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2009年4月

2009年4月10日 (金)

お仕置きの倉入れ

2009/4/10

お仕置きの倉入れ

昔は親の言いつけを聞かない場合お仕置きを食らう事が多かった。尻を叩かれる位なら大し

たこわさはなかったろう。尻を叩かれ、泣いて反抗した時とうとう親も処置に困ったようで、土

倉に押し込められた事があった。何の理由で叱られたのかは思い出せない。外からは泣き

声が小さく聞こえて親の心理的な負担が軽くなった可能性はある。しかし、倉の中は照明もな

く暗く、当時はネズミやそれを狙うアオダイショウが倉に住み着いていた。そこに押し込めら

れるこわさは忘れられない。何回も押し込められたわけではないがこわい忘れられない思い

出ではある。まわりに影響されないよう夏場の受験勉強を倉の中でしたこともあった。個室も

エアコンもない時なので当時なりの苦肉の対処法であった。この頃は既に倉に閉じこめられ

たこわい思い出は卒業していたようだ。しかし、叱られた事の効用は無意識のうちに残って

いるのだろう。

2009年4月 9日 (木)

部活の心理研究

2009/4/9

部活の心理研究

大学に入学したが、たまり場がない。いろいろなクラブが新入生の勧誘をしていたが、居場

所を求めて心理学研究部に入部した。このクラブには中心となる教育学部だけでなく、医学

部や工学部の部員もいて学際的であった。自分の主たる関心は理工系であったが、文教系

にも興味があった。しかし、フロイト等はどうも性に合わない。実験心理学等は面白そうに思

われた。心理現象の催眠については認識を新たにした。五円玉を糸につるし、動く動くと自

己暗示をかけると確かに動くような感じがする。自己暗示は座禅等にも通じる。一時座禅や

呼吸法も試みた事があるが続かない。オウム真理教事件の時ヘッドギアを装着した映像が

流れた。人間の心理現象はまだまだ未解明の部分が多い。某新興宗教団体の会員からは

熱心な勧誘を受けたこともある。その後の交渉は無い。結局、人間の心理現象は生理学ま

で遡って解明されるべきなのであろうか。ともかく、大学一年の時は学際的な雰囲気の中で

部活らしい部活が出来た一年ではあった。

2009年4月 8日 (水)

文明社会と苦海浄土

2009/4/8

文明社会と苦海浄土

4月8日は釈迦の誕生日と言われ、灌仏会という行事が行われる。幼少時は寺で甘茶を頂い

た事を思い出す。釈迦が覚った苦と現代社会の苦悩は同じなのだろうか。

丁度自分が社会に出た頃、石牟礼道子の『苦海浄土――わが水俣病』が出版された。自分

がそれを読んだのは更に何年も後のことであろう。水俣病というのが社会的に定着してきて

からであろう。自分たちの感情や思いはなかなか表現が難しい。起こってしまったことの解釈

と昇華は永遠に文学の仕事であるようだ。安全と危険の取引。これがビジネスの根底にあ

る。しかし、そのビジネスに無縁な人も同じ世界に住んでいる。すべての事象がこの世界に

だけに起こっているのである。見えることもなく、感知不能な危険も文明の進歩に伴い増大し

ている。排出された汚染物質もすべてこの世にとどまり少しずつ変化して行く。企業に身を置

く人は生活のためそこから去ることもままならない。あの有機水銀の排出に直接か間接か係

わらざるを得なかった人がいるのも事実であろう。安全と思っても危ない結果が何年も後か

ら生じる事もありうる。もしその人の立場になったら、その人はなにを為すのが最善なのか。

自分もその人の立場になる可能性が常にある。社会と個人を支配する倫理と論理は必ずし

も整合しない。あらゆるところに苦渋の選択がある。しかし、それを何とか乗り越えなければ

心は安らかにならない。苦海はそれだけ深く、浄土ははるかに遠いということなのか。

2009年4月 7日 (火)

卒研とインスタントラーメン

2009/4/7

卒研とインスタントラーメン

ぎしぎしと鳴る板張りの一階の研究室から新築成った鉄筋の高層ビルに移動した。そこで数

名の卒研生が卒研に励んだ。相部屋なので風通しは良くて同僚の研究の様子も分かった。

ワイヤーメモリー、バラクターによる分周、エサキダイオードによるインバータの研究等が行

われていた。今、振り返るとこれらのテーマには非線形デバイスという共通する要素があった

ようだ。そういえば、非線形方程式を数値解析をするために数学の洋書で輪講をしたような

記憶もある。昼食は余り気にならなかったので学食で済ませたのであろう。研究が追い込み

に入ると夜食が恋しくなる。当時はコンビニ等はなく、密かに持ち込んだインスタントラーメン

で空腹をしのいだ。熱湯だけは準備室で使えた。当時は学生運動が盛んな時期であった

が、卒研生はいわゆるノンポリで卒研に集中した。そういう不安定な社会状況にあったが卒

研を通して実社会における研究開発の基礎は修得できた。残念な事ではあるが卒業式らし

い卒業式ができなかった。多分、そんな卒業式を強行すれば大きな混乱を招くと懸念したた

めの決定であったと思う。

2009年4月 6日 (月)

堕落論のこと

2009/4/6

堕落論のこと

日本が敗戦から立ち直り、ようやく過去の歴史を正視する機運になった頃、ある総合雑誌の

特集で坂口安吾の堕落論に出会った。青空文庫で再度読み直してみた。その最後の二行

に、「堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。政治によ

る救いなどは上皮だけの愚にもつかない物である。」とある。自分も、色々な局面で落ち込ん

だ事があり、そのとき最後に落ちる所ところまで落ちればその下は無いのだと言い聞かせた

事もあった。朝の来ない夜は無いのだ。凡人は尻まくりの覚悟程度かもしれないが。戦争と

は政治の一形態だという見方もある。あの戦争で落ちるところまで落ちて自分自身を発見

し、自己救済を成し遂げた。終戦直後にこの新しい自己再生の原理を示したことに堕落論の

すごさがあるのであろう。今、世界が、日本が直面している課題は政治が解決してくれるので

あろうか。国やぶれて山河あり...。とことん落ち切れない所に現世の深い悩みがある。頭

の真上から強光で照らされれば足下に影が出来ない。自分の影を見て恐れ、その影で恐れ

ている自分を発見する必要はない。坂口安吾の堕落とは諸々の影を断ち切って自己が確実

に残っていることを実感して自分の足腰で立ち上がる事だと言っているように思われる。

2009年4月 5日 (日)

対人コンプレックス

2009/4/5

対人コンプレックス

音程をぴったり聞き分ける絶対音感の持ち主がいるようだ。そういう音感を持つとさぞかしこ

の世の音楽もうっとうしくなるのであろうか。その対極が音痴という事になくかもしれない。歌

を歌えば必ず音程が狂う。それで人前で歌うのがいやになる。そのわり、どんな下手な歌を

聞いても許せる気分になる。親が自分は音痴だと言っていたので自分も音痴だと信じてい

る。確かに、父はほとんど歌を歌わなかった。母は大正琴を弾いたり、古い歌謡曲や詩吟の

一節を唸っていた事があった。晩年に小さな電子ピアノを渡すともしもしかめさんの童謡を弾

いた。少しは音程が分かっていたのであろう。その母も我が家はへんま調だからと言ってい

た。どうも音痴の要因に対人コンプレックスもあるようだ。幼いときに内弁慶だ、内気、無口

だと言われた。親や先生から知らず知らずに決めつけられている事があるのではないか。そ

ういうことに対する反抗もあったろう。自分もそれを気にした事はあるが、世間がかってに言

っていることはどうでも良い、自分は自分だという意識も目覚めてきていたのではないだろう

か。従って、対人コンプレックスをあえてあおる必要もない。人前に出るのに襟を正そうとす

るのは当たり前の事であろう。いまから思うと大した判断力が無いのに家と外と同じに振る舞

うのは自制力が無いようにも見える。ともかく、社会に出て色々な場面に出会わせるとTOP

に応じた行動が身についてくる。昔のガキ大将が普通の人間になるのと変わらないのであろ

う。性格と行動様式は別物であるような思いを抱くのである。

2009年4月 4日 (土)

タバコ代と学会誌

2009/4/4

タバコ代と学会誌

未成年時代に酒やタバコを興味本位で大抵誰もが経験することであろう。酒は少年時代に

何かの祝い事の時に大人にからかわれて飲まされた。以来、つきあい程度には飲むが、酒

類の違いは分かる程度でそれ以上詳しい事は分からない。金を出して飲みたくなる程のもの

でない。タバコはすすめられて興味本位で吸ってみたが直ぐにむせてしまいそれ以来ほとん

ど口にしていない。酒もタバコも嗜好上と社交上の効用はありそうだ。しかし、嫌いな人もい

れば好きな人もいるのでこの世が面白いのであろう。タバコ代位ならといくつかの学会に所

属して学会誌を購読した。商業雑誌では得られない情報を得るためであった。退職して、最

新の技術や研究動向とは無縁になりつつある。生物物理学会の学会誌はかって市販されて

おり会員以外でも書店で購入できた。書店での市販がなくなり会員になった。この学会は生

命現象を物理学から解明することを趣旨としていたようだ。当時の高校や大学では生物学と

物理学は最も無縁な学問の対極にあったと思う。生物物理というような分野を切り開いた先

覚者には頭が下がる。学問も社会もその枠組みが固定すると徐々に活力を失ってしまう。バ

イオテクノロジーの発展はその見本であろう。学問の進歩と発展は早い。これは高学歴社会

が後押ししたためか。学会がその成果を一般人向けにやさしく解説する安価な雑誌を発行し

てくれると有り難い。ともかくこれからの社会は頭脳が勝負だ。無知な大人より、まともな子供

の方が理解力は高い。尻を叩かれて動くより、自分から飛びつく方がましだ。

2009年4月 3日 (金)

マイコン誤動作の犯人探し

2009/4/3

マイコン誤動作の犯人探し

ある時、マイコン応用機器が誤動作するという検討依頼があった。犯人はマイコンに使用さ

れるリセットICが疑われていた。このICが誤動作の原因であると判明すればクレームとなり

対策が求められる。色々検討したが誤動作という症状が出ない。証拠がないのでICは良品

であると判断せざるを得ない状況になった。しかし、顧客は納得しない。それならば、という事

で当時は最新鋭のメモリーオシロスコープという測定器を使って連続測定をして犯人を捕ら

えようとした。数日後にようやく犯人らしいノイズ信号を捕らえた。そのノイズは夜間に動作し

たリレースイッチから発生したものと推定された。リレースイッチは昼間にも働くので何故夜

間だけかという疑問も生じた。色々議論した結果ではリレーの巻き線の抵抗が夜間は温度

変化して小さくなりリレーの切り替え時に生じるノイズの波高値が高くなるのではないかという

結論に落ち着いた。このような現象は微妙な条件が重なって確実に再現させる事が困難な

場合が多い。しかし、この時の犯人探しは、問題を放置せずにとことん追求して犯人の尻尾

をつかんだので顧客側もメーカー側も面目を失うことなく納得できる結論が得られた。対策は

ノイズ吸収用にコンデンサーを1個追加するだけで済む。機器によっては設計段階で想定さ

れる条件で種々のノイズ試験を行っている会社もある。製品としては見えないが色々な試行

錯誤の積み重ねにより製品の信頼性が向上するということを経験した一例である。

2009年4月 2日 (木)

コンピュータユーザの会

2009/4/2

コンピュータユーザの会

JUG/CPMというコンピュータのユーザーグループでパブリックドメインのソフトを配布してい

た。この会の会員になりFDでソフトの配布を受けたのを思い出す。コンピュータもハードとソ

フトの分業体制となりそれぞれ企業として成長してきた。しかし、企業の体質はハードとソフト

では対照的であった。ハードメーカーは人物金という物量に優れていた。ソフトメーカーはアイ

デアと機動力というマンパワー勝負の商売であったようだ。ハードもソフトも色々な商品が市

場に溢れていた。それと共にコンピュータの本や雑誌も書店に溢れていた。最近、電気店を

見ても、書店を見ても何か心の躍る気持ちが盛り上がらない。市場が成長しきったのか、顧

客や自分が年取ったのか元気さがない。ハードもソフトもコンビニ商品になったようだ。ともか

く、定番の商品しか売れないのか、儲からないから店頭に並ばないのか。JUG/CPMも数年

でいつしか退会した。この第三極としての役割はコンピュータの普及で終了したのであろう。

しかし、メーカーに振り回されないでユーザの立場でパブリックドメインソフトの普及を図った

活動があった事は記憶に残しておきたい。

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みかん栽培関係情報

ISESAKI  有情2

ISESAKI  有情1

嗚呼 伊勢崎 非情

BOOKS

  • 橋本 英文: 刃物雑学事典 図解・刃物のすべて(1986年 株式会社 講談社 ブルーバックス B-659)
    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
  • 沼田 真(編): 07_雑草の科学(研成社1979)
    雑草を多面的に解説し防除の基礎も述べる

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    POST IT :ブログ画面への張り紙に使える。
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)