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2011年3月2日

2011年3月 2日 (水)

技術断想:アナログTV放送の終焉

2011/3/2
昨日は曇りで寒い一日であった。

昨日の天気

TAVE= 5.0
TMAX= 6.9
TMIN= 2.7
DIFF= 4.2
WMAX= 2
SUNS= 0
RAIN= 0

以下本題。

技術断想:アナログTV放送の終焉

2008/9/5のブログでアナログTV放送の中止について述べた。そこでは、「2011年7月24日にアナログTV放送からディジタルTV放送に移行するらしい。」と記した。最近では、アナログTVを見ている家庭は、アナログTVを地デジTVに変更しないとTVは見られなくなるから、早急に地デジTVに変更せよという趣旨の放送を流している。その象徴としてVHFアンテナを画面に映している。こういうアンテナの家庭はまだ地デジでないという事を知らせているようで、心臓の弱い人にはそれだけでプレッシャーになりそうだ。親切にも、アナログTV終焉以前にゆとりをもって変更して下さいとしつこく放送している。これを聞いていると、テレビがある日突然見えなくなっても対応しないあなたの責任と言われているようでいささか、心が乱れる。

一方、昨日2011年3月1日に東京スカイツリーが独立TV塔としては世界最高になったと報道された。しかし、東京スカイツリーが運用開始になるのは2012年の春との事。関東地方の東京近辺で、現在地デジを受信している家庭のアンテナは東京タワーに向いているだろ。そういう家庭も、東京スカイツリーが運用開始されると東京タワーから東京スカイツリーの方向にアンテナの向きを変える事が迫られる。我が家はもう地デジだからと安心ができないのが現実だが、これをNHK筆頭に民放各社は適切に公知しているのだろうか。

ともかく地デジ電波は光の性質に近いのだから東京タワーを見るときと東京スカイツリーを見るときに視点を変えなければならない位置のアンテナは方向の変更が必要になるだろ。東京近郊の関東地方は人口の密集地帯だ。この地域だけでも相当多数の視聴者に多大な負担を要求するのがTV放送塔の変更である。

ところが東京タワーからの電波でアナログTVを見ている人はどうだろうか。先ず、地デジを受けるためにVHFからUHFへのアンテナ変更の工事費負担を強いられる。当然受信機かチューナーも必要になる。そうして、そのほぼ半年後に更にアンテナの方向変更で追加の費用負担を迫られる。ダブルパンチを食らう事になる。特にアナログTVを受信している人にはそれなりの事情があるだろう。テレビが国民生活のインフラになっている現在、対応できない人々は本当に困るだろう。

放送関係の技術者にとっては、こんな不合理は誰が見ても当然明白な事と思う。このような事態の進み方を裏読みすると、アナログTV放送は当局が告知した通りではなく、東京スカイツリー運用開始以後まで続行される事が織り込み済みなのかと憂慮してしまう。そうでもしないと、急いで地デジ化した人の反発も大きくなるし、増して既に地デジ化している視聴者の反発も納まらないのではないか。

ともかくアナログTV放送が終焉しても、アナログTV機材がゴミになる訳ではないだろう。既に、ビデオテープも過去の物になりつつあるが、そのテープに残された情報は元気な日本を記録しているものが多いだろう。あえて、そのアナログ資産は捨てるな残せと言いたい位である。消費して残った物はゴミに過ぎないのだろうか。自分には色々な試練や運や経緯で残った物にはそれ相当の価値があるように思われる。それこそいとしきものではないか。我が家では数千円の地デジチューナーをどうするか議論している。加工されたバーチャルなコンテンツを大画面で綺麗に見るよりも、自分の肉眼、自分の心で目先の実物をしかと確かめることが何よりも大切だと常々家人には言っているがなかなか理解してもらえない。

追記:本日のGoogle検索:「アナログTV放送の終焉」で:「約 47,100 件」。

追記2:なお、NHKのホームページによると、デジタル放送の普及状況について(1月末速報値)(平成23年2月7日)として、
「地上デジタル放送の普及状況
1月末現在、地上デジタル放送受信機 約1億248万台 (1月:約223万台)」と公表している。

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  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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