05B_会社生活断面記

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2009年2月 1日 (日)

ベクトルボルトメーター(改題):会社生活断面記:技術 回顧と展望:測定器は技術の原点!090221&171221。

2009/2/1:元版
2017年12月21日(木):改版

ベクトルボルトメーター(改題):会社生活断面記:技術 回顧と展望:測定器は技術の原点!

最近、古い記事やランキングに入った記事の再読をしている。この記事にも読者がいるようで、読みにくさを感じていると思う。そこで、手入れをして読み易くすると共にもう少し中身を充実させたいと思う。

交流理論を学習すると電圧が振幅と位相で表現されるのが理解できる。一般の交流電圧計はこの信号の振幅部だけを測定する。しかし、ベクトルボルトメーターというのは位相も測定できる。従ってメーターが振幅用と位相用の2つあった。

以下は、現役時代、まだトランジスタの測定を、半分いやいやながらさせられていた頃の話である。

実はこういう物を買ったよと上司がにこにこしながらこの測定器の説明をしてくれた。このベクトルボルトメーターにSパラメータテストセットを接続するとSパラメータが測定できた。データの測定がメータで読みとれたのは大きな進歩であった。

当時の、高周波トランジスタのパラメータ測定には、ドイツのローデシュワルツ社のZ-Gダイアグラム?とか、米国G社の通称骸骨と呼んでいたGRブリッジ?これもうろ覚えだが、があり、これらの測定器の原理には、導波管や超短波に関する理論があったようだ。しかし、独特な操作を要し、全然馴染めなかった。トランジスタの足の長さが数ミリ違うだけで、バランスが崩れ、測定値の再現性が乏しかった。内心、こんな仕事は続けたくなかった。

ベクトルボルトメーターには、PLL(PHASE LOCK LOOP)という最新の技術が使われていたらしく、測定も安定して再現性も向上した。しかし、当時の回路設計にはSパラメータよりYパラメータ等が使用されていた。SパラメータからYパラメータへの変換はデスクトップのミニコンピュータを使用した。

今、考えると、会社の現場にベクトルボルトメーターが導入されたのは、小さい事ながら相当な技術革新と思える。

ベクトルボルトメーターとデスクトップコンピュータのメーカーはヒューレットパッカード社であった。下記URLでヒューレットパッカード社はデビッド・パッカードとビル・ヒューレットという二人の技術者が立ち上げたシリコンバレーの最も息の長いIT企業の1つであると紹介されている。http://diamond.jp/series/bizmanager/10036/(リンク切れ)

実験室で最初の頃からお世話になったのがHP社のバルボルとSGであった。S.Jobsの伝記に、HP社から便宜を受けて、コンピュータの世界に足を踏み入れたと知ったのも、まだ数年前の事だ。ソニーもその前進の時代にバルボルを作った事もあるようだ。

HP社には、米国企業の良い面が色々あったようだ。やはり、創業の精神が失われずに受け渡されているのだろう。測定器部門は、HP本体から分離したと思うが、測定器は産業の基礎であり、その基礎を忘れない事が、次なる産業の発展の基礎になるのだと思う。

上司のT氏はコンピュータ事業に移り、自分も集積回路の開発に移り、ディスクリートデバイスの開発から離れた。しかし、Sパラメータからトランジスタのパラメータを抽出するという技術は集積回路のCADで特性をシミュレーションする素子のモデリングに活用されていった。

ともかく、最初にまかれた小さな種もそれを大切に育て次のランナーに引き継ぐことにより大きな事業に成長することに例外は無いであろう。

最近になって、重力波の観測が脚光を浴びている。その原理は単純であるが、測定精度を究極レベルに高める事が必要なようだ。地味だが、測定するという基本の重要性は忘れまい。

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2009/2/1

ベクトルボルトメーター

交流理論を学習すると電圧が振幅と位相で表現されるのが理解できる。一般の交流電圧計

はこの信号の振幅部だけを測定する。しかし、ベクトルボルトメーターというのは位相も測定

できる。従ってメーターが振幅用と位相用の2つあった。実はこういう物を買ったよと上司が

にこにこしながらこの測定器の説明をしてくれた。このベクトルボルトメーターにSパラメータ

テストセットを接続するとSパラメータが測定できた。データの測定がメータで読みとれたのは

大きな進歩であった。PLL(PHASE LOCK LOOP)という最新の技術が使われていたらしく、

測定も安定して再現性も向上した。しかし、当時の回路設計にはSパラメータよりYパラメータ

等が使用されていた。SパラメータからYパラメータへの変換はデスクトップのミニコンピュー

タを使用した。ベクトルボルトメーターとデスクトップコンピュータのメーカーはヒューレットパッ

カード社であった。下記URLでヒューレットパッカード社はデビッド・パッカードとビル・ヒューレ

ットという二人の技術者が立ち上げたシリコンバレーの最も息の長いIT企業の1つであると紹

介されている。http://diamond.jp/series/bizmanager/10036/

実験室で最初の頃からお世話になったのがHP社のバルボルとSGであった。

上司はコンピュータ事業に移り、自分も集積回路の開発に移り、ディスクリートデバイスの開

発から離れた。しかし、Sパラメータからトランジスタのパラメータを抽出するという技術は集

積回路のCADで特性をシミュレーションする素子のモデリングに活用されていった。ともか

く、最初にまかれた小さな種もそれを大切に育て次のランナーに引き継ぐことにより大きな事

業に成長することに例外は無いであろう。

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2009年1月31日 (土)

GR BRIDGE

2009/1/31

GR BRIDGE

これも、高周波トランジスタのパラメータ測定に使用した測定器である。GR BRIDGとは

通称であり、正式名はGeneral Radio Type 1607-A Transfer Function and Immittance

Bridge であったようだ。こちらは、使用経験のある先輩技術者がいて使用方法等を教えて

頂いた。ブリジッジとは未知の測定対象量と既知の比較量をバランスさせて未知の測定対象

量を読みとる装置である。重量を測定する天秤と同じ様な原理である。体重計の0点合わせ

のような初期校正をするため金属棒の長さを調整する。次ぎにDEVICE UNDER TEST(トラ

ンジスタ)を測定ジグに取り付ける。目盛り板を調整してバランスをとる。バランスがとれた時

の目盛り板の数値がそのDUTの測定データとなる。当時は見よう見まねで装置の操作を習

得するのが精一杯であった。次ぎに試作したトランジスタを試作毎に測定する。単調で根気

の要る仕事であった。VHFといわれる非常に高い周波数で測定の精度も再現性も良くない

のが悩みであった。以下のURLにGeneral Radio の測定器が紹介されている。

http://plymouthcolony.net/starcity/radios/pages/gr-rf.html

ともかく、理論的に推定できることも定量的に測定してデータで把握できるということは実用

上は大変重要なことである。開発したVHFトランジスタはテレビ用チューナ等に使用された。

テレビのUHF放送は難視聴対策として始められ、当時のVHFテレビのアンテナは東京タワー

の方向を向いていたのであった。テレビ局が多くなるとVHFの周波数が足りなくなりローカル

テレビ局はUHFで開局した。そんな訳で次ぎにUHFトランジスタの開発も行うことになった。

2009年1月30日 (金)

Zg DIAGRAPH

2009/1/30

Zg DIAGRAPH

高周波トランジスタの開発を担当していた時に使用した測定器にZg DIAGRAPHというもの

があった。Sパラメータをスミスチャート型の表示装置に光のスポットで表示する特異な測定

器で、ドイツのROHDE&SCWARZというメーカー製であった。いかにもドイツ製という風格と

光のスポットで表示するというユニークなアイデアが興味を引いた。実験室の片隅にあった。

しかし、この測定器を使いこなしていた人はほとんどいなかった。この測定器を引っぱり出し

ていろいろ挑戦したが、新米の技術者で使いこなすまでに到らなかった。結局十分に使いこ

なされることなくお蔵入りしたようだ。その測定器がなつかしく思いネットで探した。

ROHDE&SCWARZ社はローデさんとシュワルツさんという二人の科学者が設立した会社ら

しい。創業75年位たっているようだ。今日では世界でも有数の測定器メーカーになってい

る。Zg DIAGRAPHという測定器も当時は最先端の測定器であったようだ。この測定器を開

発した技術者も色々試行錯誤したのではないかと思う。しかし、世界に唯一という製品なら

ばその地位は安定するだろう。Zg DIAGRAPHに追随する日本メーカーは無かったようだ。

http://www2.rohde-schwarz.com/en/about/75_years_rohde_and_schwarz/?decade=1950

上記URLの解説によるとZg DIAGRAPHは最初にSパラメータの位相測定を可能にした測定

器であったと述べていた。テレビやラジオのアンテナや通信ケーブルの測定などにも使われ

たとある。精度の高い測定器と工作機械が工業の基盤であると言われている。確かに電気

信号の位相という概念は数式では簡単に表現できるのだがそれを超高周波で測定すること

は非常に困難であった。それを可能にしたのは技術のブレークスルーであった。高周波トラ

ンジスタの安定度の低下はデバイス内部の位相遅れに起因するのだ。今日のいつでも、どこ

でも、だれとでもという携帯電話の普及は色々な技術進歩の集大成あるとつくづく思う。

2009年1月27日 (火)

パンチカードと紙テープ

2009/1/27

パンチカードと紙テープ

入社数年後に高周波トランジスタの開発に従事した。目標はTVチューナー用につかえる、安

定に動作する性能の良いトランジスタであった。最初はVHF、次はUHF用。安定度は一口で

言えるが、これを定量的に表すことが困難であった。四個の高周波パラメータを測定してそ

れをコンピュータで計算する。一つのパラメータが実数部と虚数部をもつので結局八個の変

数を含んだ計算をする必要があり、手計算ではいつ結果がでるか予想もできない。

FORTRANでプログラムを作成して、大型コンピュータで計算させた。プログラム用紙ににプ

ログラムを書いて係りに渡す。それを係りでパンチカードでコンピュータに入力。プリンターで

印字された計算結果を受け取った。バックアップのプログラムは紙テープであった。データや

プログラムのやりとりをして結果がでるまで数日かかった。コンピュータの計算時間は短いか

もしれないが、人間と機械のインターフェースも未熟であった。コンピュータ本体にお目にか

かったこともなかった。きっと入室制限された冷房完備のコンピュータ室に鎮座していたので

あろう。その後、HP社の小型のデスクトップコンピュータが担当部署に導入されたので他人

の手を煩わせることもなく技術計算が簡単にできるようになった。

2009年1月25日 (日)

試作回数チャンピョン

2009/1/25

試作回数チャンピョン

量産品を開発する場合、その製品が量産に耐える事が絶対条件になる。当然、納期、コスト

等も重要である。一般に量産に耐えるまで何回か試作が行われる。色々な基準が満足され

てようやく量産となる。従って、試作回数を減らして開発期間を短縮する事は重要な技術課

題である。国産の人工衛星の開発を見ると開発の難しさを理解できる。特に仕様の厳しさは

開発の成否を決める。仕様が顧客独自のものとなると更に難度は高まる。集積回路の開発

も同じ様なことがいえるだろう。数回の試作で開発が完了するのが普通であったときその数

倍の試作回数でようやく開発完了に至る例もある。Bi-CMOSという新しいプロセスを使用し

た製品開発をしたとき、不覚にも試作回数チャンピョンを達成してしまった。しかし、製品生産

のインフラとなる新しいプロセスが使えると次々に新しい製品が生産可能になる。丁度、自動

車のエンジンや車台の基幹部の開発を伴う新車開発も同じような例であろう。開発期間は遅

れに遅れてもう止めるべきというささやきが聞こえてくるとさすがに気も滅入ってしまう。会議

で量産が承認されたときは肩の荷が下りた思いであった。BiプロセスとCMOSプロセスはそ

れぞれ得意な特性をもつのでそれが一緒に使えると大きなメリットが出てくる。ともかく今とな

ると手間のかかった出来の悪い息子のような気もするが、後続の多くの製品の先頭を走って

くれたというという点では思い出深い製品であった。回りの評価も余り気にしない鈍感力と粘

りをもったチームとそれを苦虫をかむ思いで見守ってくれた上司の存在も不可欠であった。

これも、企業の体力にゆとりがあったればこそであったかもしれない。

2009年1月23日 (金)

海外出張中止

2009/1/23

海外出張中止

ポーランドとの仕事は専門の担当部署があり、その部署の技術者がポーランドに派遣され

た。輸出した機器で生産を立ち上げるまでをサポートする一種のエンジニアリング事業であ

った。試作した製品を評価するジグがうまく動かないというテレックスが入った。思いつく対策

案をそのジグの作成をした自分がまたテレックスで回答する。原稿を下書きしてテレックス担

当部署に渡すと係りが送信してくれた。電話線にタイプライターを接続したようなテレックスが

当時の最先端の通信機器であった。そのテレックス回線を使い何回やりとししてもうまくゆか

ない。そこで、とうとう作成者が行けという事態になってしまった。県庁へ行き初めてのパスポ

ートを取得した。ところが、当時は直行便が無かった。アラスカ回りで何カ国かの空港で乗り

継ぎしてようやくワルシャワに着くと説明を受けたが、海外に出た経験が一度もないので途方

にくれた。一人でポーランドまで行かねばならない。言葉は大丈夫だろうか。泥縄で外国語会

話でも練習しようかと悩んだ。そんなとき、うまく行ったから出張は不要になったと連絡が入っ

た。ほっとした。ともかく、任務が終了して帰国した技術者のみやげ話はポーランドの娘さん

は美人だったぞというものであった。本国で振り回された位のトラブルは物の数ではなく、そ

れ以外に色々な苦労があったのかもしれない。

2009年1月19日 (月)

女性上司

2009/1/19

女性上司

冷戦の時代に共産圏の国であるポーランドに技術供与する仕事があった。自分は末端の一

担当者に過ぎなかったので、仕事の技術面の説明をさせられた。日本語とポーランド語の通

訳もいなかったので、英語でやりとりすることになった。どちらからから見ても英語は外国語

であったので、意志疎通にはかなり手間取った。時には黒板を使い筆談、身振り手振りを交

えて何とかのりきった。当時、共産圏の国では女性の職場進出が進んでいると言われてい

た。紹介されたとき、女性がマネジャーで、男性技術者が部下であった。これには内心びっり

した。女性の上司を持った男性技術者はやりにくいだろうと思った。今日、男女共同参画とか

で女性の職場進出が進められているようだが、当時でもポーランドでは女性の科学技術分

野への進出は相当進んでいたのであろう。マリー・キュウリーはポーランド生まれフランスの

女性物理学者・化学者。女性数学者ソフィア・コワレフスカヤの父方の祖父がポーランド人等

ポーランドに縁のある著名な女性学者がいる。ちなみに、日本の女性医師の割合は20%未

満。女性研究者の割合は日本11.6%、ポーランド38.1%。出典は下記ホームページ。(http://www.kunikoinoguchi.jp/katsudou/pdf/190609_shiryou.pdf

女性を人的資源と見た場合、日本はその能力活用でまだまだ後進国であるようだ。ともかく

女性の社会進出が進めば多数の男性が女性の上司を持つことになる。やりにくいというよう

な事態では無くなる。

2009年1月 2日 (金)

スープ皿の底:090102。

スープ皿の底(改題):会社生活断面記:一緒に仕事をしたカナダの青年技術者の心意気を思う;ススキ呉れ 饅頭貰う 十三夜。171101。=再編集記事へのリンク

追記(2018/01/17):タイトルに日付を追加

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2009年1月 2日 (金)
2009/1/2

スープ皿の底

会社勤めをしていても、外国人と食事をする機会は少ない。既に四半世紀も前の事で日本

も豊かさを実感できた頃である。製品の開発担当をしているカナダの若いエンジニアが来社

して、仕事が終わってから夕食という事になった。無難にレストランで洋食ということになっ

た。さて、くだんの青年が食事を終わる段階で、パンの切れ端でスープ皿の底をきれいに拭

いそれを口に入れ食べ終わった。我々もそれを見て同じようにした。きっとあの青年は普段

と同じようにしたのであろう。思うに、あの広いカナダで、小麦等の農産物は余るほどとれる

であろう。しかし、なんと食物を大切にしているか、頭が下がり、恥ずかしい気持ちがしたので

あった。聞くところによると、欧米では技術者と技能者は格付けが完全に異なり、技術者は技

能者の仕事はしないらしい。処遇から言えば技術者の方が数段優遇されているのである。そ

の技術者の青年が本当に質素な仕草をしたのに感銘を覚えた。きっと、生活、信仰、教育、

文化等のしっかりした背景がなければあのような事は出来ないであろうと思う。開発が成功し

て、その青年から、満足できる製品が出来た事に感謝するというレターを頂いて、自分も良

い経験をさせて頂いたことを誇りに思っている。なにしろ、その製品は-50~+150℃まで

動作する途方もない製品であった。誰もやったことの無い仕事。この仕事を上司から命じら

れたときは雑煮も喉に通らないほど悩みに悩んだ。若さと退路を断った尻まくり。しかし、なん

とかなった。その仕事を成し遂げた達成感は本人と同僚しか分からなかっただろう。今、思う

と上司とは部下の責任をとるためにいたのであろう。チャレンジする機会を与えてくれたの

だ。きっとあのカナダの青年技術者も重いミッションを背負って日本にやってきたのであろう。

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    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
  • 沼田 真(編): 07_雑草の科学(研成社1979)
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)