方丈記
2009/9/10
方丈記
関心が仮住まいに移り鴨長明の方丈記を思い出した。尺貫法からメートル法(1951年/昭和
26年制定)に移る頃が少年期で尺貫法のイメージがわかない。一丈が10尺で約3メートル。
方丈とは四畳半。何も考えることもなく小川のほとりで水の流れを見ることもなくみているとあ
れこれいろいろな事がそこはかとなくおもわれてくる。大空の雲を眺めても同じ様な心境にな
る。最近はそういう無為の時間を過ごす機会が少なくなった。鴨長明は神職系統の出自、そ
れが出家をした。いわば神仏の両方の世界を体験したのだろうか。四畳半の庵の広さで衣
食住と随筆を書くという生活が十分まかなえたのであろう。人生の四住期という考えがある。
人生の前半は過ぎ去った。その後半に足を踏み入れて自分の来し方行く末をそこはかとなく
感じるのも風流かも知れない。出家とは修業の一つなのだろうか。林住期にも出家的な雰囲
気が感じられる。世間の雑事から離れることで時間的なゆとりも生まれる。あくせくと生きてき
た生活を見直し本来の自己を生きるために与えられた時間かもしれない。方丈記が書かれ
たのが鴨長明が57才頃。800年も前の事なので当時なら晩年の作品だ。まだ悟りを開くには
早いぞと変な悟りを開いて10年以上前のパソコンに向かう。ディスク領域不足の警告が出
た。空き139M。ともかく四畳半パソコンで不便を楽しもう。