記憶はどこまでたどれるか
2008/11/8
記憶はどこまでたどれるか
誰でも幼い頃の大方の記憶は漠然としているのではないか。その中で強烈な印象を受けた
記憶は比較的鮮明に思い出せるようだ。自分が覚えていることではなく、後から他人から聞
かされた事を記憶していることもある。母が自分が幼いとき、「かーちゃん、太陽は火かい、
月は水かい。」と質問したよと大きくなってから母から聞いたことがある。それだから、こう答
えたという次の話も覚えていない。自然の物事に関心と疑問を持ち始めた頃のことであろ
う。自分もそんな時があったのかと思う程度であり、そういう話を聞くと恥ずかしい気もした。
多分、母親は科学的に教えてくれなかった思う。大きくなってから勉強しなと言われていたか
もしれない。いまから思うと、これはこうだ、あれはどうだとすべて親が教えてしまったら、自
分から学んで行くという習慣が身につかなくなるのではないかという気もする。当時の母親は
仕事に子育てに多忙であった。自分が母に聞いた光景をプレーバックしてみると、一瞬母が
仕事から解放された時を見計らって母にぶら下がりにいったのではないかとも思われる。
質問の答えはどうでもよかったのであろう。