも満たない朝令暮改である事には変わりがない。そこに、またも唐突に登場したのが、原発のストレステスト。

NHK NEWS WEBは、「全原発 ストレステスト実施へ;url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110706/t10014028081000.html(7月6日 18時45分)」というタイトルで、「定期検査中の各地の原子力発電所で運転再開のめどが立たないなか、経済産業省は、住民の安心感につなげるため、すべての電源が失われるなど深刻な事態に対してどこまで原発の安全性が保たれるのかを確認する「ストレステスト」と呼ばれる安全評価をすべての原発で実施することを明らかにしました。しかし具体的な内容やスケジュールは決まっておらず、評価を終えるまで運転再開の判断をしない自治体が出てくることも予想されます。」と報じた。

玄海原発立地の地方自治体に安全性は任せてくれと言いつつ、早く早くと圧力をかけながら、それを振り出しに戻すような、ストレステストの実施に踏み切る。それも口の根が乾かぬ内だ。朝令暮改も良いところだ。それ以上に、前向きな対応をした自治体の顔に泥を塗ってその体面・尊厳を傷つけた。再開を即答していたら体よくペテンにかけられていただろう。

佐賀新聞は、「佐賀県主催「原発説明会」応募3倍 佐賀市は20倍;url=http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1975983.article.html(2011年07月06日更新)」というタイトルで、「 佐賀県が8日に開催する玄海原発(東松浦郡玄海町)の安全性についての県民説明会の申し込みが5日、締め切られた。定員370人に対して1092人が応募、倍率は約3倍となった。佐賀市は約20倍の申し込みがあったのに対し、定員の半数に満たない市町もあり、関心を持つ県民からは「参加機会が平等とは言えない」と不満も漏れた。 」と報じた。

原発立地地域の住民がいかに原発の安全性に不安を持っているかを示している。

経済産業省は、「放送フォーラムin佐賀県「しっかり聞きたい、玄海原発」~「玄海原子力発電所 緊急安全対策 県民説明番組」の開催について~;url=http://www.meti.go.jp/press/2011/06/20110623006/20110623006.html(平成23年6月23日(木))」というタイトルで、「 経済産業省は、平成23年6月26日(日)、佐賀県においてケーブルテレビ等を利用した「玄海原子力発電所 緊急安全対策 県民説明番組」を放送いたします。」と報じた。

この番組が玄海原発の再開をめざしたものであるのはあきらかだろう。発表から開催まで3日しかないのはどういう意図があるのか。

福島民報の論説・あぶくま抄 は、「【やらせメール】事業者への不信高めた(7月8日) ;url=http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4127&mode=0&classId=&blockId=9863851&newsMode=article(7月8日)」というタイトルで、「これが「原子力ムラ」の感覚なのだろうか。九州電力が玄海原発2、3号機(佐賀県玄海町)を再開させるため、世論操作のような「やらせ」行為を子会社社員に依頼していたことが明らかになった。社会の公平性を阻害してまで再稼働を急ごうとする組織の神経にあきれる。 東京電力福島第一原発事故で苦しむ福島県民の姿を見た玄海町民、佐賀県民の多くは、身近な原発の存在に不安を抱いていただろう。今回の九電の不公正な行為は町民らの心を硬化させ、原発事業者への不信感を高めた。」と報じ、「いずれの事態も国民の原子力行政全体への信頼を再び失わせた。エネルギー政策についてまず政府内で意思統一されなければ、前に進むための国民の合意はとうてい得られない。」と論じた。

YOMIURI ONLINEは、「九州電力に苦情殺到…ファクス数え切れず;url=http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866922/news/20110708-OYT1T00158.htm(2011年7月8日09時23分  読売新聞)」というタイトルで、「九州電力によると、真部利応社長が「やらせメール」問題を記者会見で発表した6日夜以降、対応を批判する電話が192件(7日正午現在)、メールで306件(同日午後5時現在)が寄せられた。 ファクスも続々と届いているが「多過ぎて数え切れない」(広報担当)。」と報じた。

YOMIURI ONLINEは更に、「やらせメール、子会社社員が説明会前日に告発;url=http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110708-OYT1T00675.htm(2011年7月8日15時46分  読売新聞)」というタイトルで、「九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働を巡る「やらせメール」問題が表面化したのは、九電子会社の男性社員による内部告発がきっかけだったことがわかった。」と報じた。

政権という魔法の杖を手にした権力者は、その魔力にとりつかれてしまった。事ある毎に、その杖を振り回す。法令より口先令の方がよっぽど都合がいい。従って、口先令依存症は益々重症になってゆく。それも既に臨界に達しそうだ。N.ウィーナの本だったか、魔法のかけ方に熱中して、魔法の解除法を忘れたたとえ話があった事を思い出した。魔法はうまく掛かっていれば、快感を味わえる。しかし、その魔法に齟齬が生じると今度は、その魔法をかけた者に災難が押し寄せてくる。やらせメールも全く同じ構造を持つ。腹の中は見えないだろう。見えなければ何をやっても分からないだろう。そこに、人間を見誤った不遜さがないか。

2011年7月 9日 (土)

老人の寝言:政治家は空気を読まずに、民意という風向きに向き合え

2011/7/9
昨日も暑かった。最高気温(℃)=34.5 (14:02)。相変わらず除草や灌水。関東以南は梅雨明けしたとのニュースがあった。関東も梅雨明け直前のようだ。空梅雨の気配。この暑さの上に、やらせメール云々と歓迎できないニュースが目白押し。これが、日本の暑い夏に重なると、節電どころではなくなる。自衛のため、頭を冷却しないとやっていけない。気付くと、ムクゲが満開になっていた。ムクゲは毎日咲いているようだが、一日花だったとおもう。ムクゲの花を見て感慨を覚える政治家は日本にはいないかもしれない。しかし、暑い夏の間咲き続けるムクゲの根性は見習うべきでもある。毎日咲ききるというのも良い心がけだ。花言葉:引田茂(保育社)によると、むくげの花ことばは、「説きすすめ」、「デリケートな美」。トップリーダーに引導を渡すときに添える花にぴったりではないか。

昨日の天気

TAVE= 28.8
TMAX= 33.6
TMIN= 24.4
DIFF= 9.2
WMAX= 3.6
SUNS= 5.3
RAIN= 2

老人の寝言:政治家は空気を読まずに、民意という風向きに向き合え

自然の法則はすべてがエネルギーの低い安定状態に向かうと教えているようだ。そういう究極的な状態ではすべての運動が不規則で結果としては何事も生み出せない。物や人間が集まるのもそこに何らかの力が働くから。その力が弱くなると集団はばらばらになる。最近の内閣の動きはそんな終局的な状況にあるように見える。閣僚もそんな内閣に留まるならば泥船に乗っているのも同然と内々脱出の下準備を始めたかにみえる。

しかし、道理は通さなければならないという都合の悪い倫理則が幸いにも現実世界を支配している。この倫理則は法律以前の行動規範となるので無碍に無視できない。結果がどちらに倒れるかは一種の博打で、100%同じ事に運をかけるとその後が続かない。結局、こういう場合はこうする、ああいう場合はああするとどちらに倒れてもつじつまが合うような行動や言動をする。これは政治力学では重要なのかもしれない。しかし、多勢に乗って流れるだけでは政治家は失格ではないか。お互い顔色を見て、腹を探り合っているような手法は既に時代遅れではないか。政治家が空気ばかり読んでいては、完全な根無し草になってしまう。ともかく、本音を隠しすぎると馬鹿と思われる。本音をずばりと言うとすぐ次の手を打たれる。幼稚なジャンケンゲームのようなレベルで時間を無駄に使っている。

3月11日の東北関東大震災以来間もなく4ヶ月になるが、日本中を支配している停滞感・閉塞感は何が原因なのか。何か政治家の深層を支配しているもやもやとした霧が晴れていないのも一因だろう。さんすくみで何をやってもだめだという思い込みもあるのだろう。しかし、そう言うところに光を当てて行動できるのが本当の政治家ではないか。群馬県にはかつて風見鶏と言われた元首相がいる。風見鶏とは高い所に止まって風の方向を示す。当世の政治家は何見鶏なのか。顔見鶏なのか。お互い顔色だけを見ていては風向きすら分からなくなるだろう。腹を見たり、顔をみたり、それも民意どころか、仲間内の範囲もまともに見ていない。政治家に空気を読んで行動せよ等とは誰もいわないだろう。しかし、風向きは確実につかめるものだ。政治家は何を見てどちらを向いているか位は高々と示してもらいたい。

ざっそう句:七夕

■七夕や汗かくのみで過ぎにけり

2011年7月 8日 (金)

老人の寝言:美しい日本語より簡便でまっとうな日本語はないのか

2011/7/8
相変わらずの暑さ。降雨量にならない程度の雨。AMEDAS最高気温(℃)  =34.3  (13:13)ポットの除草。畑土を追加。乾燥防止。ギボウシの紫色の花と、ヒオウギのだいだい色の花がさいていた。

昨日の天気

TAVE= 27.9
TMAX= 33.2
TMIN= 22.4
DIFF= 10.8
WMAX= 5.6
SUNS= 8
RAIN= 0

老人の寝言:美しい日本語より簡便でまっとうな日本語はないのか

西日本新聞のコラム春秋は、「芥川竜之介、寺田寅彦… (6/27);url=http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/250573(2011年6月27日 10:56))」というタイトルで、中勘助(1885―1965)の「▼「銀の匙」だけをテキストに使って中学生に国語を教え続けた教師がいた。昭和59年までの50年間、私立灘中学・高校(神戸市)で教えた橋本武さん。戦後間もないころ、黒く塗りつぶされた箇所が多い教科書など使わせたくないと思った。美しい日本語に触れさせたかった▼いま98歳、先日27年ぶりに灘中の教壇に立った。「銀の匙」を題材にした自作プリントを用意し、昔と同じように教えた。「遊ぶのと同じように、楽しく学んでもらいたい」「遊学の意味は分かるかな?」。授業は時折楽しく脇道にそれた」と報じた。

終戦直後は、民主教育というかけ声の下に、教科書の不適切な部分は墨で塗りつぶされて使うのが禁止されたとの事だ。その指示はGHQ→文部省→各自治体→各学校→各教師→各生徒というルートをたどり、生徒自身が最終的には教科書に墨を塗ったようだ。自分は美しい日本語云々には余り興味がない。言葉とは突き詰めれば道具に過ぎない。道具としては実用性が全てであろう。道具が観賞の目的になってしまうともはや道具としての切れ味は失われてしまうのではないか。WIKIPEDIAによると:中 勘助(なか かんすけ、1885年(明治18年)5月22日 - 1965年(昭和40年)5月3日)は東京出身の作家・詩人である。まだ著作権は残っており、青空文庫には収録されていなかった。そのコラムは「▼「銀の匙」は橋本さんが生まれた翌大正2年に発表された。「国語は学ぶ力の背骨」と言う橋本さんは、自分の生年と同じころ生まれた小説を生涯の国語の教科書とした。そんな小説を昭和・平成の日本人はどれくらい持っているだろう。 」と結んでいる。

コラム著者が振り返った言葉がどこかにつきささる。「そんなのあるはずねーじゃん。」それで良いのではないか。言葉は教えられるものかもしれないが、それは人生の一時だ。自分の言葉は自分で獲得しなければならない。

ところで、コラムの冒頭が『「芥川竜之介、寺田寅彦、内田百〓(〓は「門がまえ」に「月」)、鈴木三重吉…。ほかにも何人もいる。夏目漱石の門下生は一大山脈をなす』と、不思議な表記になっている。どうもIMEでの入力に手こずったらしくみえた。WIKIPEDIAで「内田百間:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%94%B0%E7%99%BE%E9%96%93」を検索すると、「本来の表記は「内田百閒」です。この記事に付けられた題名は記事名の制約から不正確なものとなっています。」とあった。この記事にも「戦後は筆名を内田 百閒と改めた(読みは同じ。閒は門構えに月、U+9592)。別号は百鬼園(ひゃっきえん)。」とあった。門構えに月とは恐れ入った。当世ではWEBで探しコピペするのが最短入力法のようだ。ともかく、道具としての日本語にはまだまだ改良の余地がありそうだ。

2011年7月 7日 (木)

技術 回顧と展望:エネルギーの自給自足は日本生き残りの唯一の道

2011/7/7
昨日も暑かった。AMEDAS最高気温(℃)=34.3  (13:13)。資源ごみ回収日。ざくろの実がふくらみ始めた。今年のような気象がザクロの結実には良いのだろうか。

WZエディターで入力中突然ATOKがMSIMEに乗っ取られた。WEBに「テキストサービスと日本語入力(WinXPの場合)で、MSIMEを削除してしまう荒技が最適です。Win2kだとキーボードのプロパティだったかな。ここまでしておかないと、ゾンビのようにしつこく蘇ってきます。」とあり、コントロールパネル→地域と言語のオプションよりMSIMEを削除。このえげつなさがビジネスの強さなのか。ブラウザはIEとFIREFOX を切り替えて使っている。

昨日の天気

TAVE= 27.9
TMAX= 33.2
TMIN= 22.4
DIFF= 10.8
WMAX= 5.6
SUNS= 8
RAIN= 0

ラジオで国会中継を聞き流していた。首相、夏風邪か声に張りがない。野党議員:「あんたは辞任するとは言っていない。」首相:「自分も辞任すると言ったつもりはない。」東北関東大震災という国難後4ヶ月近くなっているにつけても、極めて緊張感が感じられない国会審議に思われた。国会演説に関しては、戦前の齋藤議員の反軍演説を思い出した。戦前の日本にも、そういう議員がいたのかと感動を覚えた記憶がある。「反軍演説;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E8%BB%8D%E6%BC%94%E8%AA%AC;(最終更新 2011年6月19日 (日) 04:58 )」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「反軍演説(はんぐんえんぜつ)は、1940年(昭和15年)2月2日に帝国議会で衆議院本会議において立憲民政党の斎藤隆夫が行った演説。日中戦争(支那事変)に対する根本的な疑問と批判を提起して、演説した。この演説により、3月7日、斎藤は衆議院議員を除名された。この経緯は言論弾圧としても扱われる。なお、「支那事変処理を中心とした質問演説」や「支那事変処理に関する質問演説」を、一般的に「反軍演説」と称している。」とある。このような、気骨のある議員が身を賭して国会で質疑を行ったが、日本は戦争拡大に進んでしまった。WIKIPEDIA「斎藤隆夫」についてはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%8E%E8%97%A4%E9%9A%86%E5%A4%ABを参照。このような議員がいたから、日本の有史以来の国難と言われる敗戦から立ち直る事ができたのではないか。

47news(共同通信)は、「原発の汚染水浄化、また人為ミス 30%を3%と取り違え;url=http://www.47news.jp/CN/201107/CN2011070101000323.html(2011/07/01 11:27   【共同通信】))」というタイトルで、「福島第1原発の汚染水浄化システムで6月30日に運転が自動停止した問題で、東京電力は1日、作業員が処理水タンクの水位の設定を誤ったことが原因だったと発表した。本来は容量の30%にすべきだった設定値を3%とした単純な人為ミスとみられる。運転は30日夜に再開、その後は正常に運転している。」と報じた。

昨日の「技術 回顧と展望:「1965年北アメリカ大停電」から何を学ぶか:http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2011/07/1965-ff39.html」で、「1965年北アメリカ大停電」の発端が継電器のレベル設定ミスという人為的なミスにあると知った。数値の設定ミスというのは人間だから起こしやすい。しかし、東京電力の上記のミスはエアコンの温度設定というような再設定すれば済むという類ではないだろう。一度間違えば大きな事故に通じるのである。「単純な人為ミス」なので再設定で済ませたというのではお粗末すぎないか。例えば、試験運転の時設定値を3%、本格運転の時設定値を30%にするのであれば、本格運転の時は3%の設定値では、運転が出来ないように多重化した誤作動防止システムとすべきではないか。

技術 回顧と展望:エネルギーの自給自足は日本生き残りの唯一の道

南日本新聞社説は、「[都城式風力発電] 電力の自給自足に注目;url=http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201107&storyid=33421(7/2 付 ))」というタイトルで、「都城市の都城工業高等専門学校の技官らが開発した小型風力発電機が今年、モンゴルで現地生産されることになった。大草原の遊牧民に明かりのある暮らしをと、18年前に始まった民間主体の支援活動の成果である。 開発に当たっては、遊牧民が持ち運ぶことができて、安定して発電できる機能を追求した。発想の原点は電力の自給自足である。福島第1原発事故後に重要視され始めた電源の分散・多様化の考え方と重なる。有効な技術として注目したい。 「都城式モンゴル型」発電機は、直径20センチの本体につけた長さ70センチの翼3枚が回転して発電する。固定したコイルを、翼と連動した磁石で挟む構造で、コイルに鉄芯を使わずに抵抗を減らしたことが、風速1メートル程度の微風からの発電を可能にした。」と報じた。

最近は、ローカル情報に興味が出てきた。http://www.searchdesk.com/news.htmをその入り口に使っている。「都城式モンゴル型」発電機もその構造により、風力の利用範囲をかくだいして、蓄電池で出力を平準化する方式で実用性を高めている。ともかく、風という自然現象は気まぐれな要素が多いので、そのエネルギーを確実にとらえて、安定して取り出すという仕掛けが必要になる。電力の自給自足は使用電力の一部だけでも、停電の時のバックアップとして役立つだろう。ともかく自然エネルギーの空間密度は低いので、それを取り出すには面積や体積、装置の数が必要だ。記事にあるように、電源の分散・多様化は当面保険のような役割を担えるだろう。先ずは気楽に買える価格になれば良いと思う。技術の進歩で情報機器等は今後も消費電力化が進むだろう。今後期待が持てるだろう。

2011年7月 6日 (水)

技術 回顧と展望:「1965年北アメリカ大停電」から何を学ぶか。20110706。

2011/7/6
昨日は晴れ。朝雨が降った形跡があったが、恵みの雨とはならなかった。相変わらず暑い日となった。AMEDAS最高気温(℃)= 35.0  (14:04)。買い物で外出。XP用のキーボードが古いDOS/V用で使い勝手が悪いのでWINDOWSキーが付いたフルキーボードを購入。午後見事な積乱雲が出来ていたのでデジカメに納めた。しかし、雷雨にはならず。雨がほしい。某新任大臣が就任9日とかで辞任。たまたま、その原因の場面をTVで見たがまさに俺様という横柄ぶり。おごれる者久しからずとはこの事か。

YOMIURI ONLINEは、「熱中症死、1か月で19人…搬送は8372人;url=http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110705-OYT1T01056.htm(2011年7月5日22時18分  読売新聞))」というタイトルで、「5月30日~7月3日の熱中症による死者が19人に達し、昨年同時期(6月1日~7月3日)の5人の約4倍となったことが5日、総務省消防庁の統計(速報値)でわかった。 搬送されたのは8372人で、昨年同時期(2704人)の約3倍。梅雨のさなかに猛暑が続いているのが原因とみられ、総務省消防庁は「節電が呼びかけられているが、無理せず、エアコンや扇風機を上手に使って、熱中症を予防してほしい」としている。」と報じた。

猛暑続きという気候条件が、このような結果になった主因かもしれないが、「節電」というマスコミの呪縛に捕らわれてしまった人も多いのではないか。問題は本格的な夏に何が起こるかである。3月の計画停電が原発事故から目をそらすためなら、夏の節電アピールは原発再開のための陰謀という説がある。これほど電力が不足するなら原発再開はやむなしと世論を誘導する意図があるのではと見ている人もいる。確かに、東京電力は最大供給可能電力量という財布の中身は公表していないのである。今日出せるのはこれだけとまるでお殿様のお恵みのようだ。平民はこれに一喜一憂しているだけ。夏の気温データhttp://af06.kazelog.jp/itoshikimono/WABPAGE3.htmlを参照。7/末から終戦記念日の8/15頃が暑さの最盛期となる。この時期、アナログTV放送の停波で、突然の大量の地デジ難民の発生や福島原発放射能汚染水の処理問題の顕現化、計画停電の実施等不安要因が目白押しとなる可能性がある。こんな時期に政局だけは加熱しないように願いたい。

昨日の天気

TAVE= 28.3
TMAX= 34.6
TMIN= 23.7
DIFF= 10.9
WMAX= 6.1
SUNS= 8.6
RAIN= 2


技術 回顧と展望:「1965年北アメリカ大停電」から何を学ぶか

「1965年北アメリカ大停電;url=http://ja.wikipedia.org/wiki/1965%E5%B9%B4%E5%8C%97%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%A4%A7%E5%81%9C%E9%9B%BB;(最終更新 2011年3月13日 (日) 18:04)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「1965年北アメリカ大停電(Northeast Blackout of 1965)は、1965年11月9日にアメリカとカナダで発生した大停電である。ニューヨークを中心に被害が大きかったことから、1965年ニューヨーク大停電などともよばれる。停電により、2500万人と207,000 km^(2)の地域で12時間、電気が供給されない状態となった。」とある。

「Northeast Blackout of 1965;url=http://en.wikipedia.org/wiki/Northeast_Blackout_of_1965;(This page was last modified on 5 June 2011 at 00:01.)」『From Wikipedia, the free encyclopediaフリー百科事典 ウィキペディア英語版語版』(http://en.wikipedia.org/)。の記事に、停電の理由として「The cause of the failure was human error that happened days before the blackout, when maintenance personnel incorrectly set a protective relay on one of the transmission lines between the Niagara generating station Sir Adam Beck Station No. 2 in Queenston, Ontario. The safety relay, which is set to trip if the current exceeds the capacity of the transmission line, was set too low.」と記されている。

この原因の部分を解読すると、この大停電という失敗原因は人的誤りであった述べている。大停電が起こった日の前日に、送電系の保守要員が、送電網の保護用の継電器の設定を誤ってしまった。その継電器は、Queenston, Ontarioにある、Niagara発電所のSir Adam Beck Station No. 2号機のものだ。送電網の能力を超えた電流が流れたときに動作すべき安全用継電器を非常に低い値に設定してしまった。要するに、送電系としては電圧が下がっても安全用継電器は動作をしないので、電力を送り続けようとしている状態に入っている事が理解の前提に必要だ。そうして、大停電が起こった日が、1965年11月9日という点が次の要点だ。北米においては、寒くなり暖房用の電力需要が高まる季節で、夕刻のため照明や調理用の電力も重なり、電力需要はピークに達しようとしていた。Southern Ontario方面に電力を供給する送電線は非常に不可が重くなっていた。丁度東部時間 5:16 p.m.に、Lewiston, New York's Robert Moses発電所から、Southern Ontarioに向かう小さなサージ電流が発生し、Southern Ontario主電力ラインの安全用継電器の更に低い値で動作するように誤設定してしてしまった。小さなサージ電流とはシステムから見れば小さな外乱で、システムが正常に働いていれば安定に乗り切れる筈という想定があったと思われる。ところが、システムが弱まっていたことにより、その外乱が悪いことをした。おぼれる者の足を引っ張るような働きだったようだ。Southern Ontario方面の電力需要が限界に達すれば安全用継電器が動作して、Niagara発電所の発電機を切り離せば、正常動作だが、その設定が狂ってしまったから、Niagara発電所は最大能力で発電を続けている。しかし、遂にSouthern Ontario方面向けの安全用継電器が動作してしまったので、発電した電力が行き場を失いNEW YORK州にに向かった。Beck とMoses 発電機は過負荷となり切り離されたので損傷を逃れた。ここで思い出すのが過度現象。長い送電線を電流が流れるのは、水が流れるようでもあり、波が伝わるようでもあること。送電網が格子状に広範囲につながるとその回路の中を行き場所を失った電流はあちこちに駆け回る。そうしてシステムの弱いところを狙ってそこが崩壊する。英文WIKIPEDIAではその数分後に全電力システムはカオス状況に陥ったと記す。WIKIPEDIAのRadioという項目では、停電時に音楽放送のプレーヤーの回転が徐々に遅くなっていったさまが述べられている。当時のレコードプレーヤーはACモーターの回転をそのまま使っていた。電蓄の回転が遅くなる事は発電機が過負荷になり回転数が下がってきたことをしめしている。その後、レコードプレーヤにはPLL等高度の回転安定化技術が使われた。アメリカでスマートグリッド等が発展したのも、このような全国的な不安定な電力網を何とか維持しようと言う現実的な背景があるようだ。日本の電力会社もアメリカの大停電から学習していると考えれるが、このような事態をどのように想定しているのか。電力を使いすぎると停電になると言うだけでは、オオカミ少年のレベルを超えていないのではないか。1965年と言えば昭和40年で、日本も経済の高度成長が始まった頃で、ニューヨークの大停電についてはかなり大きなニュースになっていたと思う。しかし、当時の日本の停電と言えば、落雷や自然災害等が多かったのではないかと思う。昨今スマートグリッドの話題も多いが、先ず大規模停電から学ぶ必要がありそうだ。日本でも、発電と送電が規制緩和されて、多数の業者が電力業界に参入した時にようやくスマートグリッドらしくなるのではないか。電力インターネットというような存在ができるのか。その頃になると地域独占の電力会社は存在しているか分からない。

追記(2020/04/27):タイトルに投稿期日を追加。本日アクセスランキング7位。

2011年7月 5日 (火)

老人の寝言:スパイスを効かせてこの夏を乗りきろう

2011/7/5
昨日も晴れ。相変わらずの暑さ。AMEDAS最高気温(℃) = 36.1  (15:21)。ポットの雑草もチリチリになりかけている。灌水するも雑草は妨害になる。植物は思い切りが良い。もうだめだと言うときは潔く枯れてゆく。日が当たらなければ枝も葉もどんどん落として行く。そこまで追い込まないような手入れが大切だ。じっと考え込んでやっと思い出せる花がある。ノウゼンカズラだ。蔓性なので高いところにオレンジ色の花が咲いている。日陰になっている側には花が無く気付かなかった。手入れ不足でその蔓が屋根にまで伸びている。植物の花が咲く時期が異なるのも長い進化の記憶を背負っているためか。

最近、植物が辿ってきた道とかいう本を拾い読みしている。海中から地上へと生息圏を拡大してきたのも動物より植物が先。植物の生殖器が花。花も植物を繁栄させる偉大な発明だ。もう一つの大発明が維管束。水分や養分を通し構造物としての強度を与える植物繁栄のパイプラインのような基礎だ。植物は赤と青の光を吸収して光合成に使うとのこと。光と炭酸ガスを食べる生物だ。残った光成分が緑で、我々は植物の葉で吸収されずに反射されてきた光を植物の緑として見ているとの事だ。動物はご先祖様の植物の賜と言うこと。数の比較でも動物は植物を越えられないと思った。雑草の悩みも驚異に変わる。

昨日の天気

TAVE= 28.9
TMAX= 35.2
TMIN= 25.1
DIFF= 10.1
WMAX= 4
SUNS= 2.9
RAIN= 0

老人の寝言:スパイスを効かせてこの夏を乗りきろう

朝、かみさんはTVの前にデンと座り込んだ。頭の後ろの方から「カレーシュウ」という言葉が飛び込んできた。スパイスの効いたカレーでこの夏をのりきろうという番組かと思った。ところが、後でTV番組表を見ると「加齢臭」との事だ。最近NHKの言語感覚が少し変調をきたしているのか気になっているところだ。「加齢臭」とはなにか、老人を馬鹿にしたような差別用語に聞こえてくる。自分は、知ったかぶった横文字、言い換えや説明を必要とするような用語、安直な造語にうんざりしている。そんな言葉は日本を内面から崩壊させるだけではないか。日々歴史の荒波を生き残ってきた言葉があるのではないか。それを大切にしたい。

ざっそう句:汗

■本当の汗がおいしい夏カレー

2011年7月 4日 (月)

老人の寝言:国民全てを巻き込んだ疑心暗鬼の情報戦に勝ったのはだれか

2011/7/4
昨日も暑い日。ポットの除草と灌水。19時に県知事選挙が終わって30分も経たない内に当確のニュースが出たとかみさんの声が響いた。出口調査等で頑張った結果なのであろうが、報道機関としては余りにも先走りしていないか。選管も暑い中、票を数える気合いも入らないだろう。その放送で確定票を報道しただろうか。何事も格好良いところだけ先食いするのはけしからんと思わざるを得ない。
以下は県のホームページよりコピペした。群馬県知事選挙(平成23年7月3日執行)開票結果(url=http://www.pref.gunma.jp/contents/000145682.html)より。

      えびね篤(海老根篤)[無所属] 大沢正明[無所属] 後藤新[無所属] こすげ啓司(小菅啓司)

県計   6,515.000         392,504.000   148,790.000   33,355.000

得票率 1.12              67.54        25.60       5.74

昨日の天気

TAVE= 28.1
TMAX= 32
TMIN= 24.8
DIFF= 7.2
WMAX= 3.2
SUNS= 1.7
RAIN= 0

本日はアメリカの独立記念日:WIKIPEDIA「アメリカ独立記念日(アメリカどくりつきねんび、英: (American) Independence Day)は、1776年にアメリカ独立宣言が公布されたことを記念して、毎年7月4日に定められているアメリカ合衆国の祝日。」独立後235年を迎える。この日を覚えているのは中学校の英語の教科書にあったから。

老人の寝言:国民全てを巻き込んだ疑心暗鬼の情報戦に勝ったのはだれか

産経新聞の【正論】は、「社会学者・加藤秀俊 放射能、何が危険で何が安全?;url=http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110704/dst11070403100001-n1.htm(2011.7.4 03:09))」というタイトルで、「もうこれで4カ月近くになるから、1学期がおわった、ということになるのだろう。この学期中、われわれは原子力、放射能についての大学院レベルの集中講義を受けた。いうまでもなく、ラジオ、テレビ、新聞雑誌、ことごとくが総力をあげて、われら国民の啓蒙(けいもう)に全力を傾注してくださったからである。」、「 以上、この1学期、原子力の集中講義を受講しての劣等生の学期末リポートである。いくら押し売りされても、来学期は受講しない。わからないものはわからないからである。(かとう ひでとし)」と論じた。

自分なりに東京電力福島第一原子力発電所の事故を振り返ってみたい。社会学者・加藤秀俊先生には快刀乱麻を斬る如く福島原発事故を解剖してその本質を暴いてもらいたいところであった。確かに、福島原発事故以来の4ヶ月は原発、放射能等に関するあらゆる情報が大量に飛び交った。喩えて見ると情報津波が日本を席巻した。しかし、だれもそれに対応できる準備が出来ていなかった。社会学的に言えば、日本は情報戦の戦場になった。騙すか、騙されるか。東京電力や官僚は生きるか死ぬかの戦争を国民にしかけた。国民はそれを肌で感じたが、その本質を理解できなかった。物理学の基礎が無い。学者・技術者も倫理感を投げ捨て保身に徹した。国民全てを巻き込んだ疑心暗鬼の情報戦が出現したのである。全く情報カオス状況が生まれたのである。そのカオスも研究すれば奥が深い。社会学者・加藤秀俊先生は来期の受講はわからないものはわからないと潔く投げたが、先生、今更放射能がどうのこうの等の勉強は不要ではないですか。物理的には、原発は原爆と全く同じ原理・原則で動いていますよ。是非伝家の宝刀で卒業論文を書いていただきたいところである。福島原発事故は平成元禄時代という、贅沢と無関心にたるみきった日本への警鐘でもあったのではないか。

2011年7月 3日 (日)

かみつけ女流歌人 雅:歌集の観賞を終えて

2011/7/3
昨日はAM曇りPM晴れ。AMEDAS最高気温(℃)=33.2 (14:40)。XPパソコンへ引っ越し作業をした。WIN MEだと対応ソフトも少なく、頻繁にフリーズしてその都度再起動していた。インターネットブラウザーはFirefoxにした。Open Officeを入れたが、慣れていないので急遽使い慣れた古いマイクロソフトオフィスもインストール。本日は県知事選投票日。天気予報は午前晴れ、夕方雨。県民が示す判断が注目される。

昨日の天気(IEでのエクセルデータのコピペ)

TAVE= 27.8
TMAX= 32.5
TMIN= 24.7
DIFF= 7.8
WMAX= 4.3
SUNS= 3.5
RAIN= 0

昨日の天気(FFでのエクセルデータのコピペ)

                           
TAVE=27.8
TMAX=32.5
TMIN=24.7
DIFF=7.8
WMAX=4.3
SUNS=3.5
RAIN=0

Firefoxはエクセルデータの罫線や色までコピペしないようで困った。

久しぶりに東京電力のホームページを開いた。管内の電力消費量の数値データが公開されていた。今年の夏は停電無しに乗り越えられるのか。国民や社会、企業等の節電意識は高まっている。エクセルで昨年電力消費量がピークとなった2010/7/23の東京電力管内の電力消費量とAMEDASの東京の温度データをグラフにしてみた。ともかく東京が暑ければ関東地方の他の地域も暑かろうというような前提で気温は東京のデータを使った。やはり、気温と管内の電力消費量は正の対応関係が見られるので、気温がどこまで上昇するかが関心の的となるだろう。気温が想定以上に上がった時は、暑い暑いと言いながら我慢する光景が出現したり、熱中症多発というようなニュースが流れたりするのではないか。カーブも電力消費を分散してピークを下げるためより高原状になるのかも知れない。気になるのは国政である。首相辞任云々でもめた不毛な動きも地下にもぐって休戦状態であるが、国民不在の駆け引きが水面下で行われているのではないか。真夏にその動きが復活すると国民はもう我慢の限界にくるだろう。

久しぶりに東京電力のホームページを開いた。管内の電力消費量の数値データが公開されていた。今年の夏は停電無しに乗り越えられるのか。国民や社会、企業等の節電意識は高まっている。現在XPパソコンへ引っ越し中で、環境を整えた。ついでに、そのパソコンで昨年電力消費量がピークとなった2010/7/23(金)の東京電力管内の電力消費量とAMEDASの東京の温度データをグラフにしてみた。ともかく東京が暑ければ関東地方の他の地域も暑かろうというようなデータかも知れないが気になるのでグラフにしてみた。やはり、気温と管内の電力消費量は正の対応関係が見られるので、気温がどこまで上昇するかが関心の的となるだろう。その時は、暑い暑いと言いながら我慢する光景が出現するのではないか。暑くなりそうの日は早朝(早め)に部屋を冷房し、冷気を逃がさないようにして昼間はエアコンのパワーを絞って過ごすと言うような方法も検討してみる価値はあると思う。カーブも電力消費を分散してピークを下げるためより高原状になるのかも知れない

Ptemp_20100723
P_vs_temp_20100723

かみつけ女流歌人 雅:歌集の観賞を終えて

本日で入力した「かみつけ女流歌人 雅」の観賞が最終に到達した。百余人一首である。目に留まった一首に短いコメントを付けただけの記事である。自分が生まれ育ってきた地域をどのようにして知るのか。何事も知るには手がかりが必要になる。その手がかりをどこで得るのか。偶然の場合が多い。WEBはまさに情報の海である。歌の作者は、作者の辿った時間・空間の中の体験を作品に仕上げている。その作品は、WEB上では、大海にさまよう小瓶に入れた宛先のない手紙のようかもしれない。

しかし、その瓶から手紙をとりだして読んでくれる人もあるかもしれない。実際は、東日本大震災が発生して以後は、落ち着いて歌を観賞できる心理的なゆとりはまったっく無かった。ただ、入力した歌を機械的にWEB上に流したに過ぎなかった。読み直して入力ミスを発見した時もあった。ともかく「かみつけ女流歌人 雅」の歌人が残した歌も今現実に動いている事と全く無縁である訳ではない。やはり百余人の歌人が百余人の目や心情を通して詠んだ歌はそれなりの広がりと深さをもっていると思う。

特に女性の心眼で原子炉を詠んだ歌、

■真夜の海に 語りゐるがに 原発の 赤きまたたき 闇に浮きをり   木村 あい子

http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2011/04/post-0324.html)には、その凄さを感じた。丁度、東京電力福島原発事故と重ねて読んだので強い印象が残っている。東日本大震災、巨大地震、大津波、福島原発事故等未曾有の災害に立ち向かうには大きな心理的なエネルギーが必要と思う。そのような災害に直面した人々がその体験を何らかの形で残すことは、本当につらく大変な事とであろうが、後世の人々には非常に大きな贈り物になるのではないかと思う。かみつけ女流歌人も我々にそのような贈り物を与えてくれていると思う。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:流れ

歌題=流れ:

■年始客 帰りし炬燵に 居ねむれる 夫は八十路に 迫りし姿 72 勅使河原 光

時の流れの中で、カメラのスナップ写真のように夫の一瞬の姿を写した一首。

2011年7月 2日 (土)

愛しき古里:若者をふるさとに引き戻す力は何か

2011/7/2
昨日も暑い一日。AMEDAS最高気温(℃)= 34.7 (15:08 )。日中は家の中にひきこもった。夕方草むしりと灌水。この夏の節電は「電気使用制限等規則」が根拠。500KW以上の電力契約者に15%の節電を義務づける。一般の小口契約で無理な節電をして熱中症等の健康被害等に遭遇しないようにしたい。それにしてもなぜ政府は3月の電力危機にこの法令を発動しなかったのか。畑の隅のアジサイが咲いていた。冬枝を切ったつもりがまた大きくなっていた。

昨日の天気

TAVE= 28.3
TMAX= 34.1
TMIN= 24.1
DIFF= 10
WMAX= 2.9
SUNS= 5.6
RAIN= 0.5

河北春秋は、「震災以来、何度か心をよぎった短歌がある。昨年3月… ;url=http://www.kahoku.co.jp/column/syunju/20110702_02.htm(2011年07月02日土曜日)」というタイトルで、「震災以来、何度か心をよぎった短歌がある。昨年3月に亡くなった竹山広さんの〈居合はせし居合はせざりしことつひに天運にして居合はせし人よ〉▼災害を免れた人は単に偶然であって被災は決してひとごとではない―そんな意味だ。竹山さんは長崎の原爆で兄を失い、自らも被爆している。一首は阪神大震災の折の作だが、被爆体験と二重写しとなって痛切に響く」と冒頭に書いた。

震災からまもなく4ヶ月になるに際して、ボランティアで駆けつけてくれた人々、色々な応援をしてくれた人々も、『誰もが被災を「わがこと」と感じたからだろう。』と「被災地から全国の皆さんに(「無言の感謝」を)贈りたい。」と述べていた。

自分も、冒頭の歌を読み、深い意味を感じた。作者は「居合はせし人よ」と呼びかけている。天運だから...とあきらめているのではない。そこに「居合はせ」て亡くなったものにもそこに「居合はせ」て生き残ったものとして何かを語りかけている。そんな解釈もできそうだ。

愛しき古里:若者をふるさとに引き戻す力は何か

福島県は原発事故で県外で避難生活している人が多い。生活をしてゆくには職が必要だ。何かのニュースでかなりの若者が県外に住みたいと思っているらしい事を知った。若者が都市部にあこがれるのは全国共通だろう。人口は都市部で増加して地方で減少しているのが実状だ。都市と地方が機能を補完しているのは事実であるが、現実にある都市と地方の格差は大きい。都市を中央・国家とみれば、国と地方の問題でもある。

最近、福島県生まれの人から聞いた話だが、長兄に農業を託し、他の兄弟達は郷里を去って他県に職を求めたとの事。その兄が、福島原発事故による避難指示で、スリッパ一つで飛び出して避難したそうだと郷里の惨状を嘆いていた。在職中の上司もたわけ者の意味を知っているかと教えてくれた。田を分けて小さくしたら農業は共倒れになるから、そういう事をやる馬鹿をたわけ者と言うんだと。その上司も大学を出してもらい、職と共に群馬の地まで来ていた。

生活を立てて行くには職・仕事が必要だ。特に若い人は、魅力のある仕事を求める。福島県は「新しい福島県総合計画に関する高校生アンケート調査結果(速報)url=http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/sougoukeikaku_210129_4-2.pdf」を公表している。その中で、「問4 問3で「3.住みたくない」と回答した方にお聞きします。その理由は何ですか。(複数回答可)」という質問への回答結果を引用すると、
希望する就職先、進学先がないから(22%)
魅力のあるイベント、施設が少ないから(22%)
日常の買い物、通勤、通学など生活が不便だか(20%)
市街地に活気がないから(20%)
となっていた。これは全国の地方に共通する問題ではないかと思う。希望する業種・職種は様々に分かれているのは当然だろう。また、就職、進学を希望する地域として福島県が30%、その理由として住み慣れた環境で生活したいからが32%を占めることは注目に値する。
「これから福島県がどのような県になってほしいですか。(3つ選択)」の最多回答が「豊かな自然環境が守られている県」であった。この調査結果を見ると、地方に魅力と仕事があれば若者は地方で暮らすのではと感じた。

地方の時代、地方分権が叫ばれているが、都市と地方の格差は広がる一方である。しかし、都市・中央の実像は今どうなっているのだろうか。実際は、自分が住んでいる地方の良さを知らないで都会をうらやましく思っている場合もある。地域の良さを発見するのが第一歩なら、少しでも良くして行こうと活動するのが次の第二歩目になるのではないか。人間住み慣れた地で生活したい欲求は必ずあるだろう。生活を支える仕事や職が無ければその欲求を満たせない。やはり、地方自治体が腰を据えて長期的な視野で取り組まなければこの問題は解決しないだろう。そのリトマス試験紙が地方議員や首長の選挙であるが、7月3日の県知事選が迫っている。県選管がチャーターした飛行機が投票を呼びかけていたが、県民が進んで投票に行くようになる位でないと地方はますます疲弊してしまうのではないか。知事選の立候補者諸氏は若者に何を訴えただろうか。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:雪笹の朱実

歌題=雪笹の朱実:

■柿の木の 接木する父が 嫁吾れを 手伝はせけり 五十年経る 56 須永 花子

嫁に来たとき父に接木の手伝いをさせられた事を五十年後に回想した貴重な記録を伝える一首。

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嗚呼 伊勢崎 非情

BOOKS

  • 橋本 英文: 刃物雑学事典 図解・刃物のすべて(1986年 株式会社 講談社 ブルーバックス B-659)
    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
  • 沼田 真(編): 07_雑草の科学(研成社1979)
    雑草を多面的に解説し防除の基礎も述べる

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  • https://www.artic.edu/collection?place_ids=Japan&page=6
  • 項目のタイトル2
    POST IT :ブログ画面への張り紙に使える。
  • TYPE LIST事始め
    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)