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2012年10月10日 (水)

科学ニュースに独り言:難解な量子物理学の基本問題に迫る2012年ノーベル物理学賞

2012年10月10日水曜日
昨日は曇り後晴れ。屋外の仕事向きの好天。ざっそう句:家猫が 寝そべって見る 石榴の実。朝、大根と菜を間引き。タマリュウ改植の続き。堀上げ、株分け、植え付け。株が分けつしているので面積は3倍位になった。株間数㎝で改植しているが雑草が入り込むには十分な広さだ。一度芝張りをした部分もあるが、結局芝は長続きしなかった。やや日照不足。タマリュウに期待。9日はノーベル物理学賞の発表があったが、山中伸弥教授のノーベル医学生理学賞ニュースで目立たなかった。

2012年10月9日の天気(AMEDAS)

TAVE= 18.6
TMAX= 23 最高気温(℃) 23.2 14:37
TMIN= 14.9 最低気温(℃) 14.8 06:09
DIFF= 8.1
WMAX= 3 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 7.0(東南東) 20:02
SUNS= 6.6
RAIN= 0




科学ニュースに独り言:難解な量子物理学の基本問題に迫る2012年ノーベル物理学賞

2012年ノーベル物理学賞が発表されたが、WEBニュースではまだ簡単に報道されているだけのようだ。ヒッグス素粒子の発見はノーベル賞級と言われたが、まだ評価が定まらないようだ。今年のノーベル物理学賞受賞者は下馬評に上がった研究者なのか。ともかく、ノーベル財団のプレスリリースを読んでの感想をメモにする。

高校までの物理はいわゆる古典物理学を学ぶ。大学になってようやく量子力学や統計力学に出会うのが日本の実状だ。先日、「ニールス ボーア 生誕 127 周年」について書いた。量子力学は20世紀に入ってから発展した。物質の性質を研究するのが物理学だが、古典物理学と量子物理学のギャップは大きい。「ニールス ボーア 生誕 127 周年」のDoodleに、光の波動性と粒子性を示している図があった。2012年ノーベル物理学賞の背景を理解するためには量子物理学が不可欠のようだ。

また、物理現象を観測するとき、原子、電子、素粒子等の極微の世界の現象の観測が問題になる。観測されたデータは統計的なデータで、極微の世界を直接表していないと解釈される。量子物理学では、粒子の位置とエネルギー等の物理量を同時に正確に観測することは不可能とされている。また、観測の問題と解釈の問題はシュレディンガー猫の例で説明される事が多い。ノーベル財団ホームページに掲載された参考資料にもシュレディンガーの猫の例が出ている。一般解説書でもシュレディンガーの猫については読めるが、量子物理学の観測の問題と解釈の問題に直面しないと難解のようだ。日常の現象は古典物理学でほとんど説明できるとなると量子の世界はなかなか理解しがたい。エサキダイオードのI-V特性がトンネル現象という量子物理学の現象であると知ったのが卒研でエサキダイオードに出会ったお陰であった。

ともかく、統計現象として観測された事象の個々の挙動は本当はどんな様子なのか知りたくなる。2012年ノーベル物理学賞の対象は、「"for ground-breaking experimental methods that enable measuring and manipulation of individual quantum systems"」とあり、個々の量子系の測定や操作を可能にした実験方法にあるのだろう。要するに、特殊な物理条件を作ってやれば粒子性と波動性が干渉することなく個別に観測できる方法を開発したのではないかと理解するが~。そうでなければ、量子コンピュータの実現は不可能だろう。

実用面では、セシウムの原子振動を使うセシウム標準時計より100程正確な光標準時計や量子コンピュータの実現例が挙げられている。今世紀中に実用化が予想される量子コンピュータはどのくらいの能力を持つのか。当時トンネル現象を利用したエサキダイオードは高速コンピュータ用のデバイスとして脚光を浴びたが、ついに商業的に実用化する事はなかった。一方トランジスタはコンピュータ用のデバイスとして生き残っている。トランジスタが究極のデバイスでなければ、それを乗り越えるデバイスも出てくるのだろう。量子コンピュータも夢のデバイスに違いない。「ground-breaking」=「groundbreaking」=「革新的{かくしん てき}な、画期的{かっき てき}な」。量子物理学の基本的な部分を解明した業績のようだが、プレスリリースも難解だ。専門家の解説を調べて見たい。ともかく、従来不可能と思われていた事を可能にするという発明・発見はインパクトが大きいのだろう。

以下はノーベル物理学賞発表のプレスリリース本文(http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/2012/press.html)より引用
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Press Release
9 October 2012

The Royal Swedish Academy of Sciences has decided to award the Nobel Prize in Physics for 2012 to

Serge Haroche
College de France and Ecole Normale Superieure, Paris, France

and

David J. Wineland
National Institute of Standards and Technology (NIST) and University of Colorado Boulder, CO, USA

"for ground-breaking experimental methods that enable measuring and manipulation of individual quantum systems"


Particle control in a quantum world
Serge Haroche and David J. Wineland have independently invented and developed methods for measuring and manipulating individual particles while preserving their quantum-mechanical nature, in ways that were previously thought unattainable.

The Nobel Laureates have opened the door to a new era of experimentation with quantum physics by demonstrating the direct observation of individual quantum particles without destroying them. For single particles of light or matter the laws of classical physics cease to apply and quantum physics takes over. But single particles are not easily isolated from their surrounding environment and they lose their mysterious quantum properties as soon as they interact with the outside world. Thus many seemingly bizarre phenomena predicted by quantum physics could not be directly observed, and researchers could only carry out thought experiments that might in principle manifest these bizarre phenomena.

Through their ingenious laboratory methods Haroche and Wineland together with their research groups have managed to measure and control very fragile quantum states, which were previously thought inaccessible for direct observation. The new methods allow them to examine, control and count the particles.

Their methods have many things in common. David Wineland traps electrically charged atoms, or ions, controlling and measuring them with light, or photons.

Serge Haroche takes the opposite approach: he controls and measures trapped photons, or particles of light, by sending atoms through a trap.

Both Laureates work in the field of quantum optics studying the fundamental interaction between light and matter, a field which has seen considerable progress since the mid-1980s. Their ground-breaking methods have enabled this field of research to take the very first steps towards building a new type of super fast computer based on quantum physics. Perhaps the quantum computer will change our everyday lives in this century in the same radical way as the classical computer did in the last century. The research has also led to the construction of extremely precise clocks that could become the future basis for a new standard of time, with more than hundred-fold greater precision than present-day caesium clocks.
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2012年10月 9日 (火)

科学ニュースに独り言:iPS細胞の作成とノーベル賞

2012年10月9日火曜日
昨日は晴れ。最低気温(℃) 12.3 06:12 。寒さの方が気になる。体育の日にふさわしい好天。ざっそう句:朗報に 心乱れる ノーベル賞。一昨日に続いてタマリュウ改植。今回の区画にはドクダミが密生。一面タマリュウの絨毯にするのが目標だが前途多難。宅配で東北産の旬のサンマをいただき、朝食に食べる。NHKラジオ第一を聞き流しながら作業。アンチエージングで有名?な医者が出演。丸ごと食、ゴボウ茶等々聞いて面白かった。丸ごと食といえば、今朝のサンマも、頭と尻尾を除いて全て食べた。貧中豊ありか。放送中、今日はノーベル賞の発表があるので、関係者は御留意をと言うような一言が流れた。夕食後にTVで京大の山中伸弥教授にノーベル賞というニュースが流れた。

2012年10月8日の天気(AMEDAS)

TAVE= 18.2
TMAX= 22.9 最高気温(℃) 23.8 13:43
TMIN= 13.3 最低気温(℃) 12.3 06:12
DIFF= 9.6
WMAX= 4.3 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.0(東南東) 18:29
SUNS= 10.3
RAIN= 0

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科学ニュースに独り言:iPS細胞の作成とノーベル賞

先日、iPS細胞から作られた卵子を用いて、子のマウスを誕生させたニュースが目を引いた。高等生物の生殖方式は有性生殖が多い。なぜ有性生殖なのか色々説があるが、種の保存に有利に働くからという説明が説得力がある。ともかく、有性生殖する生物の個体は精子と卵子が合体後は、細胞分裂を繰り返しながら、個体を作り上げて行く。分裂した細胞には、その役割が与えられ、元の精子や卵子に戻れない仕組みがある。いわば、細胞が変化する流れは一方通行なのだというのが、今までの科学の常識だった。

ところが、今回のノーベル医学・生理学賞の対象は、体を作る細胞に手を加えると、その細胞から、種々の細胞、卵子や精子さえも作る事が出来るという科学的な発見と、その技術を応用すると医学に役立つという医学分野への貢献(技術的な発明)にある。ノーベル物理学賞では「ヒッグス粒子を発見」が取りざたされているが、巨大化した科学の現場で、誰が本当の発見者になるのか、誰がノーベル賞受賞者になるのかの判定が難しそうだ。医学の現場でも同じような事が起こっているのだろうか。

ヒト卵子を生殖医療に使う事は倫理的な見地から厳しい制限が加えられている。研究用にヒト卵子を多数採種する事を想像するだけでそれが実感できる。同様に、他人から採種した組織や臓器を移植医療に使う事も、多くの倫理的な問題がある。この倫理的問題を回避するため、自分の体から採種した細胞を再生医療に使う事を可能にしたのがiPS細胞の作成技術だろう。場合によっては、他人の体から採種して作られた組織や臓器が流通する事態も想像できる。今回のノーベル賞対象技術を使えば、輝かしい再生医療が実現できる日が間近に迫っているように見える。

ところで、特許電子図書館で下記、キーワードで検索した結果を示す。
「山中伸弥 細胞」に関する技術が 32件 見つかりました。
● 特許  ・・・  32件
● 実用新案  ・・・  0件

「山中伸弥 細胞 京都大学」に関する技術が 21件 見つかりました。
● 特許  ・・・  21件
● 実用新案  ・・・  0件

「特許公表2012-507258  人工多能性幹細胞の作製方法 」を見ると、「出願人 : 国立大学法人京都大学 」、「発明者 : 山中 伸弥 外1名」となっている。

「特許公開2009-000108  ES細胞特異的発現遺伝子 」を見ると、「出願人 : 山中 伸弥 外1名 」、「発明者 : 山中 伸弥 外1名 」となっている。

今回の、今回のノーベル医学・生理学賞は、がんを除いて細胞が一定方向に変化しないと言う従来の自然観を覆し、細胞は手を加えれば多様な変化をするという発見とともに、それを実現する方法を示した発明でもある事を示した。

「ヒトゲノム計画。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%8E%E3%83%A0%E8%A8%88%E7%94%BB。(最終更新 2012年5月1日 (火) 20:21 )」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「ヒトゲノム計画(Human Genome Project)は、ヒトのゲノムの全塩基配列を解析するプロジェクト。1953年のDNAの二重らせん構造の発見から50周年となる2003年に完了した。」とある。

かつて、「ヒトゲノム計画」に関して、解読したヒト遺伝子特許の問題が話題になった。この問題はどのように収束したのか。今回のノーベル医学・生理学賞で、今後再生医療はますます脚光をあびるだろう。未来は輝かしくバラ色に見えるが、ふと見えない陰の存在が頭をよぎる。

2012年10月 8日 (月)

科学ニュースに独り言(GoogleのDoodle):「ニールス ボーア 生誕 127 周年」

2012年10月8日月曜日
昨日は晴れたり曇ったり。最高気温(℃) 22.4 15:07。25℃という夏日から離れてきた。ざっそう句:秋の蚊と 床で戯る 桃源郷。タマリュウを改植。チガヤやタンポポ等の雑草が草丈の低いタマリュウを覆い見苦しい。これらの雑草の根は強靱で密植したタマリュウの株間に入り込む。堀上げたチガヤの地下茎の先端(芽の部分)は、針状でタマリュウの根をくぐり抜けて地中に広がっていた。こうなると、堀上げて分離除去する以外に対策はない。昨日、Google検索するとDoodle画面で、「ニールス ボーア 生誕 127 周年」と表示された。この情報から、ノーベル賞の発表が迫っている事が分かった。8日:医学・生理学賞、9日:物理学賞、10日:化学賞と順次発表される。明るい話題が生まれるか。

2012年10月7日の天気(AMEDAS)

TAVE= 18.7
TMAX= 21.9 最高気温(℃) 22.4 15:07
TMIN= 15.8 最低気温(℃) 15.7 23:59
DIFF= 6.1
WMAX= 4.4 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 10.2(西北西) 00:09
SUNS= 3.1
RAIN= 3.5

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科学ニュースに独り言(GoogleのDoodle):「ニールス ボーア 生誕 127 周年」

2012年10月7日、Google検索をするとDoodleが出ていた。そのタイトルが「ニールス ボーア 生誕 127 周年」であった。自分が「ニールス ボーア( 1885年10月7日 - 1962年11月18日)」を知ったのは多分大学時代頃ではないかと思う。科学史に興味が出てきた頃だ。学校で習う歴史は、暗記物と言われて余り興味が無かった。最近では、暗記も重要とは感じているが、既に時遅しではあるが。いわゆる通常の歴史には諸説あり、ウソかホントかハッキリしない部分が多い。学校の授業等では、その真偽はさて置いて、丸暗記をすれば点が稼げるので暗記万能になりやすい。一方、近代的科学・技術の世界では、真偽は大体正しいと考えても大きな間違いはないのでは。

今回のGoogleDoodleでは、原子核モデルと光の粒子モデルが表されている。このDoodleから量子力学の誕生を想像するのも、多少予備知識がいるようだ。WIKIPEDIAで、「ニールス・ボーア。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A2。」を読むと勉強になる。そこには、「ニールス・ヘンリク・ダヴィド・ボーア(Niels Henrik David Bohr デンマーク語ではネルス・ボア[nels ?b?o???]と発音, 1885年10月7日 - 1962年11月18日)は、デンマークの理論物理学者[1]。量子論の育ての親として、前期量子論の展開を指導、量子力学の確立に大いに貢献した。1908年ロンドンオリンピック、サッカーデンマーク代表選手(補欠GK)。」と記されている。
Googledoodle_n_bohr_127th_bd

デンマークと言えば、内村鑑三の「後世への最大遺物・デンマルク国の話」という著書を思い出すが、読んだ記憶がない。日本の物理学者で、原子核モデルを提唱したのが、長岡半太郎である。1865年8月19日(慶応元年6月28日) - 1950年( 昭和25年)12月11日)WIKIPEDIAに、「長岡半太郎。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%B2%A1%E5%8D%8A%E5%A4%AA%E9%83%8E。」に、「長岡 半太郎(ながおか はんたろう、1865年8月19日(慶応元年6月28日) - 1950年(昭和25年)12月11日)は、日本の物理学者。土星型原子モデル提唱などの学問的業績を残した。また、東京帝国大学教授として多くの弟子を指導し、初代大阪帝国大学総長や帝国学士院院長などの要職も歴任した。1937年(昭和12年)、初代文化勲章受章。正三位勲一等旭日大綬章追贈。」と記されている。ニールス ・ボーアと長岡半太郎が時代として重なる。長岡半太郎の業績も忘れてはならないだろう。

ノーベル賞いろいろ(http://www.chem-station.com/blog/2010/10/post-197.html)によると、ノーベル賞受賞年齢の幅は相当広い。その記事によると、「これまでの最年少受賞は1915年に物理学賞を受賞したウィリアム・ローレンス・ブラッグの25歳で、最高齢での受賞は2007年に経済学賞を受賞したレオニード・ハーヴィッツの90歳です。
化学賞での最年少受賞はジャン・フレデリック・ジョリオ=キュリーの35歳、最高齢はロナルド・ノーリッシュの87歳です。化学賞受賞者の受賞時の平均年齢は57歳です。存命の化学賞受賞者で最高齢はジョン・コーンフォース、ハーバート・ハウプトマン、ウィリアム・ノールズ、ジョン・フェンの4人が93歳、最年少は田中耕一で51歳。19世紀生まれで最後の化学賞受賞者はウィッティヒ反応のゲオルク・ウィッティヒです。」との事だ。

ノーベル財団はノーベル賞を発表する期日を以下の通りアナウンスしている。(http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/about/prize_announcements/)。その発表期日が迫っている。日本でも、受賞が期待されている研究者が取りざたされている。ノーベル賞に何を期待するかにより、与える最適年齢も変化すると思う。誰を選ぶかは、ノーベル財団の特権だろう。候補者は相当多くいるようだ。一度、候補者リスト入りするとリストから除外される事はないらしい。意外性と納得性(業績)のバランス、大きな賞を受けるにふさわしい業績があっても認められず、表彰される機会に恵まれない研究者の発掘を願いたいところだ。

■Monday 8 October, 11:30 a.m. at the earliest - The Nobel Prize in Physiology or Medicine
■Tuesday 9 October, 11:45 a.m. at the earliest - The Nobel Prize in Physics
■Wednesday 10 October, 11:45 a.m. at the earliest - The Nobel Prize in Chemistry
■Friday 12 October, 11:00 a.m., - The Nobel Peace Prize
■Monday 15 October, 1:00 p.m. at the earliest - The Sveriges Riksbank Prize in Economic Sciences in Memory of Alfred Nobel
■he Nobel Prize in Literature
According to tradition, the Swedish Academy will set the date for its announcement of the Nobel Prize in Literature later.

WIKIPEDIAのニールス ボーアの項に、「アメリカ時代 [編集]:第二次世界大戦が始まり、ナチス・ドイツがヨーロッパでの侵略を始めると、ユダヤ人を母に持つボーアはイギリスを経由してアメリカに渡った。 1939年に発表されたボーアの原子核分裂の予想(ウラン同位元素235は分裂しやすい)は、原子爆弾開発への重要な理論根拠にされた。しかし、ボーアは軍拡競争を憂慮し、西側諸国にソ連も含めた原爆の管理及び使用に関する国際協定の締結に奔走したが、結局ボーアの願いは叶わなかった。(最終更新 2012年10月6日 (土) 22:54)」とある。

原子の核分裂エネルギーを利用した原子炉も、その基礎は物理学にあるが、日本では将来の原子炉の扱いに関して、国民の大多数がその廃絶に賛成しているが、未だ国家の基本政策として決定されていない。脱原発を実現するには、ごみのような小さなエネルギーもかき集める技術が必要になるが、それが不可能だとは永久に証明できない。ともかく、ノーベル賞の発表も間近だ。世界の脱原発を実現できるエネルギー技術を確立出来れば、ノーベル賞ダブル、トリプル級の業績になるに違いない。挑戦せよ日本!

2012年7月12日 (木)

日々農天気:豆のツルの巻き方は?ジャックと豆の木

2012年7月12日木曜日
昨日は晴れ。連続の真夏日。用事外出。ついでにショッピングセンター等を回り見物。立ち寄ろうとした店に別の店が入っていた。最近は店の出入りも激しくなった。空き店舗が出きるとそこに店を移す店もできる。今度は移って行った店に別の店が入るという具合に、店の流動性が出てくる。アパートなども同じかもしれない。少子高齢化で、市場が縮小すると同じ様な現象があちこちおこるかも知れない。柄付きのステテコを見てきた。クールビズならぬクールミズ(COOL ME'S(冷や水?):造語で対人を重視するビジネスに対して、自分の世界をME'Sとこじつけた)には良さそうだ。白のステテコで畑のミズくれじゃ体裁が悪いと言うと、そんな年じゃあるまいにという反応。今年も節電の本格的な夏が近づいている。家に帰るとミニスカートの話題が出た。確か、ミニスカート流行のきっかけは華奢なスタイルのツィギーさんという女性の来日だったと思う。それがあっと言う間におばちゃんたちにも広まった。これが本当のクールミズかもしれない。関西電力ホームページ(http://www.kepco.co.jp/pressre/2012/__icsFiles/afieldfile/2012/07/11/0711_1j_01.pdf)によると大飯原発は3号機は定格熱出力一定運転中、4号機は二次系クリーンアップとある。「二次系クリーンアップ」の意味が分からない。大飯原発の再稼働には不安を持つ利用者が多いと思う。分かりやすい必要十分な情報発信をすべきではないか。尚、関西電力のPDFはACROBAT READER V6で読めた。

2012年7月11日の天気

TAVE= 26.8
TMAX= 31.6 最高気温(℃) 32.3 15:22
TMIN= 21.9 最低気温(℃) 21.7 05:12
DIFF= 9.7
WMAX= 3.4 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 6.8(東) 21:30
SUNS= 6
RAIN= 0


日々農天気:豆のツルの巻き方は?ジャックと豆の木

イギリスの民話「ジャックと豆の木」で、豆の木の生長の早さが、話の筋の背景にあるようだ。その豆の木がツル性かはっきりしないが、インターネット画像検索では、ツル性を想定しているようだ。ツル性の植物が、支柱に寄りかかるようにして、最小のエネルギーで、高所にはい上がってから、葉を広げ、花を咲かせて実をつける。ずるいのか頭が良いのか。ともかく、構造的な強さを犠牲にして高さを稼いでいるのは事実だろう。畑に植えた中国土産のマメの苗がつるをのばし始めた。竹の支柱を立ててそこに巻き付かせようとしたが、少しいたずらをして、苗から30㎝ほど話して竹の支柱を立てた。二時間もたたないうちに、様子をみるともう竹に巻き付き始めていた。この早さにはびっくりした。巻き付き始めたデジカメ画像は縦横回転の画像変換したのでタイムスタンプが消えたが、タイムスタンプの残っている画像からその時刻を推定した。WEBには、ツルに加わった刺激を感知してツルが巻き始めるという説明があった。確かに、竹の支柱を立てる前に、ツルを竹から遠ざけようと動かした記憶はある。それにしても、巻き蒔き始める位置決めが早すぎる。風でツルの向きが変わってたまたま巻きはじめの位置に来たのか。ともかく、予想以上に早くツルが巻き始めたのは事実だ。ジャックと豆の木の民話の背景ににも、豆の木のツルが巻くのが早いという、農民の体験が潜んでいるのだろうか。
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2012年7月 5日 (木)

科学ニュースに独り言:新しく発見された素粒子はヒッグス粒子かそれとも別物なのか

2012年7月5日木曜日
昨日は晴れ。真夏日となった。朝方は定例の仕事。昼頃パイプハウス下の気温は34℃。炎天下の仕事はあきらめて、宿題のネコの修理をする。バルブを交換しても空気が抜けたのでパンクと判断。チューブのゴムが部分的に劣化して空気漏れがあった。パッチとゴム糊で修理。何とかOK。取手は黄色のテープを追加して巻いた。この一輪車は2台目のモノだが現役復帰できた。車台の下に8年前にパンクと書き込みしてあった。
Panku_syuuri_neko_2

夕方はタケノコ切り。タケノコは皮が落ちて枝が出てくる頃になると一人前の強さになる。タケノコ切りは竹の進出との攻防だ。手抜きをすると竹林が広がってしまう。昔、竹きりをした後は、竹を地際まで割っておくと良いと教えてくれた人がいた。割らないと節から下が枯れて腐らずにかなり長生きしてしまう。ここは、竹と腐食菌とのせめぎあいの領域だ。七夕用に細い竹をもらってくれた人があったとの事。帰り際にタケノコの皮を2~3枚拾ってきた。この図柄をじっくり見てみたい。竹取の翁はロマンがあって結構だが、竹切りの翁はつらいところがある。7月4日はアメリカの独立記念日。アメリカ大陸原住民にとっては敗戦記念日か。侵略国家としてのDNAは今なお健在のようだ。NHKラジオ第一放送を聞き流していると、ヒッグス粒子が発見されたというニュースが流れた。WEB上のニュースを見ても今ひとつその実体が分からない。重力発生の原因となる素粒子との事だが実感がつかめない。

2012年7月4日の天気

TAVE= 23.1
TMAX= 25.7 最高気温(℃) 25.9 12:26
TMIN= 19.8 最低気温(℃) 19.8 24:00
DIFF= 5.9
WMAX= 4.8 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.2(西北西) 21:37
SUNS= 0.2
RAIN= 6

Q
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科学ニュースに独り言:新しく発見された素粒子はヒッグス粒子かそれとも別物なのか

「CERN experiments observe particle consistent with long-sought Higgs boson(PR17.12 04.07.2012):url=http://press.web.cern.ch/press/PressReleases/Releases2012/PR17.12E.html」の伝える記事は以下の通りである。

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Geneva, 4 July 2012. At a seminar held at CERN1 today as a curtain raiser to the year’s major particle physics conference, ICHEP2012 in Melbourne, the ATLAS and CMS experiments presented their latest preliminary results in the search for the long sought Higgs particle. Both experiments observe a new particle in the mass region around 125-126 GeV.

“We observe in our data clear signs of a new particle, at the level of 5 sigma, in the mass region around 126 GeV. The outstanding performance of the LHC and ATLAS and the huge efforts of many people have brought us to this exciting stage,” said ATLAS experiment spokesperson Fabiola Gianotti, “but a little more time is needed to prepare these results for publication.”

"The results are preliminary but the 5 sigma signal at around 125 GeV we’re seeing is dramatic. This is indeed a new particle. We know it must be a boson and it’s the heaviest boson ever found,” said CMS experiment spokesperson Joe Incandela. “The implications are very significant and it is precisely for this reason that we must be extremely diligent in all of our studies and cross-checks."

“It’s hard not to get excited by these results,” said CERN Research Director Sergio Bertolucci. “ We stated last year that in 2012 we would either find a new Higgs-like particle or exclude the existence of the Standard Model Higgs. With all the necessary caution, it looks to me that we are at a branching point: the observation of this new particle indicates the path for the future towards a more detailed understanding of what we’re seeing in the data.”

The results presented today are labelled preliminary. They are based on data collected in 2011 and 2012, with the 2012 data still under analysis.  Publication of the analyses shown today is expected around the end of July. A more complete picture of today’s observations will emerge later this year after the LHC provides the experiments with more data.

The next step will be to determine the precise nature of the particle and its significance for our understanding of the universe. Are its properties as expected for the long-sought Higgs boson, the final missing ingredient in the Standard Model of particle physics? Or is it something more exotic? The Standard Model describes the fundamental particles from which we, and every visible thing in the universe, are made, and the forces acting between them. All the matter that we can see, however, appears to be no more than about 4% of the total. A more exotic version of the Higgs particle could be a bridge to understanding the 96% of the universe that remains obscure.

“We have reached a milestone in our understanding of nature,” said CERN Director General Rolf Heuer. “The discovery of a particle consistent with the Higgs boson opens the way to more detailed studies, requiring larger statistics, which will pin down the new particle’s properties, and is likely to shed light on other mysteries of our universe.”

Positive identification of the new particle’s characteristics will take considerable time and data. But whatever form the Higgs particle takes, our knowledge of the fundamental structure of matter is about to take a major step forward.
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上記の英文をGooglの翻訳で日本語に翻訳したのが以下の日本文である。

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ジュネーブ、2012年7月4日。メルボルンで今年の主要な素粒子物理学会議、ICHEP2012に前座として今日CERN1で開催されたセミナーでは、ATLASとCMS実験は長く求められているヒッグス粒子の探索では、最新の予備結果を発表した。両方の実験では125から126 GeVの周りの質量領域での新しい粒子を観察します。

"我々は126 GeVの周りの質量領域では、5シグマのレベルで、私たちのデータに新しい粒子の明確な兆候を観察します。 LHCとATLASと多くの人々の多大な努力の卓越したパフォーマンスは、このエキサイティングなステージに私たちをもたらした、 "ATLAS実験スポークスマンファビオラGianottiは言った、"しかし、もう少し時間は、公刊のためにこれらの結果を準備するために必要です。 "

"この結果は予備的なものであるが、我々は見ている約125 GeVの少なくとも5シグマ信号は劇的である。これは確かに新たな粒子である。我々は、それがボソンでなければなりません、それは今までに発見された重いボソン知っている、" CMS実験スポークスマンジョーIncandelaは言った"影響は非常に重要であり、それは我々が我々の研究およびクロスチェックのすべての非常に勤勉でなければならないことをこのような理由で正確です。"

"それは、これらの結果から、興奮するのは難しくありません、" CERNリサーチディレクターセルジオベルトルッチは言った。 "我々は、2012年に我々は、新しいヒッグスのような粒子を見つけるか、または標準模型ヒッグスの存在を除外することを昨年と述べた。すべての必要な注意を払って、それは我々が分岐点であることを私になります。この新しい粒子の観察は、我々は、データで見ていることのより詳細な理解に向かって将来のためにパスを示す "。

本日発表の結果は、予備のラベルが付いています。彼らはまだ分析中の2012年のデータで、2011年と2012年に収集されたデータに基づいています。今日示した分析の公開は7月の終わり頃に期待されています。 LHCは、より多くのデータを用いて実験を提供した後、今日の観察のより完全な絵は、今年後半に出てくる。

次のステップは、宇宙の我々の理解のための粒子とその意義の正確な性質を決定することになります。念願のヒッグス粒子、素粒子物理学の標準モデルの最後の行方不明成分に期待されるようにそのプロパティは何ですか?またはそれ以上のエキゾチックなものは何ですか?スタンダードモデルは、我々、宇宙のすべての目に見えるものは、作られてから基本的な粒子、およびそれらの間に働く力について説明します。我々が見ることができるすべての問題は、しかし、全体の約4%以上のものはないように表示されます。ヒッグス粒子のエキゾチックなバージョンは、あいまいなまま、宇宙の96%を理解するためにブリッジである可能性があります。

"我々は、自然の我々の理解のマイルストーンに到達した、" CERN所長ロルフ・ホイヤーは言った。 "ヒッグス粒子と一貫性粒子の発見は、新しいパーティクルのプロパティを突き止めるれる大規模な統計を必要とする、より詳細な研究への道を開き、我々の宇宙の他の謎に光を当てる可能性があります。"

新しい粒子の特性の正の識別はかなりの時間とデータを取得します。しかし、ヒッグス粒子がとるどのような形、物質の基本構造の知識は、大きな前進の一歩を踏み出すしようとしています。
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ここで、「英辞郎」によると、「curtain raiser」とは「開幕劇{かいまくげき}、開幕戦{かいまくせん}、前兆{ぜんちょう}の事。「as a curtain raiser」で「前座{ぜんざ}として」の意味になる。上記、ニュース発表におよると、前座の本番が、「ICHEP2012 in Melbourne」。上記のニュース発表自体は、ヒッグス粒子を発見したと述べていないように思われるのだが、日本のマスコミは、どこをどのように確認したのだろうか。「“We observe in our data clear signs of a new particle, at the level of 5 sigma, in the mass region around 126 GeV. The outstanding performance of the LHC and ATLAS and the huge efforts of many people have brought us to this exciting stage,” said ATLAS experiment spokesperson Fabiola Gianotti, “but a little more time is needed to prepare these results for publication.”」「ヒッグス粒子」発見の試みは続行中だが、「発見した」と発表するには、それなりの慎重さが必要な事は、ニュートリノが光速以上の速度を持つという実験の発表が取り消されたばかりなので、言うまでも無いことと思うのだが。上記、報道発表が、前座として、世界の注目を集めようとするのが目的なら、日本のマスコミはそこをしっかり押さえた報道をすべきではないか。

"The results are preliminary but the 5 sigma signal at around 125 GeV we’re seeing is dramatic. This is indeed a new particle. We know it must be a boson and it’s the heaviest boson ever found,” said CMS experiment spokesperson Joe Incandela. “The implications are very significant and it is precisely for this reason that we must be extremely diligent in all of our studies and cross-checks."ここでも、実験の結果が予備的なもので、新しい素粒子と言っているが、それが「ヒッグス粒子」だとまで、言っていないだろう。

The results presented today are labelled preliminary. They are based on data collected in 2011 and 2012, with the 2012 data still under analysis.  Publication of the analyses shown today is expected around the end of July. A more complete picture of today’s observations will emerge later this year after the LHC provides the experiments with more data.Geneva, 4 July 2012. At a seminar held at CERN1 で発表されたのは、予備的なデータである。まだ、最終的な結論は出ていないという事かもしれない。「CERN」とは、「Conseil Europeen pour la Recherche Nucleaire
ヨーロッパ合同原子核研究機関、セルン」との事。今、ヨーロッパの経済危機が最高潮に達しようとしている。国家間の協調より、国家のエゴイズムがまかり通りそうな状況になっている。「CERN」の活動のための予算はどうなるのか。もしかすると、今回の報道の陰の声に「CERNの予算を削るな」というメッセージが含まれているのか。それにしても、純粋科学が余りにも政治的色彩が濃くなるのは如何なものか。

2012年4月21日 (土)

科学ニュースに独り言:ミツバチの大量死の原因は解明されたのか

2012/4/21(土)
昨日は曇り一時晴れ。ハチヤガキを接ぎ木した苗を植える。ミカン樹手入れ。枯れ枝除去。苗移植。ポポーの木に花芽がかなり付いていた。昨年は1個だけ収穫。今年はもう少し多く期待できそう。リンゴの花が咲き出した。フジの授粉樹のフジポンという品種を植えていたが昨年枯れてしまった。リンゴはカミキリムシの食害を受けやすくあきらめかけている。ツバキ、ヤマブキ、シャクナゲ、ボケ等々の花も咲き出した。藤の蕾が膨らんでいる。ハナダイコンの集落にモンシロチョウが数匹飛んでいた。まだミツバチは見ていない。クマバチの巣には例年通り小屋の軒下の巣の回りを飛んでいる。
数年前ミツバチの大量死が話題になったが、その後はどうなったのか。野菜や果樹の授粉に蜂が必要なのだが。

2012/4/20(金)の天気

TAVE= 13.1
TMAX= 16.6 最高気温(℃)  17.4  12:59
TMIN= 11.1 最低気温(℃)  11.0  23:59
DIFF= 5.5
WMAX= 3.5 最大瞬間風速(m/s) 7.3(東南東)  18:06
SUNS= 1.4
RAIN= 0.5

Q
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科学ニュースに独り言:ミツバチの大量死の原因は解明されたのか

ミツバチの大量死を調べてみると諸説があり迷うばかり。「蜂群崩壊症候群;。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9C%82%E7%BE%A4%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4。」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。(最終更新 2012年4月10日 (火) 23:52 )(http://ja.wikipedia.org/)の一部引用=「4 原因の可能性と研究(項目のみ):

    4.1 栄養不足や栄養失調
    4.2 殺虫剤
    4.3 抗生物質とダニ駆除剤
    4.4 病原菌と免疫機能不全説
        4.4.1 概説
        4.4.2 「ノゼマ病」
        4.4.3 「ミツバチヘギイタダニ」とイスラエル急性麻痺ウィルス
    4.5 遺伝子組み換え農作物 (GMO)
    4.6 ミツバチの貸し出しと養蜂家の移動
    4.7 米国の貸し蜂業の移動範囲
    4.8 気候の変化
    4.9 電磁波の放射」。

農林水産庁は「ミツバチ不足に関する調査研究報告書 (http://nilgs.naro.affrc.go.jp/result/honeybee/hokoku.pdf)(16ページ)」を出している。Ⅰ 研究の概要=「ミツバチ減少の根底にある諸問題を解明し、昨今の花粉交配用ミツバチ不足対策に資することを目的として 1)我が国ミツバチ群の季節消長調査 2)イチゴ温室栽培におけるミツバチ群の消長調査 3)養蜂家からの異常報告の解析 4)農薬の影響調査 5)蜂病の全国浸潤調査 6)ノゼマ微胞子虫の動態解析、を行った。(それぞれの実験の測定項目において 巣の重量はミツバチ群の健全性の指標として、有蓋蜂児域面積はミツバチ群の繁殖力と働き蜂の育児能力の指標として測定した。)なお、本研究は平成21 年度新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業(緊急対応型)(蜂病の現状調査の一部については科学研究費補助金(日本学術振興会))で実施した。」との事だ。

ウイルスに関しては「すべての蜂群からウイルスが検出された。現在知られている7種のウイルス中、5 種のウイルスRNA が検出され、多くの蜂群で複数のウイルスが同時に検出された。またアメリカ腐蛆病、ヨーロッパ腐蛆病、チョーク病、ノゼマ病の病原体のDNA が検出された。(表4,5)さらに、これまで我が国での分布が確認されていなかったアカリンダニが1検体から検出された。アカリンダニの存在は解剖学的にも確認された。」という記述がある。農薬の影響もあるようだ。対象が日本ミツバチか西洋ミツバチかはっきりしないが、ミツバチの種類の問題ではなさそうだ。幾つかの要因が複合して大きな現象となって現れているのが実態のようだ。要因を全て十分にコントロールできれば、原因確定が可能になる筈だが、現実的には難しいだろう。一種の複合汚染のようで不気味さを感じる。

2012年4月17日 (火)

科学ニュースに独り言:巨大科学のリーダーに邪心は無用か

2012/4/17(火)
昨日は曇り。仕事で身体を動かすには適した気温。リンゴの接ぎ木実験。詳細はこちら:

  02F12_接木に挑戦(2)のページの接木実験の項へ

。ポット苗を屋外に出した。苗堀上げ。冬眠からさめたばかりなのか、白っぽく変色した雨蛙がポットから飛び出してきた。デジカメに納めようとファインダーを向けたがぴょこぴょこ跳ねてなかなかシャッターを押せない。ともかく何とか撮影できた。「ニュートリノが光より早いという」ニュースの続編で、それが間違いだと分かった。更に、そのニュースの続編として研究グループのリーダーが辞任したというニュースがあった。どこの世界でも辞任で問題が完全に解決するわけではないだろうが、何かしなければ片が付かないと言うことか。
Amagaeru_shiro

2012/4/16(月)の天気

TAVE= 11.4
TMAX= 14.2 最高気温(℃)  14.8  14:23
TMIN= 7.2 最低気温(℃)  6.5  01:38
DIFF= 7
WMAX= 1.8 最大瞬間風速(m/s)  4.5(南南西)  12:04
SUNS= 0.8
RAIN= 0

Q
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科学ニュースに独り言:巨大科学のリーダーに邪心は無用か

「ニュートリノが光より早いという」ニュースにわくわくしたものを感じた。この世界の現象を突き詰めて行くとき、「光より早く伝わるものはない」というスピードの上限があることに何となく限界感も感じる。この基本原則があてはまらない現象があれば、今まで科学で説明できないことも説明できるのではと期待感が高まったのも事実だろう。

Nature News Blogは、「Leaders of faster-than-light neutrino team resign;url=http://blogs.nature.com/news/2012/03/leaders-of-faster-than-light-neutrino-team-resign.html(30 Mar 2012 | 15:54 BST | Posted by Eugenie Samuel Reich | Category: Physics & Mathematics, Policy )」というタイトルで、以下の通り報じた。

以下、Nature News Blogからの引用。
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「A month after revealing errors in their high-profile claim that subatomic neutrinos had been clocked traveling faster than the speed of light, two leaders of the Italian OPERA collaboration have resigned. Both spokesman Antonio Ereditato of the University of Bern in Switzerland and physics coordinator Dario Autiero of Lyon’s Institute of Nuclear Physics in France, who presented the stunning result in September 2011 to a packed auditorium at CERN (pictured), sent out resignations today.

Autiero says that both men have been concerned about the existence of a large split within OPERA’s 170-strong collaboration, and want to make way for an alternative leadership that can provide more unity. Ereditato, reached by phone, says firmly, “my comment is no comment.”

OPERA had clocked neutrinos traveling 730 kilometres from CERN near Geneva, Switzerland, to Gran Sasso National Laboratory near L’Aquila, Italy, finding that they arrived 60 nanoseconds faster than a light beam would do. This seemed to conflict with Einstein’s Special Theory of Relativity, which bans faster-than-light travel. But a subsequent investigation of the experiment’s systematics revealed a troublesome cable and timing device that cast doubt on the certainty of the result. OPERA still plans to repeat its measurement in May with the goal of quantifying the effect of its errors.

Autiero denied that he was stepping down because of mistakes in the measurement, saying that the discovery of an unknown systematic error is an inevitable hazard for any scientist doing a precision measurement. “In science you cannot pretend to be the owner of any absolute truth,” he says. Instead, he says that he and Ereditato felt that tensions that had always existed within OPERA were becoming impossible to bridge. He acknowledges that these were exacerbated by the publication of the provocative result, with some complaining from the beginning that the findings were likely to be wrong. He also agrees that the spectacular degree of media attention has brought pressure to bear. Despite the fact that OPERA itself never claimed to overturn Einstein’s theory, keeping its claims narrowly to the report of an anomalous measurement, many newspapers depicted it that way. ‘They played with the sensationalism of the story,” he says.

Yves Declais, also of Lyon’s Institute of Nuclear Physics in France, who was spokesman of OPERA from 2002 to 2008, says that OPERA has always been difficult to lead. There are cultural splits between the Italians and Northern Europeans, and a lot of personality conflicts that make it hard to have a quiet scientific discussion, he says. He believes that part of the problem is that the leaders are elected by a collaboration board of 20--30 people, consisting of one person from each participating institution, and not by the whole collaboration, so many do not feel it is truly representative.
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以上 引用終わり

タイトルは「ニュートリノが光より早いという実験結果を出した研究チームのリーダーが辞任Leaders of faster-than-light neutrino team resign」という意味だろう。実験結果が間違っていたから辞任でもなさそうだ。実験結果の評価と検証が甘かったという点は結果として明らかになったようだ。物理学の基本原理を証明する実験データの精度と再現性も甘かったようだ。個々の実験をいくら正確にしても、他の実験との整合性が説明できない基本的問題があったが、「新発見」と功をあせったというのが、自分の邪推であった。研究チームのリーダーが辞任して片が付く問題でもなかろう。上記の記事によれば、巨大な科学研究チームも人間が作った組織に過ぎず、そこに派閥や学閥や地域閥的集団要素が紛れ込んで、複雑なグループダイナミックスが働いているようにも見える。辞任という事を裏から見ると、グループ間の足の引っ張り合いと言うことなのか。巨大な科学研究組織を指揮するにも、またそれなりの資質と能力が要求されるようだ。

2012年4月 8日 (日)

科学ニュースに独り言:「爆弾低気圧」のコンピュータ解析は見えないものを見せてくれる

2012/4/8(日)
昨日は晴れ。数日前の10℃程度の平均気温から5℃程度の平均気温に下がっている。北の冷気と南の暖気が日本の上で押し合いをしているのか。屋外でトロ箱に播種。気を配って保管した種子がほとんど没に近い状態だったが、屋外に放置した種子は元気な様子。発芽させないと結果は分からないが、種子は一面では、植物のサバイバル形態なのだろう。品種により寒気、乾燥にも耐える能力もあるようだ。鳴いたり、飛んだりと燕が来たことは分かったが、一昨日はその燕が電線に止まり、ようやく姿を確認できた。野良猫が数匹闊歩している。まだキジは鳴いている。野良猫とキジのバトルが気になる。4月2日から3日にかけての「爆弾低気圧」について気象庁が解析結果を発表した。ミクロに見れば空気の動きに過ぎない。その動きを人間は直接目で見て捉える事もできない。異常な現象がコンピュータで解析できる意義は大きい。原発放射能拡散シミュレーターのSPEEDIも気象解析技術の上に成立するものだろう。国はSPEEDIを独占せず各自治体が行う防災対策用に解放すべきではないか。「爆弾低気圧」が通過中に原発事故が起こったらと考えるとぞっとする。

2012/4/7(土)の天気

TAVE= 5.1
TMAX= 9.7 最高気温(℃)  10.7  11:41
TMIN= -0.3 最低気温(℃)  -0.6  05:26
DIFF= 10
WMAX= 9.2 最大瞬間風速(m/s)  17.0(北西)  13:22
SUNS= 8.5
RAIN= 0

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科学ニュースに独り言:「爆弾低気圧」のコンピュータ解析は見えないものを見せてくれる

気象庁は、「平成24 年4 月2~3 日に急発達した低気圧について;http://www.jma.go.jp/jma/press/1204/06a/20120406teikiatsu.pdf(平成24 年4 月6 日)」というタイトルで、「今年4 月2 日から3 日にかけて、低気圧が日本海で急速に発達し、寒冷前線が西日本から北日本を通過して、各地に風による災害をもたらしました。春季に日本海低気圧が急発達することはたびたびありますが、今回の低気圧では2 日21 時から3 日21 時までの24 時間に中心気圧が42 ヘクトパスカル(速報値)も低下し、非常に稀な事例と言えます。この低気圧の急発達は、低気圧と対流圏界面付近の気圧の谷との相互作用および南からの水蒸気供給が大きく寄与していることがわかりました。」と報道発表した。

気象現象として「爆弾低気圧」の威力やそれによる被害は誰もが実感できたと思う。しかし、何故かという原因解明には科学の力が必要だ。その、科学の力を示したのが、今回のコンピュータ解析ではなかろうか。コンピュータシミュレーションは、現象とそれを示す観測データからその現象を再現できる事に大きな意味があるだろう。ある現象を、物理的に再現させる事は、その規模や、経費、影響を考えると現実的には不可能になる場合に、最も大きな効果が期待できる。SPEEDIもそのようなコンセプトで開発されたはずだ。コンピュータシミュレーションは過去の現象を検証できるメリットだけでなく、条件を変えれば、起こりうる現象を予想できるという大きなメリットがある。気象庁が発表した資料に、シミュレーションの精度が示されている。今回採用したモデルによると、精度良く、過ぎ去った「爆弾低気圧」のデータが再現されているようだ。
Y12040203_teikiatu_sim_kisyoucyou

今回の発表は、「爆弾低気圧」が去ってから、3日目の発表で、その速さには驚く。やはり、経済や社会生活に影響する情報は早いほど良いだろう。既に気象庁の気象シミュレーターには、今回のような解析を実行する仕組みが導入されていたのだろうか。ともかく、今日の気象予報にコンピュータが使われているは公知の事実だ。そのシミュレーション精度を上げて行くことにより、予報精度は高まる。当局がSPEEDIを伝家の宝刀のように抱え込むんだら、精度の向上もあり得ないだろう。日々使って切れ味を磨いて欲しいところだ。

2012年4月 1日 (日)

科学ニュースに独り言:福島原発事故調査に参加した国産ロボットのクィンスの謎

2012/4/1(日)
昨日は午前一時晴れ間、午後に雨と強風。天気予報通り春の嵐となった。葬儀。その後は宅内。自分が子供の頃は鉄腕アトムの漫画に夢中になった。自分の子供はガンダムのプラモデルで遊んでいた。両方ロボットだが、鉄腕アトムは曲線的でより人間に近い感じがする。ガンダムは直線・平面的でよりロボットらしさがあるようだ。福島原発事故で脚光を浴びたロボットだが、外観は更にメカニカルで一種のリモコン移動物体のような感じだ。その国産ロボットのには「クィンス」と名前が付けられている。調べると果樹のマルメロの事だった。マルメロの苗を買ったが実が生らずに枯らしてしまった。日本ではカリンと混同されている場合もあるようだ。カリンの果実は良い香りを放つ。日本の子供達はこの「クィンス」にどんな感じを持っているのだろうか。

2012/3/31(土)の天気

TAVE= 10.0
TMAX= 18.1 最高気温(℃)  18.2  12:02
TMIN= 3.9 最低気温(℃)  3.7  24:00
DIFF= 14.2
WMAX= 13.3 最大瞬間風速(m/s)   22.3(北西)  13:47
SUNS= 1
RAIN= 6.5

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科学ニュースに独り言:福島原発事故調査に参加した国産ロボットのクィンスの謎

昨年、東京電力福島原発事故の調査で、国産ロボットについて書いた。「老人の寝言:原発事故で日本のロボットの出番がないのはなぜかhttp://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2011/04/post-e58e.html(2011年4月21日 (木))」当時は、外国のロボットが先ず採用されたと記憶している。ロボットも人間にとっては機械に過ぎない。目的が達成できれば別にロボットでなくても良いわけだ。福島原発事故でロボットが必要になったのは、放射能や周囲環境で人間が入れない場所で、仕事ができるという条件が課せられた結果ロボットの登場となった。

最近、福島第一原子力発電所2号機のファイバースコープ調査が実施された。その結果、格納容器の底部の水位は60センチであったと報道された。「福島第一原子力発電所におけるロボットオペレータの手記 - PackBot編https://sites.google.com/site/fuku1robot/」に「ロボットチーム(作成日時 :2011/04/26 18:06 )」という記事があり、「新たな業務は探索ロボットの操縦です。 今後は国産ロボットも導入していくとか。 当面は、私を含めて三名で操作します。 タービン建屋の中は津波の被害がすざまじい。泥だらけ、しっちゃかめっちゃか。よくこの程度の被害で済んだと思うのが、正直なところです。原子炉建屋は、それほどでも無いです。 ロボットは有線でも使えますが、ケーブルが絡まるので無線で動かします。 プログラムを必要とするので、タフブックよりゴッツイPCを介しますが、コントローラーはプレステ等のゲーム機と同じです。 走行・アーム・グラップル・カメラ・ライト・その他補助装置は、切り替えて使います。」とある。ロボットの操作が、リモコン飛行機のようなものかと推測される。その記事の末尾の方に「もしかしたら、明日はファイバースコープのオペレーターを頼まれるかも知れません。 今日、流水音を私が見付けて(聞き付けて)しまったので、ファイバーで確認する必要が出てきました。200~300mのファイバーを有しており、ロボットよりも、どちらと言うとファイバーの扱いの方が得意なんですよぉ~。」とあった。ファイバースコープによる観測で、2号機の格納容器からは高濃度の放射能汚染水が漏れ出ていると判断できるので、この観測にはロボットが使われたのかと推測したが、はっきりした情報がつかめない。

asahi.comは、「救助ロボ 原発奮闘記;url=http://www.asahi.com/science/intro/TKY201203040180.html(2012年3月4日18時59分)」というタイトルで、「東京電力福島第一原発の事故で、災害救助ロボット「Quince(クインス)」が初出動した。設計時には想定していなかった原発事故現場で、建屋内の線量測定などの作業を6回こなした。開発チームの苦闘と、クインスの現場活動を紹介する。~ 東日本大震災の発生から4日後の昨年3月15日。千葉工業大未来ロボット技術研究センターの小柳栄次副所長は、一本の電話を受けた。「クインスを、福島第一原発に提供できますか?」。東電からだった。 クインスは千葉工大、東北大などの合同チームによる純国産の災害救助ロボだ。中越地震などで積み上げた経験を基に、2010年に誕生した。カメラや各種センサーを装備。がれきの上を走り回り、階段を上り下りする能力が高く、開発段階から救助ロボの世界大会で何度も優勝している。 」と報じた。

上記の記事より、「建屋内の線量測定などの作業を6回こなした」とあるのだが、2号機の格納容器内部のファイバースコープ観測をロボットがしたのか、人間がしたのか興味がある。しかし、原発事故後、一年でようやく、格納容器内部のファイバースコープ観測が可能になったのか、既に早い時期に観測されていたのか皆目分からない。ロボットが予備的に建屋内の線量測定を測定して、人間が作業できる放射線量かチェックするパイロットの役割は果たせていると思うが、人間の機能をどこまで代行できるかが、今後の廃炉完了までの期間を決めてしまいそうだ。

産学連携ジャーナルは、「原子炉建屋投入 初の国産ロボット「Quince」生みの親 小栁栄次先生はロボコンが原点 ;url=http://sangakukan.jp/journal/journal_contents/2011/08/articles/1108-03-2/1108-03-2_article.html(2011年8月号)(著者:平尾 敏氏)」というタイトルで、「福島第一原子力発電所の事故発生から3カ月半経過した6月24日、2号機原子炉建屋に初めての国産災害対応ロボット「Quince(クインス)」が投入された。これまで米国からの助っ人ロボットが投入されたが事態は進展しなかった。ついに真打ちの日の丸ロボット登場となるが、一番肝心な、原子炉建屋内の作業でその実力を遺憾なく発揮することが期待される。 持ち込んだのは、千葉工業大学の小栁栄次教授。鉄腕アトムをつくったのがお茶の水博士だとしたら、クインスの生みの親は小栁栄次先生である。」と報じた。

この記事によると、「Quince」生みの親の小栁栄次先生は高校教師から大学の研究者へ転じた異色の研究者との事で、高校生の指導の一貫として各種ロボットコンテスト等で成果を挙げるると共に、自らもメカトロニクスの分野の研究者として新分野の開拓に従事してきたとの事だ。ロボットとしても目的を絞ることにより、その特徴が十分発揮できる。いわば、汎用性の持つ冗長度をそぎ落として、専用性という目的に絞ったロボットの開発を目標にした事から、原子炉建屋投入可能な初の国産ロボット「Quince」が誕生したようだ。新聞報道等によれば、従来の災害対応ロボットでは、原子炉建屋内と動作環境が大きく異なるので、超高湿度、超高放射線等への対応が追加されて、ようやく原子炉建屋への投入が可能になったようだ。

人型ロボットは子供達に人気がある。人造物なのでスーパーマン的な能力に惹かれると共にその心の部分もはっきりと見せてくれるからではないか。上記と同じ号に「インタビュー 小栁栄次 千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター副所長 想定」は仕様書、欠かせないオペレーターの訓練url=http://sangakukan.jp/journal/journal_contents/2011/08/articles/1108-03-1/1108-03-1_article.html」という記事があり、千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター 副所長の小栁栄次氏が登場する。そこで、同氏は「今回は、われわれの地下街用の災害対応ロボットを転用しましたが、原子炉用のロボットはもともとの設計思想が違うと思います。」と述べている。

究極の原子炉廃炉対応のロボットは、その動作環境に合わせて、設計思想から練り上げる必要があるようだ。このロボットが完成しない限り廃炉は進まないのだろうか。福島原発事故直後は破損した原子炉を水棺にするか石棺にするかとかの議論があった。それから一年後、福島原発事故で破損した原子炉は容易に手を着けがたい状況になっているようだ。原発事故対応ロボットについては、「日本原子力研究開発機構の原子力災害ロボットurl=http://www.cpdnp.jp/pdf/kawatsuma.pdf」という記事があり、ロボット開発の経過や作成時点(2011年7月12日)での教訓が述べられている。まさに災害は忘れた頃に起こり、その虚をつかれると大きな混乱が生じてしまう。ハードだけでなくソフト面も不可欠のようだ。原子炉解体から完全撤去まで期間がかかりすぎると別の問題も派生するだろう。水棺か石棺にする選択は完全になくなったのか。完全廃炉への道のりは余りにも遠すぎる。人間の一世代に相当する長さだ。その時のロボットはどんな姿をしているのか。

2012年3月24日 (土)

科学ニュースに独り言:光速より早いニュートリノは実験ミス?

2012/3/24(土)
昨日は曇り午後より雨。朝方は定例の仕事。科学は見えない物を見せてくれる。物と物の関係を教えてくれる。今日、科学の知識が無くなると仮定すると、世界の見え方ががらりと変わるのではないか。残念ながら、この科学知識は先天的に獲得できない。人間の学習能力の上に後天的に積み上げてゆく必要がある。幼少時に母親に、「太陽は火かい、月は水かい」と聞いたことがあったらしい。子供の頃の失敗では、沸騰する鉄瓶のお湯の温度を測って、温度計を割ってしまったり、早く育てと植物に石鹸水を与えて、父に笑われた事を覚えている。おばさんから、磁石の不思議のようなことを書いた本をもらったのが科学らしい物への最初の出会いだったと思う。見えないものを見ようとするのは人間の要求の一つと言えるだろう。ニュートリノという粒子の不思議さは未だ完全に解明されていない。その多さと微少さで、人体中にも無数のニュートリノが飛び交っている。それを捉えるには巨大な装置が必要だ。

2012/3/23(金)の天気

TAVE= 8.5
TMAX= 10.7 最高気温(℃)  11.1  10:34
TMIN= 5.9 最低気温(℃)   5.8  20:37
DIFF= 4.8
WMAX= 4.7 最大瞬間風速(m/s)  .7(西北西)  04:11
SUNS= 0
RAIN= 7.5

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科学ニュースに独り言:光速より早いニュートリノは実験ミス?

昨年だったか、ニュートリノが光速より早いという実験結果が出て、世界中を騒がせた。アインシュタインの相対性原理が成立しなくなる現象として関心を集めた。自分も、本当か?と情報を集めてみたが所詮素人で、本質的な事は皆目分からない。しかし、その実験がGPSシステムを使った測定で、そのデータが、統計処理されている事は何となく分かった。測定系の各部分に統計誤差が生じるので、その誤差を処理すると、有意なデータが残り、ニュートリノの走行時間が光の走行時間より短いと結論したようだ。最初に疑問に思ったのは、何故GPSシステムかという事。GPSシステムは数個の人工衛星を使って距離を算定するシステムだが、システムとしては複雑すぎるのではないかと思った。いわば、実験として何秒早いかという問題設定とどちらが早いかという問題設定が可能だろう。測定系としては、後者の方が単純になり、誤差の評価が簡単になる。陸上の走行競技と同じだ。中間の条件は問わない。光とニュートリノを同時に発射し、ゴールでどちらが先に着くか、その確率が50%なら、光とニュートリノの速さに有意さはないといえるのではないか。ともかく、精密実験では、光とニュートリノを同時に発射も、発射の同時性も問題になると思うが、距離を測定してから、時間を逆算するという手順では、システム誤差が入りそうだと思った。

CNN.co.jpは、「ニュートリノ、検証実験で光速超えず 当初結果にまた疑問符 ;url=http://www.cnn.co.jp/fringe/30005947.html(2012.03.17 Sat posted at: 14:42 JST )」というタイトルで、「(CNN) スイスにある欧州合同原子核研究機関(CERN)の国際共同研究グループOPERAが昨年9月、素粒子ニュートリノが光より速く飛んだとする実験結果を公表し科学界に衝撃を与えた問題で、イタリアのグランサッソ研究所は16日、CERNとの間の検証実験でニュートリノは光速を超えなかったと発表した。 CERNは先月、時間計測に使った光ファイバーケーブルに緩みがあったなどの欠陥が見付かったとも発表しており、光速を超えたとする当初の実験結果は間違いだったとの見方がさらに強まりそうだ。 CERNによると、9月の実験結果の「最終的な検証」のためグランサッソ研究所で今年5月、計4回の実験を実施する。 OPERAは昨年9月、1万5000個以上のニュートリノを使い、ジュネーブ郊外にあるCERNと約730キロ離れたグランサッソ研究所の間の地中で粒子加速器を用いて実験。ニュートリノの飛距離と時間などを10億分の1秒単位まで厳密に計算し、光より速かったと発表していた。」と報じた。

上記ニュースを読むと、その後の検証で実験が誤りであった可能性がより高まったようだ。しかし、それだけで、この実験の幕引きはできないだろう。少なくとも、光とニュートリノの速度は、誤差X%の範囲で同じであったという結論を出してもらいたい。「時間計測に使った光ファイバーケーブルに緩みがあったなどの欠陥が見付かったとも発表」したのなら、それらの不具合を一掃して再実験を行うべきではないか。この欠陥自体、余りにもお粗末な理由に過ぎない。予備実験をしていれば完全に除去できる問題だ。測定系は校正をして初めて正確性・精度が保てるのだ。物理原則をひっくり返すほど重大な実験結果を発表するのだから、データの評価、発表は万人を納得させるだけの慎重さが必要であったろう。既に、超新星爆発により発射された、光とニュートリノの速度からOPERAの実験結果に疑問が出されていたようだ。ともかかく、違った方法で同じ結果が得られるという事実も重要だろう。OPERAの実験には、多くの科学者が参加していたようだ。科学実験が巨大になり、OPERAと同じ実験を別の機関が行うのは相当な困難が伴うだろう。真偽・確実性を犠牲にして、それが真実ならノーベル賞は疑いなしという初名のりという成果を急ぎ、万一それが誤りであってもその実験結果を否定するのは自分達しかないという甘い考えはなかったか。科学者の役割が余りにも細分化して、群盲像をなでるという状況はなかったか。実験系だけでなく、機構・組織の検証も必要ではないか。巨大科学の余りにも早い自己否定は、単なる誤りで片づけられないような危機・不安を感じる。

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