台風による倉壁の落下
2008/12/6
台風による倉壁の落下
平成19年は台風が多く、被害も多く発生した。平成20年は台風の上陸しない年となったよう
だ。我が家は農家であったので古い倉がある。いつ建てられたか築年は不明である。推測で
は150年程度経ていると思われる。漆喰にひびが入り、壁が落ちている部分も少しあった
が、壁らしい姿は保っていた。昨年の台風9号でこの壁のかなり広い部部が落下した。気象
庁の台風データを調べてみると9月6日から7日にかけて上陸して、北上を続けていた。9月
6日当地の最大風速は、22:40に東北東 11 m/s。最多風向は東。7日は、2:50に東北
東 10 m/S。最多風向は東北東。尚、平成19年の各月の最大風速は10、13、14、11、
12、11、7、9、11、8、10、10m/s。台風当時の11 m/sという風速は年間でも数回出現するの
でまれな風速ではない。9月6日夜の雨量は20 =4 、21 =5 、22= 10 、23= 16 、 24=
12mm であった。以上のデータから推測すると台風通過時に雨交じりの東北東の風が倉の
壁面に打ち付け、壁の亀裂に浸水して、壁土が吸水して重量を増し、更に強風で叩かれ続
けた事によりついに壁が落下したものとおもわれる。別棟のトタン屋根のトタンが強風で吹き
飛んだので瞬間風速はかなり大きかった可能性もある。残骸を調べると骨材の竹も少なく
、竹の肉には虫食いのあともあった。鼠の穴もあちこちにあった。全体に老朽化が限界まで
進んでいた事は確かである。しかし、壁が落下するにはそれ相当の条件が必要であったのも
確かである。