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2012年4月

2012年4月10日 (火)

日々農天気:ヤブガラシの根を追跡してみた

2012/4/10(火)
昨日は晴れ。午前中は穏やかで暖かかったが、午後は風が強かった。一輪車のパンクチェック。ムシゴムがぼろぼろになっていた。交換したらパンクは治った。思い立ったが吉日で、穴が空いて使い勝手の悪い底の鉄板もトタン板で修理した。一輪車もトタン板もガラクタに近いが、何とか現役復帰ができそうだ。昔は馴染みのトタン屋さんがあって、トタン屋根を作ったり修理していた。一輪車の修理に使ったトタン板も屋根を修理して取り外した廃品。トタン板も何かの時にあると便利だ。午後は接ぎ木したリンゴ苗を移植。芽が出かけている。台木はマルバカイドウと思う。色々苗を植えているがテッポウムシの被害にあいまともに実が生らない。

2012/4/9(月)の天気

TAVE= 13.5
TMAX= 23.8 最高気温(℃)  24.2  14:07
TMIN= 4.1 最低気温(℃)  3.8  05:48
DIFF= 19.7
WMAX= 6.8 最大瞬間風速(m/s)  15.6(西)  12:58
SUNS= 10.7
RAIN= 0

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日々農天気:ヤブガラシの根を追跡してみた

先日、畑土の天地返しをした時、ヤブガラシの根をたどってみた。残念ながら、全部堀上げることはできなかった。地上部は冬は枯れてしまうが、根は地中で生きていている。春先になると、根の節々に小さな芽が出ている場合が多いのだが、堀上げた根の様子を見ると、発芽の準備は進んでいなかった。地上にテントシートを敷いていたので、地温が上がらなかったからか。最近、ヤブガラシの若芽は、ゆでたり、天ぷらにして食べられる事を知った。また、ヤブガラシの花が出すミツをアオスジアゲハが好むとか。
Yabugarashi_root

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追記(2014/8/31):本記事がランキング10位に入った。初めてだと思う。今まで、「日々農天気:ヤブガラシの大株(ヤブガラシ 根っ子を掴めば 俺の勝ち)(http://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2013/11/post-838f.html)。(2013年11月17日(日))」の記事がランキング入りしていた。畑の嫌われ者でもトップクラスだが、若芽は食べられるらしい。一度食べてみたい。確実に定期的に食べて大きくさせなければ有望なツル性野菜になるかもしれない。でも名前のイメージがよろしくない。実は雑草を管理状態に置くのが最も難しい事なのだが。
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2012年4月 9日 (月)

環境雑録:早川、利根川の堤防に広大な菜の花畑が登場

2012/4/9(月)
昨日は晴れ。穏やかな晴天であった。午前は西風、午後は東風が吹いた。上着を脱いで屋外作業。播種。柿の接ぎ木。久しぶりに接木をした。品質の悪い品種不明の渋柿にハチヤガキを接木。穂木は昨年接ぎ木した枝から採取。芽が少し膨らみ始めている。台木は昨年失敗した幹から出てきた枝。太さを会わせるため新しく出た枝に接いだ。昨日は灌仏会と復活祭。花見の話題がラジオから流れていた。そういえば日曜日だった。畑や庭に桜を植えるのは馬鹿と言われた。あえて馬鹿なことをした。お陰で、今年は畑で花見ができた。ところが、桜の品種は忘れている。多分、ピンク色が寒緋桜ではないか。こちらは早咲きの筈。まだ満開前のようだ。毎年開花を記録すれば我が家の標準木になるかもしれない。春がい一斉に押し寄せてきて、パニックになりかけている。アンズも満開。
Sakura_4pix_s

2012/4/8(日)の天気

TAVE= 8.1
TMAX= 15.2 最高気温(℃)  15.5  16:02
TMIN= 0.6 最低気温(℃)  0.5  01:55
DIFF= 14.6
WMAX= 3.8 最大瞬間風速(m/s)  7.5(南南東)  18:04
SUNS= 11.9
RAIN= 0

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環境雑録:早川、利根川の堤防に広大な菜の花畑が登場

春本番の桜より一足先に菜の花が咲く。昔はイネの裏作で菜種を栽培していた。収穫した菜種は油屋に持ち込み、油を絞ってもらった。その店は駒形にあったと父に聞いた記憶がある。菜の花畑の一部にはレンゲ花も咲いた。レンゲ草は兎の餌用に採った記憶がある。油を採るための菜種栽培は経済の高度成長期ころから廃れていったのではないか。田圃に咲く菜の花はそれ以来余り見た記憶がない。

■河床の菜の花ひっそり衣脱ぐ

この句は2003年の作で、通勤途上の早川の河床に咲く菜の花を素材にした。丁度句を作り始めた頃で、、早春の河床が、ぱっと黄色になった光景を発見して句にした。車を運転中にちらりと見て新鮮な印象を受けた。乙女がひっそりと冬の衣を脱ぐようなイメージを受けたのだ。

最近、上毛新聞にも早川の堤防一面に咲く菜の花の記事が出ていた。自分も四月始めに外出して、早川と利根川の堤防に、広大な菜の花畑が登場しているのを見て、一体誰が種を播いたのかと思った。ほぼ十年前の早川では、当たり一面が黄色になり、迫ってくるような光景ではなかった思う。毎年、こぼれ種により、面積が広がってきたのだろうかと考えた。面積が増えれば、収穫できる菜種の量も多く、バイオ燃料に使えるのではとも考えた。

気になるのが、日本在来種菜種と、遺伝子組み換え(Genetically Modified )菜種の交雑により、日本在来種菜種が遺伝子汚染を受けないかという点。多分、早川、利根川の堤防に咲く菜の花は、管理状態に無いのだろう。見えないところで進むGM遺伝子汚染が人体に及ぼす影響も見えないが、なんとかその実態を明らかにして、長期的に悪影響が出現するのを阻止したいものだ。河田昌東(四日市大学講師)は、「野菜が危ない! 拡がるGMナタネ ―ずさんな安全性審査―;url=http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/05.09.12gmnatanekouenroku.htm」という講演で、「今日は、遺伝子組み換え(以下GM)問題、その中でもGMナタネが国内のあちこちで自生しているという問題について、お話しします。日本はGM作物を一番たくさん消費していますが、GMナタネの自生が環境問題として、また国内の農業にどういった影響があるかを考えていきたいと思います。日本は世界最大のナタネの輸入国で、合計するとおよそ年間200万トンになります。その中でカナダ産が160万トン(80%)で、カナダ産は80%がGMですので、ナタネの輸入量全体の約60%がGMの可能性があるという事になります。」と述べている。そう言えば、日本はカナダと二国間自由貿易協定に関する交渉を開始することで合意したはず。TPPも待っている。意外なところで日本とカナダがつながっていた。

2012年4月 8日 (日)

科学ニュースに独り言:「爆弾低気圧」のコンピュータ解析は見えないものを見せてくれる

2012/4/8(日)
昨日は晴れ。数日前の10℃程度の平均気温から5℃程度の平均気温に下がっている。北の冷気と南の暖気が日本の上で押し合いをしているのか。屋外でトロ箱に播種。気を配って保管した種子がほとんど没に近い状態だったが、屋外に放置した種子は元気な様子。発芽させないと結果は分からないが、種子は一面では、植物のサバイバル形態なのだろう。品種により寒気、乾燥にも耐える能力もあるようだ。鳴いたり、飛んだりと燕が来たことは分かったが、一昨日はその燕が電線に止まり、ようやく姿を確認できた。野良猫が数匹闊歩している。まだキジは鳴いている。野良猫とキジのバトルが気になる。4月2日から3日にかけての「爆弾低気圧」について気象庁が解析結果を発表した。ミクロに見れば空気の動きに過ぎない。その動きを人間は直接目で見て捉える事もできない。異常な現象がコンピュータで解析できる意義は大きい。原発放射能拡散シミュレーターのSPEEDIも気象解析技術の上に成立するものだろう。国はSPEEDIを独占せず各自治体が行う防災対策用に解放すべきではないか。「爆弾低気圧」が通過中に原発事故が起こったらと考えるとぞっとする。

2012/4/7(土)の天気

TAVE= 5.1
TMAX= 9.7 最高気温(℃)  10.7  11:41
TMIN= -0.3 最低気温(℃)  -0.6  05:26
DIFF= 10
WMAX= 9.2 最大瞬間風速(m/s)  17.0(北西)  13:22
SUNS= 8.5
RAIN= 0

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科学ニュースに独り言:「爆弾低気圧」のコンピュータ解析は見えないものを見せてくれる

気象庁は、「平成24 年4 月2~3 日に急発達した低気圧について;http://www.jma.go.jp/jma/press/1204/06a/20120406teikiatsu.pdf(平成24 年4 月6 日)」というタイトルで、「今年4 月2 日から3 日にかけて、低気圧が日本海で急速に発達し、寒冷前線が西日本から北日本を通過して、各地に風による災害をもたらしました。春季に日本海低気圧が急発達することはたびたびありますが、今回の低気圧では2 日21 時から3 日21 時までの24 時間に中心気圧が42 ヘクトパスカル(速報値)も低下し、非常に稀な事例と言えます。この低気圧の急発達は、低気圧と対流圏界面付近の気圧の谷との相互作用および南からの水蒸気供給が大きく寄与していることがわかりました。」と報道発表した。

気象現象として「爆弾低気圧」の威力やそれによる被害は誰もが実感できたと思う。しかし、何故かという原因解明には科学の力が必要だ。その、科学の力を示したのが、今回のコンピュータ解析ではなかろうか。コンピュータシミュレーションは、現象とそれを示す観測データからその現象を再現できる事に大きな意味があるだろう。ある現象を、物理的に再現させる事は、その規模や、経費、影響を考えると現実的には不可能になる場合に、最も大きな効果が期待できる。SPEEDIもそのようなコンセプトで開発されたはずだ。コンピュータシミュレーションは過去の現象を検証できるメリットだけでなく、条件を変えれば、起こりうる現象を予想できるという大きなメリットがある。気象庁が発表した資料に、シミュレーションの精度が示されている。今回採用したモデルによると、精度良く、過ぎ去った「爆弾低気圧」のデータが再現されているようだ。
Y12040203_teikiatu_sim_kisyoucyou

今回の発表は、「爆弾低気圧」が去ってから、3日目の発表で、その速さには驚く。やはり、経済や社会生活に影響する情報は早いほど良いだろう。既に気象庁の気象シミュレーターには、今回のような解析を実行する仕組みが導入されていたのだろうか。ともかく、今日の気象予報にコンピュータが使われているは公知の事実だ。そのシミュレーション精度を上げて行くことにより、予報精度は高まる。当局がSPEEDIを伝家の宝刀のように抱え込むんだら、精度の向上もあり得ないだろう。日々使って切れ味を磨いて欲しいところだ。

2012年4月 7日 (土)

心象の足跡:新田荘遺跡明王院内の木魚寝そべり小僧の石像

2012/4/7(土)
昨日は曇り時々晴れ。日照時間は:SUNS=4.3H。播種。先ず播き床作り。ノビルを堀上げて移植。次ぎに、シャベルで畑土を天地返し。ヤブガラシ、スギナ、シノの根が地下30センチほどをはい回っている。畑の嫌われ者のビッグ3かも知れないが、深く根を張れ!という根性を改めて見習う。地上で多少のいじめにあっても生きのびるのだ。褐変して死んだヤブガラシの根もあった。ともかく地下なら、エネルギー消費も少なく、温度も安定しており、水分もあるので、根だけでも数年以上は生き延びる。復活のチャンスを待っているのだ。そのチャンスが人間の怠慢。

2012/4/6(金)の天気

TAVE= 6.7
TMAX= 12.5 最高気温(℃)  14.0  10:49
TMIN= 2 最低気温(℃)  1.6  23:48
DIFF= 10.5
WMAX= 8.5 最大瞬間風速(m/s)  15.4(北北西)  11:03
SUNS= 4.3
RAIN= 0

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心象の足跡:新田荘遺跡明王院内の木魚寝そべり小僧の石像

明王院は上武国道を降りてすぐの県道354の南側にある。現役時代はよくそこを通り、なにか寺らしいのがあるので気にかけていた。思い立ったが吉日。最近出かけてみた。合併前は新田郡新田町。現在は太田市。太田市のHPには、「新田荘遺跡(明王院境内);。http://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0170-009kyoiku-bunka/bunmazai/nittanosyoiseki_myooin.html。」というタイトルで、「明王院(みょうおういん)は、2町四方(一辺200m)の規模を有した、鎌倉時代の総領家(そうりょうけ)クラスの安養寺館跡に建てられた寺です。呑嶺山明王院安養寺といいます。
 不動堂には、二対の不動明王が納められており、そのひとつは1寸8分(約5.5cm)の白金製で、伝説では元弘3年(1333)新田義貞の鎌倉攻めの際、山伏(やまぶし)に化身(けしん)して越後方面の新田一族に一夜にして触れ回ったと伝えられ、「新田触不動(にったふれふどう)」として知られています。」とある。

Myoouin_anyouji

正式名が呑嶺山明王院安養寺。国指定史跡となっている。安養寺は町名になっていて通称は明王院か。不動明王が主仏か。じっくり見れば色々勉強になりそうだ。歴史は新しいが、デジカメに納めた印象に残った画像を3枚連結画像にした。実は、もう少し撮影しようと思っていたが電池切れ。ズームが出たまま電池切れになり困った。「延命水子地蔵尊」はこの世に生まれてはかなくもほどなくあの世に行ってしまった嬰児を供養するもの。縄文時代の土偶とも関係するのではないかと思う。このような人間の念願を表す「子待」塔?というのが、建物の裏にひっそりと立っていた。「子持」ではなく「子待」。子供が産まれて欲しいと念願して立てられたのではないか。傑作なのが、「明王院内の木魚寝そべり小僧の石像」。その由来を詮索するのも気が引けるが、人生修行は読経だけでなく、木魚に寝そべって瞑想(居眠り)も結構だと問わず語りしているようでもある。塾通いで頭が一杯の親子で拝観したら面白そうだ。不動明王はあの姿で慈悲の心を現している。
説明力より感じ取る力が大切なのだろう。

2012年4月 6日 (金)

老人の寝言(東北の海よ):海の放射能汚染をくり返す東京電力の失態はいつまで続くか

2012/4/6(金)
昨日は晴れ。春の嵐から初夏のような天気になった。苗移植。ツバメが飛来しているようだ。数日前に鳴き声を聞いた。昨日は一瞬姿も見た。記録があるのが、2008年4月2日、2009年4月12日。大体4月初旬のようだ。昔の人家は藁屋根で、家の中にもツバメが巣を作っていた。スモモの木ハリウットドが満開であった。スモモの他品種は開花していない。授粉がすれ違いになりそうだ。夕方5時のNHKラジオニュースだったか、東京電力福島第一原子力発電所から高濃度の放射能汚染水が海に流出したと言うニュースが流れた。何とその長さが一息で読み終わる長さで、耳を疑った。それは空耳だったのか。

2012/4/5(木)の天気

TAVE= 9.5
TMAX= 17.8 最高気温(℃)  18.5  12:43
TMIN= 1.4 最低気温(℃)  0.9  05:12
DIFF= 16.4
WMAX= 8.1 最大瞬間風速(m/s)  16.7(西北西)  12:06
SUNS= 10.4
RAIN= 0

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老人の寝言(東北の海よ):海の放射能汚染をくり返す東京電力の失態はいつまで続くか

東京電力は「事故の収束に向けた道筋(STEP2完了)(平成24年1月27日改訂)http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/images/f12np-gaiyou_2.pdf」で「原子炉以外の課題についても以下に示すとおり目標を達成し、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」というステップ2の目標達成と完了を確認しました。」と述べている。

今回の、東京電力福島原発からの高濃度の放射能汚染水の海洋流出をWEB検索したら報道各社がそのニュースを流していた。Googleニュースで「東京電力福島第一原子力発電所から高濃度の放射能汚染水が海に流出」を検索すると「関連記事 81 件 」とあった。NHKが流したニュースは空耳ではなかった。それにしても一息だけのニュースは出し惜しみと言うのか、国民を愚弄しているのか。自分の耳でなくでなくNHKを疑いたくなる。受信料を返せと言いたいくらいだ。というより、報道倫理・報道論理という日本の知性の劣化に深い失望感を抱くのだ。

東京新聞は、「汚染水12トン海へ流出か 福島第一原発 ストロンチウム含む;url=http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012040590135654.html(2012年4月5日 13時58分)」というタイトルで、「東京電力は五日、福島第一原発の汚染水処理システムの配管から高濃度のストロンチウムなどを含む汚染水十二トンが流出したと発表した。配管のホースがつなぎ目から抜けたのが原因。汚染水は排水溝を通って、ほとんどが海に流れ出た可能性がある。 東電によると、汚染水が漏れたのは、放射性セシウムの大半を除去した後、淡水化装置で濃縮された塩水。ストロンチウムは取り除かれていない。 周辺では昨年十二月に〇・一五トン、今年三月に〇・〇八トンの汚染水が漏れて海に流出。三月の汚染水のストロンチウムなどの濃度は一立方センチ当たり一四万ベクレルで、今回も同程度とみられる。周辺の海水の調査では、放射性セシウムは検出されず、ストロンチウムはまだ測定結果が出ていない。 装置は五日午前零時十分ごろからの一時間で四回、水量増加の異常を感知して自動停止した。ところが、最初の三回はそのたびに作業員が遠隔操作で再起動。午前一時十分、四回目の自動停止で初めて水漏れの可能性に気がつき、現場を確認したという。汚染水の流出は、午前二時二十分まで続いた。 ホースのつなぎ目が劣化したか、つなぎ方が緩かったとみられる。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「自動停止の時に、現場の確認をするべきだった」と話した。」と報じた。

東京新聞の記事には、汚染水処理システムと排水溝の関係を示す図面が載っており、理解しやすい記事になっている。また、東京電力が発表したニュースの垂れ流しではなく、東京電力に取材しているようだ。確認のため、東京電力の発表内容を調べた。

以下は東京電力発表全文である(添付資料が三点ある)。

東京電力は、「プレスリリース 2012年 福島第一原子力発電所の淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽への移送配管における漏水による放射性物質を含む水の海への流出の可能性について;url=http://www.tepco.co.jp/cc/press/2012/1201697_1834.html(平成24年4月5日 東京電力株式会社)」というタイトルで、「平成24年4月5日午前1時5分頃、福島第一原子力発電所の淡水化装置(逆浸透膜式)において、淡水化装置から濃縮水を濃縮水貯槽に送る流量が上昇したことから、水の漏えいの可能性があるため、午前1時10分頃同装置を停止いたしました。 水の漏えいを防ぐために、午前1時45分頃、淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽に送る配管(耐圧ホース)の前後弁を閉操作しました。 その後、当社社員が現場を確認したところ、午前1時50分頃、淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽に送る配管の一部で漏えいを確認しましたが、前後弁を閉めたことから午前2時20分頃に漏えいは停止いたしました。 これまでの調査において、同日午前0時6分から午前0時13分の7分間にかけて濃縮水を濃縮水貯槽への移送流量が増加していたこと、また午前0時50分から午前1時10分にかけて短時間の起動停止操作を3回実施したことがわかりました。 これらの状況から、約12m3の濃縮水が、U字溝および排水溝を経由して、海へ流出した可能性があるものと推定しております。 また、耐圧ホース保温材より漏えいしていたことを確認したことから、保温材を外したところ、接続フランジ部から耐圧ホースが外れていることを確認しました。 漏えいした水については、付近の一般排水用の排水溝に流れ込んでいる可能性があることから、漏れた水、排水溝内の水および福島第一原子力発電所1~4号機側放水口から南側に約300m離れた排水溝出口付近の海水について、サンプリングを実施いたしました。 サンプリングした水の分析を行った結果、漏れた水、排水溝内の水からガンマ線核種が検出されましたが、排水溝出口付近の海水は検出限界未満でした。
 今後、サンプリングした水の全ベータ放射能の分析を行う予定です。 立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、改めて心よりお詫び申し上げます。 なお、現在、淡水化装置(逆浸透膜式および蒸発濃縮装置)は運転を停止しておりますが、淡水化処理した水は十分にあることから、原子炉注水への影響はありません。以上」と報じた。

この発表で、不可解な事は「これらの状況から、約12m3の濃縮水が、U字溝および排水溝を経由して、海へ流出した可能性があるものと推定しております。」と「海へ流出」の事実は、可能性と判断して、流出の影響を小さく印象づけようとする口実を連ねている事だ。その結論が、「立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、改めて心よりお詫び申し上げます。 なお、現在、淡水化装置(逆浸透膜式および蒸発濃縮装置)は運転を停止しておりますが、淡水化処理した水は十分にあることから、原子炉注水への影響はありません。」というお題目である。可能性は推定するが、事実は認めず、それなのに「お詫び申し上げます」という神経はどうなっているのか。

東京新聞が、『東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「自動停止の時に、現場の確認をするべきだった」と話した。』と取材して裏付けを取った意味は大きいだろう。しかし、東京電力福島第一原子力発電所サイトの現場へは報道陣は入れない。辻褄合わせの作文は幾らでもできる。「約12m3の濃縮水」が装置のホースから漏れだして、表面がコンクリート舗装されていれていて、装置の近くに排水溝があるという配置関係なら、排水溝への流出の可能性は限りなく大きいだろう。

河北新報は、「福島原発、汚染水流出で厳重注意 相次ぐトラブルに保安院;url=http://www.kahoku.co.jp/news/2012/04/2012040501002061.htm(2012年04月05日木曜日)」というタイトルで、「東京電力福島第1原発で汚染水の淡水化装置と仮設タンクを結ぶ配管が抜け、高濃度の放射性ストロンチウムを含む汚染水約12トンが漏れた問題で、経済産業省原子力安全・保安院は5日、同じ装置で短期間に水漏れトラブルが相次いだとして東電を厳重注意すると発表した。 一部が海に流出したとみられるとして、再発防止のため、周辺の配管の接合部を点検するよう指示する。漏れた水を可能な限り回収することや、配管をより強度の高いポリエチレン製に交換するよう求める。 東電によると、周辺海域では、ストロンチウムなどベータ線を出す物質は検出限界値未満だった。」と報じた。

河北新報の記事は、東北地方の報道機関がどのように報道したか知る参考になるだろう。経済産業省原子力安全・保安院が「同じ装置で短期間に水漏れトラブルが相次いだとして東電を厳重注意する」という事は、高濃度の放射能汚染水の海洋流出を事実と認定しているから行われたのだろう。そうすると、東京電力の発表はいかにも誠意のないもと感じざるを得ない。問題は、予想も付かない程大量の高濃度放射能汚染水が保管されていることである。海の放射能汚染が今後もくり返すされてはならないだろう。

2012年4月 5日 (木)

身辺雑記:あはれなるキジの鳴き声

2012/4/5(木)
昨日は晴れ。春の嵐の余波で強風が吹き荒れた。朝方は定例の仕事。応援二人、総員四人で。強風の中で屋外作業。新聞紙やレジ袋だけでなく、帽子や段ボール箱も吹き飛んだ。砂塵も舞いあがり、視界が悪くなった。この強風、強弱をくり返し、津波を思い出した。東西の道路には障害物が無いので、強風は丁度津波の寄せ波のように、この道路に集中して吹き通した。ところで、波と風の違いは何か。風は空気そのものが流れて移動するが、波は媒体は移動せず媒体の揺れによりエネルギーが移動するのか。毎朝鳴くキジの声の謎は、「半解」のまま。どんな意味があるのか気になっている。

2012/4/4(水)の天気

TAVE= 8.9
TMAX= 13.1 最高気温(℃)  13.4  14:42
TMIN= 3.9 最低気温(℃)  3.7  23:52
DIFF= 9.2
WMAX= 10.9 最大瞬間風速(m/s)  19.8(北西)  09:16
SUNS= 10.5
RAIN= 0

Tenkizu12040412

春の嵐:気象庁AMEDAS(http://www.jma.go.jp/jp/g3/)2012/4/4/12時の天気図。

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身辺雑記:あはれなるキジの鳴き声

高校で古文を習った時、昔の「あはれ」と今日の「あわれ」の意味の違いを教えられた記憶がある。キジがケンケンと鳴くのは本能と言ってしまえば、合理的なのだが何となく面白みが無くなる。WIKIPEDIAの「キジhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%82%B8」に、「その他 [編集]:日本銀行券D壱万円券 - 一万円紙幣D号券裏面にキジが描かれていた。防衛省情報本部のエンブレムはキジを意匠としている[19]。国鳥であり、桃太郎の話の中では情報収集に活躍したからだという。」というキジもある。桃太郎は鬼退治の説話で、桃太郎の家来(軍勢)がイヌ、サル、キジ。イヌ、サルは今日でも馴染みが深いが、キジの実物は馴染みがなくなりつつある。絵本では桃太郎は武士の姿で描かれている。オスキジの鳴き声の勇ましさと、その衣裳(羽)の華やかさで鎧を着て勝どきををあげる武士の姿に重なる。

「キジ;。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%82%B8『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。(最終更新 2012年4月3日 (火) 10:22 )(http://ja.wikipedia.org/)の一部引用=「山地から平地の林、農耕地、河川敷などの明るい草地に生息している[3][6][7]。地上を歩き、主に草の種子、芽、葉などの植物性のものを食べるが、昆虫やクモなども食べる[6][7]。繁殖期のオスは赤い肉腫が肥大し、縄張り争いのために赤いものに対して攻撃的になり、「ケーン」と大声で鳴き縄張り宣言をする[8]。メスは「チョッチョッ」と鳴く[8]。子育てはメスだけが行う[4]。地面を浅く掘って枯れ草を敷いた巣を作る[8]。4-7月に6-12個の卵を産む[3]。一夫多妻で繁殖し、非繁殖期には雌雄別々に行動する[3][8]。夜間に樹の上で寝る[8][4]。飛ぶのは苦手だが、走るのは速い[6]。スピードガン測定では時速32キロメートルを記録した[9]。人体で検知できない地震の初期微動を検知できるため、人間より数秒速く地震を察知することができる[6][10]。」。

上記のキジの生態で「夜間に樹の上で寝る[8][4]。飛ぶのは苦手だが、走るのは速い[6]。」というのは、主に地上生活する鳥の生存の知恵としては合理的だろう。「雉(きじ)も鳴かずば撃(う)たれまい」という成句もキジの生態に由来しているだろ。毎朝鳴くキジの声の謎が、「半解」なのは、単なる縄張りだけなのかという事。オスキジは鳴き声(聴覚)、羽毛の色(視覚)により、子孫を残す工夫をしているようだが、同時に外敵からは狙われやすいのではないか。毎朝、オスのキジが鳴く声が聞こえてくるが、その位置があちこち変わるのに気付いた。縄張りの境界線、キジの家族の生息域の国境部分を警戒して廻っているのではないかと感じる。この、オスキジの行動は、外敵を威嚇すると共に、リスクを覚悟の上外敵の注意を集中させている、言い換えれば、キジ家族のメスやヒナが縄張りの中で安心して餌を探して食べられるような父性的な行動でもあるのではないかと思うのだがどうだろう。そう考えると、あのキジの鳴き声は、時には独身キジの求愛の鳴き声であり、時には家族を守る父ちゃんキジの呟きや悲鳴の声にも聞こえるのだ。確かに、デジカメに写ったのは一羽だけのオスキジだ。それも人間という危険な生物の至近距離。鳴かず飛ばずにそこにしばらく止まった。それを見た人間の注意を引きつけたのは事実だろう。

2012年4月 4日 (水)

雑木の歌:雉子の家族

2012/4/4(水)
昨日は春の嵐。午前中は曇り時々晴れ。午後は曇りから、夜は雨と強風。発達した大きな低気圧が日本を横断。各地で影響や被害があったようだ。朝、かみさんが庭に出たら、キジのオスがいて、餌を探して食べていると話した。それならとデジカメを渡した。数枚写真をとって持ってきた。確かにキジが写っていた。どうも独身らしいなと話し合う。予定外、思い立ったが吉日。天気が崩れるらしいので二人で外出。桜もちらほら咲いていた。帰宅後、息子が、親のキジと一緒にヒナが歩いているのを見たという。これで、朝鳴くキジの独身説は終わってしまったが、何となくウキウキした日となった。

雑木の歌:雉子の家族

○あの雉子は はぐれ者かと 話し合う 人家に近く 毎朝鳴いて
○早朝に 響き渡った 雉子の声 謎は半解 子連れで歩く
○鳥の声 聞けども知らぬ その意味を 何か忘れた 我ら人間

Kiji_osu_120403_s

2012/4/3(火)の天気

TAVE= 11.0
TMAX= 16.4 最高気温(℃)  16.9  15:50
TMIN= 7.3 最低気温(℃)  7.2  06:36
DIFF= 9.1
WMAX= 8.9 最大瞬間風速(m/s)  19.2(西南西)  21:31
SUNS= 1.5
RAIN= 4

Tenkizu_12040321
春の嵐:気象庁AMEDAS(http://www.jma.go.jp/jp/g3/)2012/4/3/21時の天気図。

2012年4月 3日 (火)

ざっそう句:春爛漫

2012/4/3(火)
昨日は晴れ。のどかな春爛漫という天気だった。苗の改植。前屈みで苗を選別。立ち上がる時はオランウータンのような格好になっているなと自分の姿を想像してしまった。年を重ねて親爺と似ているところと異なるところを思うこの頃だ。畑で、今年初めてのモンシロチョウとカナヘビを見た。こういう生物も何十億年か前に自分たちと枝分かれした祖先かもしれない。会うと何となく気持も和む。余り実を付けないスモモの木にハリウッドという品種を高接ぎした。授粉(植物の恋)用だ。その枝だけ、先に蕾が膨らんでピンク色が見えてきた。ハリウッドといえばマリリン。マリリンといえばあの赤い唇。それはそれとして、毎朝雉子が鳴いているが恋人は現れたのか。夕方になり東風が吹いたが、まだ寒さは残る。林子平は蟄居中の自分を、「親も無し 妻無し子無し版木無し 金も無けれど死にたくも無し」と詠じ、六無斎と号したとの事だ。「林子平;。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%AD%90%E5%B9%B3。」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。(最終更新 2012年2月18日 (土) 15:18 )(http://ja.wikipedia.org/)の一部引用=「高山彦九郎・蒲生君平と共に、「寛政の三奇人」の一人。名は友直。のちに六無齋主人と号した。~『海国兵談』は版木没収の処分を受けることとなった。」。昔の「奇人」は当今の「奇人変人」とは大違い。「奇:めずらしい、非凡」。「奇人」に賞賛の響きがある。この歌の「版木」とは林子平の化身そのもの。日本の近代を招いた先覚者だ。

2012/4/2(月)の天気

TAVE= 9.8
TMAX= 15.5 最高気温(℃)  15.8  13:38
TMIN= 3.5 最低気温(℃)  3.3  05:52
DIFF= 12
WMAX= 4.6 最大瞬間風速(m/s)  9.5(西北西)  00:01
SUNS= 11.5
RAIN= 0

Q
Q

ざっそう句:春爛漫

■カナヘビや 蝶が囃すぞ 畑仕事
■ハリウッド 赤い唇 恋語る
■妻恋いて 空しく鳴くか 朝の雉子
■束の間の 天国の春 二枚脱ぐ
■夕暮れて 東風吹き思う 六無斎

2012年4月 2日 (月)

老人の寝言:馬鹿と狂

2012/4/2(月)
昨日は晴れ。仲間とカラス対策。少し寒さが残るがいたるところ春らしさがある。気が付けば朴の花も咲いている。ハクモクレンとは別種類。9弁の花。香りがよいとの事だが、見上げるほどの高さでその香りを嗅いだことはない。いつかその香りに接したい。ペンペン草という別名のあるナズナも白い花の盛り。目立たない花だが、「シロイヌナズナ」(日本では外来種)もその一種。植物生理学の最前線で活躍している実験用植物である。この「シロイヌナズナ」を通して多くの植物の謎が解明されつつある。

「シロイヌナズナ;。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%8C%E3%83%8A%E3%82%BA%E3%83%8A。」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。(最終更新 2011年11月30日 (水) 10:14)(http://ja.wikipedia.org/)の一部引用=「シロイヌナズナ(白犬薺、学名:Arabidopsis thaliana)は、アブラナ科シロイヌナズナ属の一年草。植物のモデル生物として有名。~2000年12月に植物としては初めて全ゲノム解読が終了した。ゲノムサイズは1.3億塩基対、遺伝子数は約2万6000個と顕花植物では最小の部類に入る。染色体は5対である。ゲノムサイズが小さいこと、一世代が約2ヶ月と短いこと、室内で容易に栽培できること、多数の種子がとれること、自家不和合性を持たないこと、形質転換が容易であることなど、モデル生物としての利点を多く備えているため、研究材料として利用しやすい。」。とある。

昨日はエイプリルフール。昨年の記事に採用した駄句:「嘘ニュース作って苦笑四月馬鹿」。「辛き世よバカ言えばバカ四月バカ。」冗談もまともに言えない時世では、生活にも人情にも潤いがなくなる。エイプリルフールの時くらい、少しはめを外して冗談くらい言いたいものだ。そんなわけで、老師に馬鹿な電話をした。馬鹿も休み休み言えと諭されまいと、馬鹿半分、夢半分と断って訪問、長居をしてしまった。

2012/4/1(日)の天気

TAVE= 7.1
TMAX= 13.6 最高気温(℃)  14.8  14:47
TMIN= 2 最低気温(℃)  1.9  06:19
DIFF= 11.6
WMAX= 7.4 最大瞬間風速(m/s)  12.6(北北西)  17:41
SUNS= 8.9
RAIN= 0

Q
Q

老人の寝言:馬鹿と狂

幼少の頃、叔父さんから馬鹿の語源を教えられた。WIKIPEDIAの「馬鹿:史記の「鹿を指して馬という」の故事を語源とする説」に近かったと思う。悪い意味でとると、言いくるめる、良い意味でとると騙される。言いくるめて、騙したと思いホクホクしても、そのだましが永続するか。司馬遷が言外に述べようとしている事があれば、そういう事ではないか。裸の王様も似た譬えに見える。人から、馬鹿、阿呆と罵られるならば、最初から自ら馬鹿になればよろしい。それが、高じれば狂といえるかもしれない。今時、あの鹿は角がある馬だと言っても、だれも馬鹿とも言わないだろう。馬鹿な考え休みに似たりと会社時代言われた事もあた。往々にして、常識という枠は思考もアイデアも束縛してしまう。一時の馬鹿も善し、狂も善しと考えればゆとりも生まれる。馬鹿の一つ覚え。これこそ落語の神髄かもしれない。それもまた結構。最近、梅原猛の「自然と人生」を拾い読み、哲学の研究課題に悩み、笑いの研究をしたとかいう記事にであった。そういえば、ベルグソンにも笑いの研究があったけと思い出す。ともかく、人生一服して馬鹿な夢をみるのも、次の活力の素になるのではないか。

2012年4月 1日 (日)

科学ニュースに独り言:福島原発事故調査に参加した国産ロボットのクィンスの謎

2012/4/1(日)
昨日は午前一時晴れ間、午後に雨と強風。天気予報通り春の嵐となった。葬儀。その後は宅内。自分が子供の頃は鉄腕アトムの漫画に夢中になった。自分の子供はガンダムのプラモデルで遊んでいた。両方ロボットだが、鉄腕アトムは曲線的でより人間に近い感じがする。ガンダムは直線・平面的でよりロボットらしさがあるようだ。福島原発事故で脚光を浴びたロボットだが、外観は更にメカニカルで一種のリモコン移動物体のような感じだ。その国産ロボットのには「クィンス」と名前が付けられている。調べると果樹のマルメロの事だった。マルメロの苗を買ったが実が生らずに枯らしてしまった。日本ではカリンと混同されている場合もあるようだ。カリンの果実は良い香りを放つ。日本の子供達はこの「クィンス」にどんな感じを持っているのだろうか。

2012/3/31(土)の天気

TAVE= 10.0
TMAX= 18.1 最高気温(℃)  18.2  12:02
TMIN= 3.9 最低気温(℃)  3.7  24:00
DIFF= 14.2
WMAX= 13.3 最大瞬間風速(m/s)   22.3(北西)  13:47
SUNS= 1
RAIN= 6.5

Q
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科学ニュースに独り言:福島原発事故調査に参加した国産ロボットのクィンスの謎

昨年、東京電力福島原発事故の調査で、国産ロボットについて書いた。「老人の寝言:原発事故で日本のロボットの出番がないのはなぜかhttp://af06.kazelog.jp/itoshikimono/2011/04/post-e58e.html(2011年4月21日 (木))」当時は、外国のロボットが先ず採用されたと記憶している。ロボットも人間にとっては機械に過ぎない。目的が達成できれば別にロボットでなくても良いわけだ。福島原発事故でロボットが必要になったのは、放射能や周囲環境で人間が入れない場所で、仕事ができるという条件が課せられた結果ロボットの登場となった。

最近、福島第一原子力発電所2号機のファイバースコープ調査が実施された。その結果、格納容器の底部の水位は60センチであったと報道された。「福島第一原子力発電所におけるロボットオペレータの手記 - PackBot編https://sites.google.com/site/fuku1robot/」に「ロボットチーム(作成日時 :2011/04/26 18:06 )」という記事があり、「新たな業務は探索ロボットの操縦です。 今後は国産ロボットも導入していくとか。 当面は、私を含めて三名で操作します。 タービン建屋の中は津波の被害がすざまじい。泥だらけ、しっちゃかめっちゃか。よくこの程度の被害で済んだと思うのが、正直なところです。原子炉建屋は、それほどでも無いです。 ロボットは有線でも使えますが、ケーブルが絡まるので無線で動かします。 プログラムを必要とするので、タフブックよりゴッツイPCを介しますが、コントローラーはプレステ等のゲーム機と同じです。 走行・アーム・グラップル・カメラ・ライト・その他補助装置は、切り替えて使います。」とある。ロボットの操作が、リモコン飛行機のようなものかと推測される。その記事の末尾の方に「もしかしたら、明日はファイバースコープのオペレーターを頼まれるかも知れません。 今日、流水音を私が見付けて(聞き付けて)しまったので、ファイバーで確認する必要が出てきました。200~300mのファイバーを有しており、ロボットよりも、どちらと言うとファイバーの扱いの方が得意なんですよぉ~。」とあった。ファイバースコープによる観測で、2号機の格納容器からは高濃度の放射能汚染水が漏れ出ていると判断できるので、この観測にはロボットが使われたのかと推測したが、はっきりした情報がつかめない。

asahi.comは、「救助ロボ 原発奮闘記;url=http://www.asahi.com/science/intro/TKY201203040180.html(2012年3月4日18時59分)」というタイトルで、「東京電力福島第一原発の事故で、災害救助ロボット「Quince(クインス)」が初出動した。設計時には想定していなかった原発事故現場で、建屋内の線量測定などの作業を6回こなした。開発チームの苦闘と、クインスの現場活動を紹介する。~ 東日本大震災の発生から4日後の昨年3月15日。千葉工業大未来ロボット技術研究センターの小柳栄次副所長は、一本の電話を受けた。「クインスを、福島第一原発に提供できますか?」。東電からだった。 クインスは千葉工大、東北大などの合同チームによる純国産の災害救助ロボだ。中越地震などで積み上げた経験を基に、2010年に誕生した。カメラや各種センサーを装備。がれきの上を走り回り、階段を上り下りする能力が高く、開発段階から救助ロボの世界大会で何度も優勝している。 」と報じた。

上記の記事より、「建屋内の線量測定などの作業を6回こなした」とあるのだが、2号機の格納容器内部のファイバースコープ観測をロボットがしたのか、人間がしたのか興味がある。しかし、原発事故後、一年でようやく、格納容器内部のファイバースコープ観測が可能になったのか、既に早い時期に観測されていたのか皆目分からない。ロボットが予備的に建屋内の線量測定を測定して、人間が作業できる放射線量かチェックするパイロットの役割は果たせていると思うが、人間の機能をどこまで代行できるかが、今後の廃炉完了までの期間を決めてしまいそうだ。

産学連携ジャーナルは、「原子炉建屋投入 初の国産ロボット「Quince」生みの親 小栁栄次先生はロボコンが原点 ;url=http://sangakukan.jp/journal/journal_contents/2011/08/articles/1108-03-2/1108-03-2_article.html(2011年8月号)(著者:平尾 敏氏)」というタイトルで、「福島第一原子力発電所の事故発生から3カ月半経過した6月24日、2号機原子炉建屋に初めての国産災害対応ロボット「Quince(クインス)」が投入された。これまで米国からの助っ人ロボットが投入されたが事態は進展しなかった。ついに真打ちの日の丸ロボット登場となるが、一番肝心な、原子炉建屋内の作業でその実力を遺憾なく発揮することが期待される。 持ち込んだのは、千葉工業大学の小栁栄次教授。鉄腕アトムをつくったのがお茶の水博士だとしたら、クインスの生みの親は小栁栄次先生である。」と報じた。

この記事によると、「Quince」生みの親の小栁栄次先生は高校教師から大学の研究者へ転じた異色の研究者との事で、高校生の指導の一貫として各種ロボットコンテスト等で成果を挙げるると共に、自らもメカトロニクスの分野の研究者として新分野の開拓に従事してきたとの事だ。ロボットとしても目的を絞ることにより、その特徴が十分発揮できる。いわば、汎用性の持つ冗長度をそぎ落として、専用性という目的に絞ったロボットの開発を目標にした事から、原子炉建屋投入可能な初の国産ロボット「Quince」が誕生したようだ。新聞報道等によれば、従来の災害対応ロボットでは、原子炉建屋内と動作環境が大きく異なるので、超高湿度、超高放射線等への対応が追加されて、ようやく原子炉建屋への投入が可能になったようだ。

人型ロボットは子供達に人気がある。人造物なのでスーパーマン的な能力に惹かれると共にその心の部分もはっきりと見せてくれるからではないか。上記と同じ号に「インタビュー 小栁栄次 千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター副所長 想定」は仕様書、欠かせないオペレーターの訓練url=http://sangakukan.jp/journal/journal_contents/2011/08/articles/1108-03-1/1108-03-1_article.html」という記事があり、千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター 副所長の小栁栄次氏が登場する。そこで、同氏は「今回は、われわれの地下街用の災害対応ロボットを転用しましたが、原子炉用のロボットはもともとの設計思想が違うと思います。」と述べている。

究極の原子炉廃炉対応のロボットは、その動作環境に合わせて、設計思想から練り上げる必要があるようだ。このロボットが完成しない限り廃炉は進まないのだろうか。福島原発事故直後は破損した原子炉を水棺にするか石棺にするかとかの議論があった。それから一年後、福島原発事故で破損した原子炉は容易に手を着けがたい状況になっているようだ。原発事故対応ロボットについては、「日本原子力研究開発機構の原子力災害ロボットurl=http://www.cpdnp.jp/pdf/kawatsuma.pdf」という記事があり、ロボット開発の経過や作成時点(2011年7月12日)での教訓が述べられている。まさに災害は忘れた頃に起こり、その虚をつかれると大きな混乱が生じてしまう。ハードだけでなくソフト面も不可欠のようだ。原子炉解体から完全撤去まで期間がかかりすぎると別の問題も派生するだろう。水棺か石棺にする選択は完全になくなったのか。完全廃炉への道のりは余りにも遠すぎる。人間の一世代に相当する長さだ。その時のロボットはどんな姿をしているのか。

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  • 橋本 英文: 刃物雑学事典 図解・刃物のすべて(1986年 株式会社 講談社 ブルーバックス B-659)
    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
  • 沼田 真(編): 07_雑草の科学(研成社1979)
    雑草を多面的に解説し防除の基礎も述べる

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    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)