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2010年1月

2010年1月31日 (日)

クレーム

2010/1/31

クレーム

人生到る所クレームあり。解決すべき深刻な問題がクレームとして現れる。個人対個人の問

題と企業対企業の場合は様相が異なるだろう。自分も勤め人という立場で色々なクレームに

直面した。開発部門で主任の頃、いくつかのクレームが起きた。その時、上司はクレームは

自分の仕事だ、諸君は開発に専念してくれと言われて、顧客との交渉の前面に立ってくれ

た。今振り返ると人生、色々な局面を見てきたベテランとして、対外的な交渉事もぬかりなく

対応できるという自信を持った上での言葉であったように思う。開発部門としてはクレームに

恐々としていてはチャレンジ精神が萎えてしまい、結果的には斬新な新製品は生まれなくな

ってしまう。逆に、一種クレームという見えざる恐怖を取り払われて、リスクのある新しい仕事

にはチャレンジ出来ないという口実は無くなってしまったのかもしれない。しかし、品質保証部

門の仕事となると大変である。日々がクレームとの対決である。かつての自分の上司が品質

保証部門へ転出してその一部門を担当する事になった。他部門から開発部門へ異動してき

て、自分の上司になってからである。集積回路の事は良く知らない。そんな者には開発部門

の長はつとまらないので、自分にも一つ集積回路を開発させて欲しいという事になった。元々

回路屋なので回路の基本的な心得は整っている。そうして、旧部門に関係する小規模の集

積回路一機種を開発した。実務では部下と上司が逆転していたが、そんなことより開発部門

の仕事を理解する事が開発部門を引っ張って行くために必要だと確信してそういう事になっ

た。自分も実務では上司を指導するという希有の体験をさせて頂いた。そうして品質保証部

門では日々クレームと対決された。顧客との折衝でも本音はズバリと言う。しかし、相手はさ

すがと一目置いたようだ。顧客から厳しいことを言われてもおじけず、時に厳しいことも言い

返すと言った嘘をつかない言行一致に顧客だけでなく関係者も感服していたようだ。その背

後には役職者であっても口先だけでカバーせずに現場の技術を体得しようする技術者魂が

あったから自ずとそれが相手に伝わったのではないか。要するに立場上のおざなりな対応を

するだけでは、クレームを持つ者はその心理を見抜いてしまう。しかし、技術者としてぎりぎり

まで誠意ある対応をしてもらえる場合は、クレームを持つ者にも信頼と期待感が生まれるの

であろう。クレームには自分にはどうにもできないという苛立ちが伴うものだ。それが、一つ

前進に向かうだけでも心理的には楽になる時もある。クレームには言う立場の者にも言われ

る立場に者にも人間性を鍛えるという側面があるように思える。

2010年1月30日 (土)

足跡

20101/30

足跡

ICのチップ上に家紋を入れるのも足跡を記したことになるだろう。自分はICのパターンは描

いた事がないのでそういう経験はない。しかし、パターン図は修正毎に第何版のパターンか

を識別できるようチップ面にそれを判別する記号が描かれていたと思う。契約書の仕事で

は、振り返ると日本の契約はそっけなかった。ほぼ、パターンが決まっていた。枚数もなんと

か我慢できる範囲に収まっている。しかし、外国の契約書は個性もあり、主張もあり、表現も

多様で、量も読み通すのがうんざりするほど多い場合があり、契約書書自体が一種の財産

であり、作品であるように感じた。逆に、そういう大量の文書も見落としや読み損なう訳には

ゆかない。そうして、大量の文書の中で、ここは譲れないという所を優先して交渉する。お互

いに何回かやりとりすると、中にはこりごりする文言もある。そんな時、ケネディ大統領の就

任演説の片言を盛り込んで仕返しをした。相手も、もうこりごりだから、苦笑いしつつここで矛

を収めたのか、大量の文章の中に埋もれた片言で気付かなかったのか、それ以後は交渉が

まとまってきた。契約にも合理的妥当性という範囲がある。余りにも一方的な場合は当事者

の立場に相当な程度になるまで交渉をする。立場にも弱い立場に立つ場合と強う立場に立

つ場合がある。しかし、ある契約を締結して仕事をする場合、当然共通の目的がある。それ

がビジネスの原点である。実は自分が投げかけた仕返し(対案)も一種のJOKEであり、日本

的な玉虫色の解決提言に見えたのかもしれない。しかし、その足跡は大量な文言の海に沈

んでもはや探す事はできないだろう。お互いに主張し合ったが、お互いに譲れない。そんな

場合は交渉事には付き物かもしれない。時には個人的には、本音では暗黙理にお互いに相

手方の主張を認め合っているが、担当者個人としてはその立場に立てない場合もある。しか

し、交渉はまとめなければならない。そんな局面では玉虫色の文言も交渉当事者の足跡とし

て意味があるのかもしれない。

2010年1月29日 (金)

だるま落とし

2010/1/29

だるま落とし

幼少の頃だるま落としという遊びをした記憶がある。木製の円盤を数段積み上げてその上に

円盤の数倍の高さのだるまを置いて、横から円盤を木の槌で叩いて飛び出させる。円盤が

崩れたりだるまが落ちたりしないようきれいに叩いた円盤をはじき出す遊びである。当然コツ

がある。高校では物理という学科があり、中学の理科より理論的になる。そこで運動量保存

の法則とか、ニュートンの運動の基本法則と言うのを習う。法則とは現象という樹木の姿から

枝葉を除いた幹のよううにも見える。ある条件が整えば例外なくあてはまる現象である。実は

ある条件が無数にあるので現象も無限に多くあるように見えてしまう。物理の授業の時、ある

学生が十円玉を二個机の上に取り出して並べ、おはじきのように一方の十円玉をはじいて

他方の十円玉に当てた。すると、当てられた十円玉が飛び出して、はじかれた十円玉は飛び

出した十円玉の所に止まっていた。これは、素晴らしい実験だと思った。それにも増して、こ

の実験がひらめいてすぐに試してみた同級生に感服したのであった。やはり、彼は物理が好

きであったのだろう。運動量の保存の法則を目で見える形で示してくれたのであった。なにげ

なく遊ぶ遊びのなかにも力学の法則が潜んでいる。小さな実験でそれを確かめる。遊びも小

さな実験も同じ様なことに見えるが本質的な違いがある。現象や遊びでも抽象的な法則とい

う概念を把握すればその法則を逆にいろいろな現象に適用できるようになるのだ。霧箱の中

に描かれた衝突した素粒子の軌跡からその素粒子の性質をつきとめることができるという事

もこの法則性を理解できて初めて納得できるのである。

2010年1月28日 (木)

野口英世

2010/1/28

野口英世

野口英世の伝記は子供の頃に読んで感動を受けた。多分。しかし、いつ頃か思い出せな

い。やはり伝記は人物の歴史を綴るものなので、そういう内容に興味を持つ年頃の事であろ

う。火傷を負って、それを克服し、医学の道に志す。立志伝として知っている程度である。い

つか、じっくり見てみようと中古ビデを買ってある。一度見たこともあるのかもしれないが、そ

れも忘れてる。タイトルも「遠い~」しか思い出せない。早速、検索。「遠き落日」であると思い

出す。自分が興味を持つのは、記録も記憶も残りがたい人生の初期と晩期のことである。こ

の部分はもはや社会としては余り関心を寄せる部分ではない。しかし、かけがえのない人生

を送ってきた一人の人間としては個人史の重要な部分を占めている。結局、第三者が歴史

上の個人の内面を知ることは本来不可能なのであろうか。技術の現場ではいろいろなデータ

をとる。それをグラフにプロットする。そうして、その点列に近い曲線を引く。ようやく、そのデ

ータの全貌が見えてくる。出来た曲線の両端をどのように処理していたろうか。新入社員の

頃、曲線の両端を無闇に伸ばさない方が良いよと先輩がアドバイスしてくれたのを覚えてい

る。データの無い部分はあくまで推測に過ぎないのである。データの無い、両端からさらに測

定範囲を広げると実用性は余り無いが興味ある現象が現れてくる。物事は大抵あるパラメー

タ値に関して、それ以下では使えない、それ以上では壊れるという特性をもつ。動作する限

界があるのだ。今思うと、勝手に推測で伸ばした曲線の部分に動作しない領域が入っていた

場合もあり得たという事である。ともかく、育児に十分な手が掛けられない場合、昔の人は

色々な知恵を絞ってきたのであろう。意外にそのような知恵を我々は教わったり、体験したり

する事が少ない。最近、この本を育ての母に捧ぐという献辞を巻頭に記した本に巡り会った。

大部の本でそれを出版するのには大変な苦労があったと偲ばれる。専門外の本であるが充

実した内容で大変お世話になった。むしろその献辞に励まされて読んだ法律書であった。そ

の労作を育ての母に捧げたという事は育ての母の苦労はそれにも増して有り難かったから

であろう。そうして、その育ての母がいなければ、この本も無かったと言外に語っていたよう

に思い、自然に涙がこぼれた。

2010年1月27日 (水)

ランキング

20101/27

ランキング

何事も数を確保すればビジネスになる。その典型がランキング。そこには需要と供給というビ

ジネス原理が働いているようにも見える。検索エンジンも色々なものがあるがついつい巨人

の足元にひざまづいてしまう。いくつかのキーワードで絞り込めばマイナーな情報も探す事が

出来るのであろうが、そこまで気合いが入らない場合が多い。ネット上に何十万、何百万の

情報があっても大抵は上位の10~20件でお手上げになる。一般論として検索には昇順と

降順がある。数十年前、ボーリングが隆盛であった時期があった。そこでも得点という序列

がゲームの大半を支配してしまう。たまたま、ブービー賞と言うのをもらって、こういう賞もあっ

たのかと思った。トップが脚光をあびるのは当然なのかもしれないが、ゲームの参加者として

はその逆順も同じだけ価値があるのではないか。ラストが一つ一つ欠落してゆくとトップもなく

なってしまう。かつては、<春うららタケが乗っても負け続け>という句を作った。いまでは、

<春うららタケが乗っても春うらら>の方が愛しく思う。検索もアクセスの少ない順から表示し

てくれればと思うことがある。これでは、利用者の大部分が不満を持つだろうから、オプション

でそういう検索を提供してくれると有り難い。更に言えば、検索オプションはランダム検索、ア

クセス頻度や更新頻度等は数段階設けて頂くと痒い所に手が届くようになるかもしれない。と

ころが、気まぐれに検索していたら、<検索下位1000位からの逆ランキング表示するサーチ

エンジン「1000.sc」>というのがあった。これは1000位から降順に並べるのか。ともかく、本

体のサーチエンジンと連携したサービスのようで、サーチエンジンを選ぶようだ。使えないサ

ーチエンジンが表示されていて、しきりに試したがダメであった。これはどういう意味があるの

だろうか。ともかく、逆転の発想に興味を覚える。

2010年1月26日 (火)

照明工学

2010/1/26

照明工学

電気工学の一部門に照明工学というのがあったように思う。電気学会から出版されていた教

科書であった。検索したら、<本書は教科書とし好評を博した「照明工学」をベースに,内

容,装丁などを一新し書下ろしたものである。>と「光技術と照明設計」という本がヒットした。

講義や内容に関してはすっかり忘れている。照明も突き詰めれば物理の光と同じ基礎を持

つので違和感は無かった。学生当時は、照明工学とは実務上無縁であろうと思っていた。し

かし、リモコン受光用集積回路の受光感度を測定する時に照明工学が必要になった。受光

感度は大まかにはリモコン送信機との距離で評価できるが、再現性良く測定するためにはト

レーサビリティを確保する必要がある。そこで問題になるのがやはり、計測の基本になる信

号源と信号の測定器である。電気に関してはほとんど不自由しないほど市販品がある。しか

し、光関係はそれほど需要が無いのか市販品の種類が少なかった。振り返ってみると、リモ

コン受光用集積回も一種のセンサーである。シリコンの光電変換作用を利用する。光の入力

は透明パッケージを通して行われる。一方、ホールICは磁気を検出する。こちらは磁気がパ

ッケージを透過するので特別な入力端子が無い。ともかく、電気的に外部とつながる端子は

両方とも電源、接地、出力の3つしかない究極的な形態のICであった。この、リモコン受光用

集積回路を開発するためには、受光素子、信号処理回路、透明パッケージ等の新技術に挑

戦する必要があった。そうして、ほぼ市場導入の見込みが立ってきて受光感度の正確な測

定という課題に直面したのであった。最近の操作を要する電子機器にはリモコンが使用され

る場合は多い。中にはリモコン操作を基本にして本体側の操作機能が限定されている機器

もある。従って、リモコン送受部分の生産数量は膨大になる。この市場を狙って新規参入を

企てて来たが、一種の標準品としての価格要求は厳しかった。加えて、後発品として先行品

以上の性能を要求された。種々の受光妨害に耐える能力もその一つであった。開発はあと

一息で完了し発売できるところまで進んだ。しかし、最後の最後の場面で開発を中止する事

にせざるを得なかった。その理由は、幾つも挙げられる。もはや結果論になるが、開発中止

はやむを得ない判断であったのかもしれない。一度でも、生産出荷してしまうと更に難しい問

題が延々と継続してその後始末にも膨大な負担がかかる恐れも多い。一方では後発互換品

の開発という開発の立場を十分理解していたかは反省の余地はあった。先行品が価格、性

能、品質、納期等で顧客に大きな不満が無い限り、後発品の採用を積極的に行う理由も無

いと思われる。自分を後発品を使う立場に置いて初めて理解できるようになる事もある。先

行品が二匹目のドジョウを寄せ付けないということは、そこまでに到る間の種々の蓄積の賜

なのかもしれない。

2010年1月25日 (月)

LED照明

2010/1/25

LED照明

半導体が光るのを見て感動を覚えたことがあった。LEDという商品が出てきてエレショーでも

脚光をあびた。当時、珍しく出張でエレショーの見学を許されたので記憶に残っている。しか

し、素材はSi/シリコンではなく、化合物半導体であったので、直接的な仕事上の関係はほと

んどなかった。LEDを表示素子としてする場合の駆動用の集積回路の仕事はいくつかした。

特に交通用の表示板等のメーカーには拡販で訪問した。ある時、ウエハー状態の集積回路

を暗幕下で顕微鏡で覗いていると、極小さな光点が所々点滅しているのを見たような感じが

した。Si/シリコンの発光だと断定できるほど確実ではなかったが、仕事の余禄のように思え

た。集積回路上に形成されているトランジスタは光が入るとフォトトランジスタの動作をしてし

まうので、それが検査上問題になる場合は暗幕をかぶって作業をした。最近、NHK第一放送

で、照明デザイナーの石井幹子氏の興味ある話を聞いた。先ず、女性ながら技術の仕事を

したかったというのがユニークに感じた。技術者としては照明器具の設計にかかわったよう

だ。その後は、照明機器を使用した照明全体をデザインの対象に活躍されているようだ。

そこでLEDが照明の手段として登場した意義を述べていた。LEDの発光効率が高いので屋

外のライトアップに要する電気料は意外に安いという印象を受けた。しかし、屋外のライトアッ

プにはいろいろな意見がありそうだ。それが、流行になりあちこちむやみにライトアップが進

むと本当の闇が恋しくなりそうだ。石井氏はその師から光源の大切さといかに光を感じるか

の大切さを学んだようだ。マッチ一本、ろうそく一本の明るさにも理解がありそうだ。白色LED

照明が普及を初めて白熱電灯は消え去る運命にあるようだ。照明技術も大きな転換期にさ

しかかっているようだ。

2010年1月24日 (日)

2010/1/24

禅の神髄は不立文字ということで言葉より実践を重んじるようである。目前の小さな悩みから

人生の覚りまで禅に関係する事は多々ある。自分も一時期、禅に興味をもった事があった。

具体的にいつ頃のことかはっきり覚えていないが、漠然とした不安や悩み事があった頃かも

しれない。座禅も組んだ。一方ではヨガの本も読んだ。呼吸法というのもあり、その関連書も

読んだ記憶がある。結局長続きはしなかった。しかし、無心になるという訓練も、時には上司

のお叱りを受けるとき等は役にたったのではないかと思う。最近、あるひとから、青い物を見

ると気が滅入るよなう一種のノイローゼ状態になり、禅寺で座禅をしようと出かけた時の話を

聞いた。その発端が、菜っぱに付いている青虫が蝶になるのであるが、そのような状況が自

分の心理状況に全く合わなかった。その青虫と青い物が結びついてしまったようだ。駅で下

車すると、同じ寺に向かう人がいて、タクシーで行くので一緒に行かないかと声を掛けてくれ

たとの事であった。いざ、寺に着いてみると、講演があり、同乗者が有名な学者であり、

講演も素晴らしかったが、座禅をして警策で打たれるとはっと1mも飛び上がったような感じ

がして悩み事はすっかり無くなってしまったとのことである。眼前に見えた青い物が、何かの

不安の象徴であったのかもしれない。それが、一瞬にして消えるという事は啓示を受けたと

いう事だろうとかみさんの一言。どうして現在の道を進む事にしたのかを聞いたときの話であ

った。何か大きな物を押し上げようとしているが、最後の土壇場で立ちすくんでいる場合は結

構多い。決心、決断、悩み事も同じかもしれない。いま一歩まで熟しても最後のトリガーがか

からないので押しつぶされる場合もあるだろう。困った時の読書で、相手を代えろというのが

あった。心理の無限ループを断ち切ることも大切なようだ。それ自体が最後の一押しなのか

もしれない。

2010年1月23日 (土)

コピペ

2010/1/23

コピペ

Google検索: コピペ検出ソフト に一致する日本語のページ 約 164,000 件中 1 - 100 件目 (0.38 秒) 。

最近はコピペの弊害が指摘されており、それを検出するソフトも開発されているようだ。しか

し、複製・それに準ずる現象をこの世から抹消したら何も残らないようにも思われる。技術が

コピペを容易にしたので弊害が目立つようになったのだろう。自分にとって広義のコピーとい

うのは非常に重要に思える。「ぺ:PASTE」というという行為も新しいものを生み出す行為の

一つのように思われる。文章を作るには総合的な力量が必要とされる。国語に関する授業

は学校教育の要である。しかし、文章表現の訓練は意外に少なかったように思う。試験も文

章を作成させる問題は少ない。テーマを具体的に限定せずに作成者に任せる問題になると

更に少ないだろう。そのようになるのは採点や評価の都合なのだろうか。コピペが問題にな

るのは、コピペが使える環境にある人間に課したレポートの作成等であろう。コピペも情報操

作能力の一つではある。問題は人物の何を評価しようとするかという評価者の意図であろ

う。インターネット上の情報を利用できる事も能力の一つではあろう。レポート作成も別の能

力の一つであろう。文章をパソコンで作成するのもまた別の能力である。学生等のレポート

作成において、インターネットからのコピペを嘆くなら、インターネットが利用出来る部屋に缶

詰にしてインターネットの使用は許すが、文章作成は別のインターネットに接続していないパ

ソコンでさせれば良いのではないか。しかし、識者のグチはくせ者で自分を引き立てるために

言っている可能性もあるので要注意だ。マッチポンプの場合もある。自分にその作品を評価

できる能力があればコピペも見破れるだろうし、コピペがあってもその作品の評価を落とす

使い方ではなくその逆の場合もある。最終的には作者と作品を対応づけて評価する事が重

要だろう。基本的にはこういう部分が軽視されるから学生のレポート等にコピペもがはやるの

ではないか。作者と面接して作品を評価すると宣言すればコピペは半減するかもしれない。

要は評価側も評価される側も手間とコストを掛けたくないと言う本音があり、なれあいになり

やすいと思われる。ところで、Googleは第三者のホームページ情報を丸ごとコピーしてそれ

をキャッシュとして公開している例がある。本家の情報は削除されているが、ここにコピーが

残っていて便利な場合がある。しかし、情報の表現者が問題を意識して削除した場合、それ

がキャッシュとして第三者により公開され続けるとしたら不都合を感じるのではないか。これ

は著作権の侵害にならないのだろうか。

2010年1月22日 (金)

青いバラ

2010/1/22

青いバラ

バラと言えば最初に赤やピンクの色をイメージする。それだけポピュラーである。青いバラと

言うとイメージの中にしか存在しなかった。それが、遺伝子組み替えにより可能になったのを

知ったのが自分が管理部門に異動してからであった。そこで、技術と余り関係のない部員を

前に、昼会の話題として取り上げた記憶がある。調べて見ると、青いバラを作出した会社の

ホームページにそれが紹介されていた。広報活動は2004~2008年にかけて行われたとあ

るので、その初期の頃の事であったと思う。青いバラは一面では遺伝子組み替え生物として

の規制の対象になるので安全性の確認後2009年に発売にこぎ着けたようだ(「サントリーブ

ルーローズ アプローズ」、いよいよ11月3日より販売します。)。しかし、ブランドサイトを見る

と最初のアナウンスが発売の延期(11月26日付け)である。その理由に数量が確保できなと

ある。やはり、発売するとアナウンスした以上10本でも百本でも発売した方が企業の姿勢に

適っていると思われた。発売するという約束を守ろうとすらならば、その方法には抽選、申

し込み順に販売する等いくつも方法があったろう。というのは、一流企業としてはそれ相当の

マーケッティングをしているのは当然であるべきであると推測せざるを得ないからである。発

売するとアナウンスして数が確保できないから延期するとは、あたかも購入希望者の公平性

に配慮するかのような理由付けであるが、こけにされた購入希望者の立つ瀬がないように思

われる。逆に購入希望者の夢がかなえられる方法で購入できれば青いバラも現実的な夢に

つながったのではないかと思われる。申し訳ありません、数量が確保できないので販売を延

期しますというマーケッティングシナリオまで折り込み済みに見えてしまい、夢もそこで現実に

戻ってしまう感じもする。もし、青いバラが特許製品であるなら、その発売初期価格は一本1

0万円でも百万円でも理由付けに困らないだろう。確かに世界で初めての商品の初期価格

設定に難しさは必然的にともなうだろう。「「青いバラを作る」というプロジェクトは、サントリー

とオーストラリアのバイオベンチャー企業カルジーンパシフィック社(現フロリジン社)の共同プ

ロジェクトとして、1990年に始まりました。」とある。自分もこの青いバラにかけた技術の夢に

共感を覚える。一方多額の開発費をつぎ込んだのも事実であろう。この開発にもプロジェクト

Xのような感動させられる一面があったかもしれない。特許と言うと、青色ダイオードを思い出

してしまうが、青いバラも同様に人生に新しい彩りを与えようとしている段階かも知れない。誰

もが青い鳥を探しているが、探している最中はこれが青い鳥であると気付かない。青い鳥が

青いバラ一輪をくわえて飛んできて手のひらにとまるような話は夢のまた夢なのか。

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みかん栽培関係情報

ISESAKI  有情2

ISESAKI  有情1

嗚呼 伊勢崎 非情

BOOKS

  • 橋本 英文: 刃物雑学事典 図解・刃物のすべて(1986年 株式会社 講談社 ブルーバックス B-659)
    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
  • 沼田 真(編): 07_雑草の科学(研成社1979)
    雑草を多面的に解説し防除の基礎も述べる

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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)