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2011年4月24日 (日)

老人の寝言:本当に必要なのは目先のつじつま合わせより人間性の復興だ

2011/4/24
昨日は日照時間がゼロの曇り。家を新築する人がいて、不要になっているスチールハウス処分の話をした。処分するにも、貰うにも金がかかる。しかし、なんとかリユースできないかという相談だ。

ソニーの大賀元会長の死去が伝えられた。81才。「大賀典雄氏死去=元ソニー社長、音楽家」と言うタイトルで、[時事通信社:url=http://jp.wsj.com/Japan/Economy/node_227173(2011年 4月 24日  2:06 JST )]が「国際的ブランドとなる「SONY」のロゴのデザインにかかわり、音楽記録媒体のCDやMD(ミニディスク)の開発を陣頭指揮。周囲の反対を押し切ってゲーム事業参入も決断した。95年に会長に就き、経団連(現日本経団連)副会長を務めた。2003年に経営の一線から退いた。 」とその業績を伝えている(一部のみ引用)。

ソニー経営者では大賀氏まではソニー神話が輝いていたように感じる。しかし、その印象は自分の技術者としての時代と重なっていた回想にすぎないのか。ソニーの歴史はソニーのホームページ:url=http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/に記事がある。url=http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/2-09.html:第2部「第9章 石もて追われる大賀」に今朝目を通した。

CDの開発がレコード盤を駆逐して、その次世代のデファクトスタンダードになった経緯を改めて理解した。マイクロソフトがそのCD技術の延長としてCD-ROMをパソコンで読めるようにして、フロッピーで供給していたOSをCD-ROMで供給できるようにしたのもマイクロソフト躍進の一因ではないかと今も思っている。CD-ROMはスタンプ技術で大量の情報を安価に流通させる事ができた。WINDOWSの普及には最適なメディアであった。大賀氏以後は、ソニーが普通の会社になる過程をたどっているように見える。ソニーは今では多国籍企業でもある。経営者には外国人もいる。

普通の会社とはオーケストラのように各パートの能力を最高に発揮させるだけでなく、全体の調和を保たねばならない。大賀氏は芸術(音楽)やゲーム(エンタメ)という、いわば衣食住が足りた後に人間が求める分野を開拓したのではないか。終戦直後に生まれた自分はほとんど食うための仕事をしてきたように感じる。ソニーで、また他の日本の企業で大賀氏のDNAが引き継がれ花咲く事を願いたい。

昨日の天気

TAVE= 16.3
TMAX= 19.8
TMIN= 12.5
DIFF= 7.3
WMAX= 6.5
SUNS= 0
RAIN= 0

老人の寝言:本当に必要なのは目先のつじつま合わせより人間性の復興だ

DOL特別レポート(url=http://diamond.jp/articles/-/12019?page=8)の「政府や東京電力の対応はなぜ“不誠実”に見えるのか;震災を教訓に考えたい組織の誠実性と社会的責任
――小川真人・ACEコンサルティング代表」という記事は、タイトルの内容を反映して読み応えがある。著者は、「考察に当たっては、「社会的責任」(ISO26000)という視点を取り入れてみた。「社会的責任」(ISO26000)では、社会的責任に関する原則として、(1)説明責任、(2)透明性、(3)倫理的な行動、(4)ステークホルダーの利害の尊重、(5)法の支配の尊重、(6)国際行動規範の尊重、(7)人権の尊重の7つを明示している。」という視点から政府や東京電力の対応について分析を加えている。

『「社会的責任」(ISO26000)という視点を取り入れてみた。』と述べているように、分析にローカルスタンダードよりグローバルスタンダードを使用した方がはるかに見通しが良くなる。恥も外聞も、誇りも、責任も全て捨て去り、自分のみ生き残ろうとする姿はそれなりに感動的だが、これこそローカルスタンダードの典型ではないか。結果良ければ全て良し、だめなら尻まくりして玉砕・総懺悔という最悪のシナリオを見るようでは、人間の尊厳性を感じられないのである。

“不誠実”とは突き詰めれば人間性という事ではないか。権力とはかくも人間を乱心に駆り立てるものなのか。著者は組織について述べているが、本音は組織を動かす指導者・経営者について述べているのではないか。しかし、組織が指導者・経営者のみで、動いているかと言えばそうでもないであろう。組織を作る人材と人材が能力を発揮できる環境も不可欠である。組織の人は、指導者・経営者の意気に感じて動くのである。東京電力の幹部経営者は時を見て退陣をすると伝えられている。経営者としての責任をとるというのが主たる退陣の理由だろうが、責任者として見識を示す最後の腹切りともとれる。福島原発事故の責任論では、政府と東京電力の責任のなすりあいがあるとも言われている。これもローカルスタンダードの典型ではないか。盟友の一方が腹切りをするのを他方はどうみるのか。組織は究極的にはヴァーチャルのものだ。組織に責任はあり得ない。最終的な責任は組織を動かした人に帰属するものであろう。誰も、土下座や腹切りを望んでいない。一貫した誠実さを示して欲しい。一貫した誠実さの無さを白状して謝罪するのが土下座や腹切りならば、それは自業自得の結果に過ぎない。震災・原発事故からの復興より、先ず第一に人間性の復興をしてもらいたい。これは即時に出来るのだ。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:今日も生きゆく

歌題=今日も生きゆく:

■移りゆく 時世のなかに みじろがず 子孫見守る み祖の墓石 88 船津 セイ

先祖と子孫の生き様を意識し、墓の意味を考えさせてくれる貴重な一首。

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  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)