05C_技術 回顧と展望

Feed

2012年9月20日 (木)

技術 回顧と展望:目的物(S:signal)と非目的物(N:noise)をより分ける技術

2012年9月20日木曜日
昨日は終日断続的に雨。ざっそう句:一人居て 文字盤たたく 子規忌かな。最高気温(℃) 27.2 15:21 。降雨でようやく真夏日を脱して夏日になった。朝は雨だったが畑の様子を見てきた。大根、蕪は発芽している。自家採種の大根区画は、菜種も同時発芽しており、作物と準作物が区別できない。工学では、目的物(S:signal)と非目的物(N:noise)の比率をS/N比という。我が家の自家採種大根区画は、数では、菜種が圧倒的に多い。大根と菜っ葉の生存競争に任せる以外になさそうだ。

2012年9月19日の天気(AMEDAS)

TAVE= 25.2
TMAX= 26.9 最高気温(℃) 27.2 15:21
TMIN= 23.8 最低気温(℃) 23.8 06:11
DIFF= 3.1
WMAX= 4.6 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.7(東南東) 01:54
SUNS= 0
RAIN= 21.5

Q
Q

技術 回顧と展望:目的物(S:signal)と非目的物(N:noise)をより分ける技術

電気信号は、もともと素材が同じ電子なのだから、目的物(S:signal)と非目的物(N:noise)が混じってしまうとより分ける事ができない。特殊なノイズならば、それを反転して加え合わせたりしてノイズの影響を減らすことは可能だ。ノイズキャンセラーとかノイズ抑圧装置とか呼ばれる。昔のアナログ処理のテレビ映像用集積回路にも画像の安定化のため使われていた。現在のデジタルテレビは高度な信号処理技術が使われているが、ノイズレスの世界も味気ない。

現役時代は、テレビ信号も扱っていたが、画像をきれいに写すためにはS/N比40db以上を確保するという目安があった。このS/N比40dbは電力比で10000対1。10000本の花の中に、1本の雑草なら大抵は見逃してくれる。これが、100本の花に、1本の雑草となると気にする人は気になる。ともかく、純度を高く保つ要求はどこの業界でも同じなのだと思う。

一方、10000本の雑草の中に、1本の花というのも、見方により目立つかもしれない。宇宙探査衛星と通信をするには、極小さな信号を聞き分けなければならない。それなら、雑音の中に信号を埋め込んでしまったどうかという発想で生まれたのがスペクトラム拡散技術。これも軍事技術から生まれたようだ。

「スペクトラム拡散。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%A0%E6%8B%A1%E6%95%A3。(最終更新 2011年10月31日 (月) 10:34 )」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「スペクトラム拡散(スペクトラムかくさん、英語: spread spectrum、SS)は、通信の信号を本来よりも広い帯域に拡散して通信する技術。無線通信に多く用いられる。「スペクトル拡散」、「周波数拡散」とも言う」とある。

S=NでS/N比=0db。いわば、半々の点を座標の原点としても良いだろう。一般にはS≫Nが要求されるが、S≪Nの世界(宇宙通信など)もある。見方によれば、圧倒的に多い、この世の雑音や雑用の中から、自分が求める物を探すのも面白いのではないか。

たまたま、ヒマにまかせて、電子辞書の俳句歳時記をその他の「忌日一覧」を見ていたら、9/19が子規忌とあった。最近の電子辞書はコンテンツが多すぎて困るが暇つぶしには向いている。

WIKIPEDIA「正岡子規http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E5%B2%A1%E5%AD%90%E8%A6%8F」が参考になる。30才半ばの早世だが、その老成ぶりが未だ理解できないでいるが、自分を病床生活に置いてみると、はしゃいではいられないだろう。その身になれば、世間の雑音の奥から聞こえる天の声を聞きたくなると思う。

2012年9月16日 (日)

技術 回顧と展望:現役時代によく使ったキルヒホッフの法則

2012年9月16日日曜日
昨日は晴れ時々曇り。ざっそう句:朝露を 読んで水遣り さぼる馬鹿。最高気温(℃) 32.7 13:54 。真夏日。朝飯前に要所の灌水だけ。用事外出。ついでにホームセンターを回る。肥料と野菜種子少々。畑では雑草が背丈ほど伸びるのだから、そこそこ肥料成分はあるのではないか。ある時間Δtの間における、畑への元素の流入(ΔI)と元素流出(ΔO)の総和は一定の筈。これは、自然の保存則だから成立しているのだろう。畑の外に流出させた分だけ補えば、畑は一定の状態を保てる。それなら、過剰な肥料投入は無駄なのかとも考えてしまう。現役時代によく使ったキルヒホッフの法則等を思い出してしまう。

2012年9月15日の天気(AMEDAS)

TAVE= 27.0
TMAX= 32 最高気温(℃) 32.7 13:54 
TMIN= 22.7 最低気温(℃) 22.6 05:22 
DIFF= 9.3
WMAX= 3.3 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 10.3(東南東) 16:24 
SUNS= 5.7
RAIN= 0

Q
Q

技術 回顧と展望:現役時代によく使ったキルヒホッフの法則

電気を統一的に理解するには何らかの法則として理解するとその応用範囲が広まる。現象の一次近似が線形方程式だ。中学生の時、アマチュア無線技師資格受験の時に、覚えたのがオームの法則(I=V/R)。受験は見事落ちたが、記憶に残る体験になった。ただ、このオームの法則は電気屋としては最もお世話になったと思う。会社の現役時代によく使ったのがキルヒホッフの法則。WIKIPEDIA(キルヒホッフの法則 (電気回路))。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%AB%E3%83%92%E3%83%9B%E3%83%83%E3%83%95%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87_(%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%9B%9E%E8%B7%AF))。に解説がある。

実際に、キルヒホッフの法則を使って回路計算を行うと、素子数が多くなったり、トランジスタやダイオードという非線形素子が入ると、手計算が困難になるほど難しい計算になる。さらに、回路の過渡解析となるとコンピュータを使わなければ実用的な計算は不可能になる。現役時代は、会社のIBM大型コンピュータにSPICEというソフトを乗せて使っていた。CADの先駆けである。回路屋としては、コンピュータを使って回路設計をするのが仕事で、コンピュータシステムの管理・運用は、元回路屋が担当して、専門業務が分化する時代であった。しかし、コンピュータでキルヒホッフの法則を使っている、非線形回路解析や過渡解析を行っているという、コンピュータの裏側を理解している事は大いに仕事に役立った。

それでは、実際の回路ではどうなるかという、回路設計の検証の場面では、ブレッドボードというツールを使った。要は、プリント基板に実際に物理的に存在する素子を実装したハードウェアである。CADの上では、素子はDEVICE MODELとして実装されるので完全にヴァーチャルな世界になる。いわば、回路屋が現実の世界とヴァーチャルな世界をつないで、ヴァーチャルに占う回路の動きと実際の物理回路の動きがつじつまが合うように設計を追いつめてゆくわけだ。その仕事の本質が理解できないと、コンピュータは高価な占い機に過ぎなくなってしまう。

現役を離れて幾年月経ているので、現在の状況は残念ながら皆目分からない。ただ、回路設計も外部委託という流れが、既に現役時代に大きくなりつつあった。人件費が安い海外設計会社に業務委託をして、当面は息はつくだろうが、やがて、海外設計会社が実力を付けて行くのに対して、委託元では、回路の中身も分からなくなり、徐々に技術レベルの低下や技術の遅れは懸念されていた。昨今の、日本の半導体の不振の要因はどこにあるかと考えると、やはり技術への評価の低下もありそうだ。技術など買えばよい。最低でもたたき売りされる技術の内容が評価出来なければもはや先がない。技術の中には、表に現れない・評価しにくいノウハウや技術者の体験、仕事の流儀、組織の文化等も含まれているのだろうが、もはやそんな物は、目前の危機のため・無知な経営者の独断等ですっ飛んでしまうのではないか。

最近は、技術者の転職が目立つようになってきたらしい。会社が危なくなったら、技術者は会社と運命を共にする義理はない。昔なら、個人が修得した技術に会社の寄与分が多く、それを考えると会社に対する義理人情も捨てきれないWETな関係もあったろうが、昨今はDRYでなければ生き残れない。ようやく、日本の技術者も世界標準に近づいたのか。会社から見れば、技術者は消耗品。技術者から見れば会社も消耗品。何となくつれない世の中になってしまいそうだ。その点、外国ではまだ技術者が夢を持って働いているような会社があるように感じるが、それは夢か。

2012年8月23日 (木)

技術 回顧と展望:10年前20万円もした512Mメモリーは現在ゴミ同然?。20120823。

2012年8月23日木曜日
昨日は晴れ。ざっそう句:命かけ 仕上げに入る 秋の虫。最高気温(℃) 36.6 14:54 。猛暑日が連続中。朝飯前に灌水と草むしり。葉牡丹のポットを見ると3日目に発芽している。自家採取のダイコンも発芽。楽しみが増えた。日中は宅内で懸案のパソコンのメモリー増設。なんとか順調に動いているが、体感的な性能向上の確認はこれからだ。たまたま見た、10年前の512Mの純正品DDR SDRAMの価格が、なんと20万円だった。

2012年8月22日の天気

TAVE= 29.8  
TMAX= 35.8 最高気温(℃) 36.6 14:54
TMIN= 24.4 最低気温(℃) 23.8 04:56
DIFF= 11.4  
WMAX= 3.8 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.0(東南東) 17:29
SUNS= 10.8  
RAIN= 0  

Q
Q

技術 回顧と展望:10年前20万円もした512Mメモリーは現在ゴミ同然?

WIKIPEDIAによると、WIN XPは、「リリース日 2001年10月25日 (OEM)、2001年11月16日(リテール)」との事。今年で、11年目になる。

OS毎のシェアを調べると、「Windows 7が成長、Mountain Lionも登場 - 7月デスクトップOSシェア
後藤大地 http://news.mynavi.jp/news/2012/08/03/016/ [2012/08/03]」という記事があった。
それによると、
「順位 バージョン別OS シェア 推移 備考
1 Windows XP 42.86% ↓ 下落傾向
2 Windows 7 41.59% ↑ 強く成長傾向
3 Windows Vista 6.60% ↓ 減少傾向
4 Mac OS X 10.7 3.27% ↑ 成長傾向
5 Mac OS X 10.6 2.48% ↓ 減少傾向
6 Linux 1.02% - 
7 Mac OS X 10.5 0.73% - 
8 Mac OS X 10.8 0.28% ↑ 成長傾向 」となっている。

マイクロソフトはXPを切り捨てようと躍起になっているが、その思惑通りに進むか注目だ。マイクロソフトはビジネス判断で、XPを延長してきた。見方を変えれば、マイクロソフトとて、稼ぎの良いXPを切り捨てできなかった。強引に切り捨てた場合、ユーザの動きはどうなるか。パソコンを止めて、スマホに向かってしまうのではないか。

自分が、XPを使い始めたのが丁度昨年から。十年遅れのSLOWパソコンライフだが、大した不満はない。余り期待もしていないので。アプリもOSも外見に資源をかけすぎているように見える。所詮パソコンが行っている事は、十年前も二十年前も余り変わっていない。

今回、「10年前20万円もした512Mメモリー」の価格を知ってびっくりした。自動車一台分程度の金額をパソコンにつぎ込んだ人も多いと思う。パソコンメーカーは、元々純正品は売りたがっていないようで、出来るだけ売らないような値付けをしているように見える。本体を売る以上、その周辺装置や部品の在庫は必要だ。デッドストックになっても赤字を出さない程度の数と値段を設定しているようだ。ともかく、そういう傾向があるから、何とかサードパーティもメシを食える。

今回、差し替えた512M DRR SDRAMは二枚ともノーブランド品。一枚はSAMUSUNGのチップを使用、もう一枚はチップメーカーも不詳。追い出された、256MのDRR SDRAMはマイクロン製であった。

「エルピーダメモリ。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA。(最終更新 2012年8月11日 (土) 02:21 )」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。の記事に「エルピーダメモリ株式会社(英訳名:Elpida Memory, Inc.)は、東京都中央区に本社を置くDRAMの開発・設計、製造、販売及び半導体製品のファンダリー受託を事業内容とする会社。日本における唯一のDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)専業メーカー。 日立製作所と日本電気のDRAM事業部門の統合により設立されたNEC日立メモリが前身。現在の日立製作所と日本電気の出資比率はそれぞれ9.87%と5.97%(2008年(平成20年)3月26日現在)[1]。DRAMのうち、価格変動が激しいパソコン用については、大半のDRAM製品の生産を、台湾の力晶半導体(Powerchip)社や中国の中芯国際(SMIC)社に委託している。マイクロン・テクノロジーが約2000億円で買収し、今後の設備投資などを含めた支援総額は約3000億円となる見通し。DRAMのシェアは約25%となる。」とある。

台湾の力晶半導体(Powerchip)社の工場。http://www.psc.com.tw/english/about/company_2.html
中芯国際(SMIC)社の工場。http://www.smics.com/eng/foundry/fab_info.php

競争が最も激しい分野が標準品の世界。すべての能力が試される。その点はオリンピックと同じだ。パソコンやメモリーという部品が最早、日本メーカーにとって稼ぎ頭どころか、金遣いだけが荒く、利益を出さない道楽息子になってしまったという事か。10年前20万円もした512Mメモリーの輝きを眩しく感じる。

************************
追記(2023/08/05):タイトルの後に投稿期日を追加。本日ランキング8位。

2012年8月19日 (日)

技術 回顧と展望:展望が開けぬ現在の状況を諦めるのか

2012年8月19日日曜日
昨日は晴れたり曇ったりの天気。ざっそう句:背丈ほど 伸びた草引く 残暑かな。最高気温(℃) 32.3 11:51 。真夏日だが、雲が厚く何とか農作業が出来た。虫が発生、ともかく見てくれとの電話。百姓は虫で文句は言えない。小豆が薄紫の花を付けていた。草をかき分けて、カボチャ1個収穫。一株一個の実力。あばたツラで器量もごく悪い。除草した区画に、自家採取したダイコンの種を蒔いた。二回目。一回目に蒔いた種子は発芽している。ダイコンの莢はナタネのように種子がはじけないので、莢を破らないと種子がとれない。この作業を日陰でしてから蒔いた。百姓先生夫婦と昨日漬けたスイカの皮を食べた。シャキシャキと歯ごたえは良い。身の部分も塩水に浸ったので甘みが増すように感じる。塩分補給になった。現役時代の会社のOBである平氏のBLOGを久しぶりに開いた。アップルのS.Jobsに液晶パネルの売り込みをかけた話はまさに、現代の史談に違いない。

2012年8月18日の天気

TAVE= 27.1
TMAX= 31.3 最高気温(℃) 32.3 11:51
TMIN= 23.8 最低気温(℃) 23.7 03:47
DIFF= 7.5
WMAX= 4 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.5(東南東) 17:55
SUNS= 4.7
RAIN= 0

Q
Q

技術 回顧と展望:展望が開けぬ現在の状況を諦めるのか

ITmediaニュースは、「シャープの誤算・見誤った液晶パネルの海外生産 追加リストラ必至かhttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/1208/16/news028.html(2012年08月16日 11時26分 更新)」というタイトルで、「「シャープの最大の誤算はグローバル展開を完全に見誤り、国内生産に力を入れてしまったこと」「世界の市場で戦うならば、海外で生産すべきだった」[SankeiBiz]」と報じた。

元技術者でエンジェル投資家の平強氏のブログ 「挑戦せよ(http://tsuyoshitaira.com/)」を久しぶりに覗いた。そのタイトルは「将を獲んと思わば馬を射よ。 Steve Jobs とのBusiness(12/08/17 金曜日11:13:17)」であった。この記事は、1988年当時、大型LCDパネルが実用化する以前の開発物語で興味をもって読ませていただいた。

LCDが表示装置として実用化された分野は、小型で十分な電卓や腕時計が最初だったと思う。当時はまだ信頼性に課題もあり、表示部はLEDのドットマトリックスを採用していたメーカーもあった。当時は、技術者垂涎の的であったhp社の関数電卓も同じく赤のLEDのドットマトリックスを採用していた。LEDは電流駆動デバイスで消費電力が大きい。従って、時計にLED表示を使ったので、時刻を知ろうとした時に、LEDを点灯させる仕組みだった。LCDの信頼性も確認されてやがてウォッチや電卓はLCD全盛の時代になる。

LCDが静止画表示に使われた最盛期はワープロの最盛期と重なるだろう。表示装置の性能に対応した商品が生まれるのも、技術的な必然といえるかも知れない。更に、白黒からカラーへ、ワープロからカラーディスプレーを経て、ようやくカラー動画を扱えるTV用のLCDディスプレーの時代になる。日本の家電メーカーも各社の技術的な背景に従いつつLCDビジネスに挑戦して来たと言えるだろう。ただし、カラーテレビでは画質が売り、更に大口径化への対応という事で、LCDディスプレーとプラズマディスプレーと二つの潮流が生まれた。更に、次世代の有機EL等明るい話題があったが、日本の現状を見ると残念と言う以外に言葉がない。

かつてのアナログのブラウン管式ディスプレーは、アセンブリー工業的な色彩が大きく、製造設備もテレビ生産の延長線上にあった。だが、LCDディスプレーとプラズマディスプレーの生産は、半導体の生産と同じような設備産業の要素が大きく、結果としては、半導体と同じ運命をたどるような状況となりつつあるように見える。

平氏のブログにS.Jobsが手書きしたLCDディスプレーの仕様(1988年)が掲載されている。当時、S.Jobsは33才、NeXTコンピュータに関わっていた頃のもののようだ。仕様に記された大きさから、コンピュータのディスプレーのようだが、具体的にS.Jobsが何を考えてこの仕様を書いたかはもはや知る由もない。しかし、この図面を見ると、S.Jobsがこういう物があれば、こういうビジネスが出来ると構想していたであろう姿は理解できる。

平氏は、単なる部品の置き換えのビジネスは非常に困難だが、新しく開発した部品ならビジネスに結びつけやすい。セールスマンよ、開発マーケッティングにチャレンジせよとセールスマンに檄を飛ばしている。この記事を読んで、現役時代の事を色々回想した。開発は企業としても、また企業の中でその仕事に従事する者にとってもリスクがある。単なる勇猛心だけではやがて挫折してしまう。しかし、チャレンジを避けるとやがて活力が失われる。

半導体、テレビ、カメラ、自動車等々、日本人の適性に叶った国際商品として、長い年月をかけて育て上げてきたが、将来はどうなるだろうかという一抹の不安を感じつつこの記事を読んだ。物作りの前に人作りが必要なのか。そもそも、人作り等不可能ではないか。一人一人が自分の夢を描けなくなってしまったところに停滞感が生まれているのか。この停滞感こそ何か新しい事が生まれようとしている前兆なのか。

2012年8月 9日 (木)

技術 回顧と展望:(愛しきもの 道具達)デジタルウォッチ

2012年8月9日木曜日
昨日は晴れ。最高気温(℃) 32.3 13:22 。猛暑日を脱したが真夏日。ざっそう句:夏草は 蚊群放射器 めげず抜く。朝飯前仕事で通路の草取り。苗灌水。用事外出。夕方トウモロコシの後かたづけ。先日、刈払作業をした後、腕時計を見たら針が止まっていた。一度、自分で電池を入れ替えた物なので、アナログ表示の新品に買い換えた。腕時計は何となく見るので、アナログに親しみを覚える。携帯の時計は見る気がしない。

2012年8月8日の天気

TAVE= 26.1
TMAX= 31.2 最高気温(℃) 32.3 13:22
TMIN= 22.1 最低気温(℃) 21.9 04:19
DIFF= 9.1
WMAX= 4.1 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 7.9(東南東) 18:37
SUNS= 8.4
RAIN= 0

Q
Q

技術 回顧と展望:(愛しきもの 道具達)デジタルウォッチ

時を刻む道具は技術と共に進化してきた。一般家庭に時計が入ったのは明治以降だろう。柱時計として大きな物で設置場所は固定が原則だ。時計を持ち運べるようにしたのが懐中時計だろう。これは腰にぶら下げたり、ポケットやフトコロに入れた。ハイカラさんや身分をアピールするシンボルでもあった。その後は腕時計。腕時計は戦前は貴重品であった。父は、従軍する時、大正時代に渡米した人からもらった記念の腕時計をはめていたとの事。戦況が悪くなり、持ち場を撤退(当時は転進と言った)する時、持ち物はすべて地下に埋めよという命令が出て、その記念の時計を満州の地に埋めざるを得なかったと残念がっていた。身軽にするだけでなく、捕虜になった時、身分が分かる物を捨て、さらなる追跡を避ける目的もあったと思われる。

柱時計は、自分の幼少時代にも健在だった。鴨居に掛かっていたので、踏み台にあがって、ゼンマイを巻いた記憶もある。この柱時計は、連続して時を刻む要素が揃っている。この一体になっているメカを柱時計の外箱に固定しているようだ。メカ固定のネジがゆるんでガタガタになったので引退させた。その後は、電池時計に変わる。まだ、時を刻む心臓部はメカ式だったと思う。更に後になって、水晶時計に変わる。クォーツ式で時計の精度は向上した。

自分の腕時計を持ったのは高校入学から。一応ブランド物で、水晶何石とかあったと思うが、これは可動部に摩滅の少ない水晶部品を使ったものだったらしい。クォーツ式クロックは小型化が進み、ウォッチへその技術が投入され、デジタルウォッチ全盛の時代になる。日本の時計メーカーは、この水晶発振器と周辺回路をモジュール化して外販したので、実質的なデジタルウォッチの日本の占有率は相当高かった思われる。また、ウォッチの性能・信頼性も向上したものと思う。そこで、差出てくるのが外形のデザインやアフターサービス。

在職中、電波時計用の集積回路の開発に従事していた同僚がいた。容量が少ない電池で、電子回路を何年間も動作させるために集積回路も消費電力を極限まで下げる必要がある。低消費電力用集積回路の歴史をたどると、ストレート方式のAMラジオ用集積回路がある。この集積回路も電池一個の電圧で動いた。たまたま縁あって、電波時計用集積回路の市場導入を手伝った。当時、日本の有力時計メーカーは、今後開発する時計は電波時計にするとアナウンスしていたような記憶がある。電波ウォッチも現在では当たり前の時代になった。

昨年、東京電力福島原発事故の影響を受けて、おおたかどや山標準電波送信所からの標準電波の送信が停波した(url=http://jjy.nict.go.jp/Pub/JJY40/index_2011.html)。下記がそのときの記事。電波時計の狂いでメーカーに問い合わせがあったようだ。

「停波のご報告 : 40 kHz 2011年。おおたかどや山標準電波送信所において、地震及び地震被害回避のため下記の日時(日本時間)に停波しました。2011年03月11日(金)14:48:31~14:48:32
2011年03月11日(金)14:48:35~16:40:12 電波時計や周波数基準源として標準電波をご利用の
皆様にはご不便をお掛けしました。 」

また、「避難指示に伴い、」その後のかなりの期間停波した。下記がそのときの記事。

「停波のご報告(速報) : 40 kHz 2011年。おおたかどや山標準電波送信所において、福島原発
関連の影響に伴い、下記の日時(日本時間)に停波しました。2011年03月12日(土)19時41分頃から2011年04月21日(木)13時53分頃まで電波時計や周波数基準源として標準電波をご利用の皆様にはご不便をお掛けしました。 」

以前、百円ショップでデジタルウォッチを購入したが、温度による明暗の変化が大きすぎて継続使用を断念した。店頭で時刻を比較したが、時刻は揃っていた。設定時からのばらつきは少なかったが表示部では問題があった。LCDは単独ではコントラストの温度変化を受けやすい。在職中の半導体メーカーではその温度特性補償用の集積回路も生産していた。百円ショップの商品も改良されると思われる。今回は、ホームセンターで購入した日本メーカーの物。日本製ムーブメントを使っているという宣伝文句が目を引いた。

技術も基本的には科学と同じで、日本だけ優位という常識は通用しない。物を長期間作り続けている所に技術も人も集まり、技術の層は厚くなるだろう。百円ショップの商品と言えども、世界的に見れば、それを必要とする人は多いし、その市場規模を考えると侮れない。最近は、百円ショップにブランドメーカーの品も並んでいる。今回買った時計のメーカーの名前は初めて見た。ファブレスのメーカーだろうか。ともかく、気長につき合うモニター製品が出来た。

2012年8月 2日 (木)

技術 回顧と展望:全く同じもの(クローン)を作る技術

2012年8月2日木曜日
昨日は晴れ。最高気温(℃) 34.6 15:35 。猛暑日に近い真夏日。朝方は定例の仕事。灌水はさぼった。日中の灌水はお湯を注ぐような結果になる。XP二号機の引っ越しとチューニング。パソコンの学習効果を引き継ぐためには、ハードとソフトが全く同じになるのが理想だ。ところが、最初のデスクトップの内容・外観がほとんど自分の趣味や目的に合わない。デスクトップの再現も手間取る。アイコン一発クリックで「デスクトップ画面を表示」させる「デスクトップの表示」アイコンが見つからない。最終的にはマイクロソフトのサイトを見てそれを作成した。目には見えないが、日々の習慣として行った学習効果の蓄積の大きさを改めて痛感する。

2012年8月1日の天気

TAVE= 29.2
TMAX= 34 最高気温(℃) 34.6 15:35
TMIN= 24.2 最低気温(℃) 24.0 04:42
DIFF= 9.8
WMAX= 3.6 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 6.7(南東) 19:52
SUNS= 8.7
RAIN= 0

Q
Q

技術 回顧と展望:全く同じもの(クローン)を作る技術

便利で役に立つ物やサービスを提供できればそれが商売になる。理想的な物やサービスが一つできて、それを完全にコピーできる技術を確立すれば、商売の成功も疑いなしとなる。現代ビジネスが「全く同じもの(クローン)を作る技術」に依存する比重は極めて高い。かつて、半導体の仕事に従事していた時、インテルがCPUの増産に対応するため、工場その物をデッドコピーするという発想で対応していると聞いて、こりゃ偉い事だと思った。そのためには、その原型になる親工場のシステム全体が設計図やマニュアルとして記述されて、常に最新の状態が保たれていれば可能だ。これを、作業員の口移しで行えば、いつ工場が立ち上がるか計画さえも立たない。インテルは依然CPU市場で独占的な地位を保っているのだから、そのような革新的な生産技術が生きているのだろう。ライバルの追従を許さない方法も組織的にそれが徹底できるか否かが成否を決める事になるだろう。

これも、現役時代に遡るが、半導体の需要には、オリンピック景気と言い、オリンピックの年は半導体の需要が高まり好況になるという神話があった。半導体の需要が、オリンピック観戦のラジオテレビ等の情報機器の生産に向けられたのが主な要因だろう。しかし、産業のコメといわれるようになり、もはや当時のオリンピックのように世界の半導体需要を引っ張る特需もなくなった。世界の数社で世界需要の大半をまかなえるような生産力の独占化も進んだ。

ロンドンオリンピック観戦も時差が幸いして、中継は深夜になっている。今年の暑い夏も、ピークシフト効果のお陰で節電で更に暑い夏にならずに済みそうな気配ではある。オリンピックの原点は個人競技である。国が金を出してメダリストを量産する事も現実になっている。そんな現実を見るとメダルの輝きも何かあせたものに見えてくる。メダルの色や数ではしゃぐのも世紀末現象のように見える。規模が巨大で複雑になればなるほど、同じ物を作る事が難しくなる。そんな分野で同じ物を作る事自体が愚挙のようにも見える。

2012年7月31日 (火)

技術 回顧と展望:意外なところで多用されているモーターを動かす物はなにか

2012年7月31日火曜日
昨日は晴れ。やや雲が厚かったが連日の猛暑日。最高気温(℃) 35.5 14:48 。朝飯前仕事で灌水と草むしり。先日のお祭りのデジカメデータをパソコンに取込。昨年導入したXPパソコンが落雷で故障中で、予備機になっていたC1GのMEパソコンが現役復帰。室温が30℃以上になるとFANが回転初めて騒音が気になる。でも、律儀に設定した動作温度でFANが回転を始めるのはさすがだ。デジカメデータはSDカードのデータを切り取り、パソコン側のUSBメモリーに張り付けている。この操作、手抜きでデータ保護上は問題があると知りつつ行っていた。コピペでコピーを確認してから消去を別途行うのが正解だ。

2012年7月30日の天気

TAVE= 30.5
TMAX= 34.9 最高気温(℃) 35.5 14:48 
TMIN= 26.8 最低気温(℃) 26.7 05:23 
DIFF= 8.1
WMAX= 4.4 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 8.4(東南東) 17:01 
SUNS= 6
RAIN= 0

Q
Q

技術 回顧と展望:意外なところで多用されているモーターを動かす物はなにか

ところが、ついにME機の持病が出てきて、切り取ったところで、フリーズしてしまった。その結果、お祭りの後半のデータが一瞬に消えた。いよいよME機も引退の時期か。XP二号機のチューニングを始めているが、この暑さで数分動作してから落ちてしまった。再起動すると、更に短い時間で落ちた。取りあえず、ME機で定格の動作条件を調べた。温度と湿度の範囲は「10 - 35℃、20 - 80%(ただし結露しないこと)」とあった。この規格は、エアコンが効いている部屋に鎮座している大型コンピュータと同じではないかと感じた。放熱を疑ったところ、何と金属色のケースだったが、鉄部に紙を固定する磁石が張り付かない。プラスティックケースのようだ。これじゃあ放熱が悪いと独断で決めつけた。ところでケースFANは廻っているか?紙片をFAN周辺につっこんだが動いている気配がない。ケースFANを交換しなければと暗雲が頭を横切る。もしかしたらと、モーターカバーの外側からダンゴの串でFANをこづいてみた。カラカラ音を立ててFANが回り始めた。モーターは生きている。更にFANをこづいて、FANの羽が、カバーに接触しないように位置を修正したら、何もないようにFANは回転を続けている。

現役時代、汎用集積回路のグループにモーター関係のIC開発を担当する部署があった。自分もその隣で電源関係のIC開発を担当していた。現代は、モーター一つとっても、単独で動かすよりモータードライバーという集積回路を使用している例が多い。そのモータードライバーも時代の流れを反映してきた。自動車時代になりワイパー用の需要が拡大した。OA時代に入るとOA器機用、パソコン時代に入るとパソコンCPU FANやケースFANの需要が高まった。

集積回路はモーターの回転制御や発熱時の保護等をモーター単独で出来ない機能を受け持っている。その、技術者達が苦心していたのが、モーターの起動回路だった。電源を入れた時に、モーターが起動しない場合がある。静止しているモーターは、ニュートンの運動法則からずっと静止しようとする。モーターを回転させるには、通電して発生する磁界と電界のタイミングが合わなければならない。力の向きを回転力する方向に合わせて、お互い引き合って回転力が生じないようになっていると、モーターは起動しなくなるのだ。いわば、小さな力が、正しく加わってモーターが回り出すのだ。それはコマ回しと同じと例えられるだろう。その起動時に発生する、小さな力を妨害すれば、モーターは回転しない。

今回のトラブルもそんな例だったかもしれない。実は、起動回路は電源用のICにも付属する場合が多い。電源用のICも一種の自動制御回路だ。負荷の状況により、電源をつないでも電圧が出なくなる場合がある。そんな症状が、電気製品で起こると大変な事になる。試作品を調べて危機一髪でその問題点を発見した体験もある。

振り返ると、福島第一原子力発電所の原発事故も電源がその根幹にある。巨大な電力を発生する原子力発電機も、運転を立ち上げるために小さな電源が不可欠である。パソコンも全く同様。パソコンを起動するためには先ずBIOSをROMから読み込まなければ起動の最初のステップに入れない。これを陰で支えているのが小さなリチウムコイン電池だ。エネルギー的に見ると、起動を担当する部分のエネルギーは極小さい。例えれば子亀だ。巨大なシステムも小さな子亀の上に大きな親亀が乗っている構図になる。親亀の上に子亀なら、安定に見えるが、子亀の上に親亀という現代技術の構図はいかにも不安定に感じるのである。当然、子亀がこければ親亀もこけてしまうのだ。

2012年7月14日 (土)

技術 回顧と展望:近代養蚕・製糸業の夜明け(富岡製糸場見学)

2012年7月14日土曜日
昨日は朝時々晴れでその後は曇り。それでも気温は高い。ミニトマト、ナス、キュウリを収穫。除草、作物の手入れの時間がほとんど。発芽率は良くないが、食用小豆が発芽していた。小豆種子を水に浸して様子を見たが、幼根が肥大し発芽しそうだという所で中止。雑草の中からひょろひょろのショウガの株が出てきた。売れ残りの種ショウガを植えた物で、時期遅れだったかも知れない。更に水分不足。日陰気味になるイチジクの木の近く植えたが、葉が広がってくると雨が降ってもその木の下は雨がかかりにくくなる。ともかく、ゼロではなかったので工夫すれば成績も上がるだろう。7月13日上毛新聞には、「世界遺産へ前進 富岡製糸 絹遺産群を推薦 文化審議会特別委員委了承 14年の登録を目指す」という大きな活字が踊っていた。そう言えば、町内の生涯学習行事で富岡製糸場を見学した事を思い出した。

2012年7月13日の天気

TAVE= 26.6
TMAX= 29.6 最高気温(℃) 29.8 14:03
TMIN= 23.1 最低気温(℃) 22.8 03:37
DIFF= 6.5
WMAX= 2.2 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 5.2(東南東) 23:56
SUNS= 1.5
RAIN= 0

Q
Q

技術 回顧と展望:近代養蚕・製糸業の夜明け(富岡製糸場見学)

養蚕は父の代で終わってしまった。その仕事を手伝ったり、見たりして育ったので我々の世代にはまだ養蚕という仕事が身近に感じられる。農家でなくても、養蚕が盛んな頃は、農家の手伝い等の仕事があったので、養蚕に関係した人は相当多かったと思う。養蚕が盛んになっても、適地適作という観点からは、養蚕地帯は畑作地帯と重なる。日本の養蚕が栄えたのも衰退したのも、養蚕により生産された繭の最終商品としての絹糸が国際商品だったからだろう。

絹遺産群は、富岡製糸場(富岡市)、田島弥平旧宅(伊勢崎市)、高山社(藤岡市)と荒船風穴(下仁田町)の4資産。明治はじめに国営の富岡製糸場ができた。機械を動かす動力は蒸気機関。富岡製糸場にある高い煙突がその蒸気機関を象徴するものであった。当時は、在来の人力製糸も健在であった事から、富岡製糸場は国策の近代化の象徴とも見られるだろう。いわば、農産物(繭)を加工する工業(第二次産業)の育成とも見られる。農家が繭を作るのは変わらない。しかし、田島弥平等による蚕種の改良・製造は進歩した。いわば、優秀な蚕の種苗生産により農家の需要に応えたのだろう。荒船風穴は蚕種の保管により、蚕種供給期間を延ばす役割を果たした。今日の倉庫業にも通じる。高山社は養蚕技術の普及・人材育成を図った。今日的には、サービス業という第三次産業ともいえるのではないか。

こうみると、絹遺産群も産業関連では、一つのネットワークを作り、総合的な産業形態が生まれてきたのが明治初期と言えるだろう。欠けているのが生産した絹を売る商業の部分。絹は国内流通だけでなく、国際商品として、横浜等の港に集積され、外国へ輸出された。最近、伊勢崎市の指定文化財である旧時報鐘楼建設資金を当時の伊勢崎町に寄付した、伊勢崎生まれで、横浜で貿易商を営み成功した小林佳助について調べた。小林佳助が横浜で開いた小林商店の取り扱い品目は主に薄荷等の薬種や海産乾物だったようだが、生糸の取引をした可能性もあるようだ。

横浜沿革誌(出版社 太田久好 :出版年 1892-07  明治25年)の記事には「生糸輸出濫觴ノ事」、「横浜生糸商江戸糸問屋ト協議横浜ニ生糸荷受所設立ノ事」、「横浜生糸改会社創立ノ事」、「蚕種検査ヲ横浜生糸改会社ニ委任ノ事」、「独乙国キニフル商会買入蚕種紙違則ノ論議生糸会社役員奔走ノ事」、「内外生糸商協議生糸風袋量目約束ノ事」、「横浜生糸売込商結合連合荷預所設立内外商葛藤ノ事」、「横浜市内外国生糸営業者」等生糸に関する記事が多くある。

富岡製糸場等絹遺産群が世界文化遺産に登録される事により群馬県の養蚕・製糸業の理解がより深まる事に期待したい。現役時代は、半導体の売り込みのため、製糸関連企業を訪問した記憶がある。斜陽になりかけた製糸業を新規事業で立て直すために、電子機器や電子部品の開発する部門を作った企業も多かったようだ。開発した製品を輸出して実績を上げている企業もあった。新しい産業には新しい技術と人材が育つ。長い目で見ると、産業も技術も栄枯盛衰の流れの中にある。富岡製糸場等絹遺産群が我々に何を語ろうとしているのかじっくり耳を傾けてみたい。

TOMIOKASEISIJYOU_3X2_PIX.jpgをダウンロード
(富岡製糸場写真6枚合成:撮影2009年6月)

2012年6月27日 (水)

技術 回顧と展望:集積回路の仕事を始めた頃

2012年6月27日水曜日
昨日はツユの合間の晴天。オクラのポット苗を定植。小菊苗を移植。元気な茎は切り、挿し芽実験をするつもり。移植したトウモロコシの苗が少し黄ばんで元気がない。灌水した。肥料は十分活着してからにしよう。移植で面積倍増。消費税増税案の行方が気になり、百均ラジオを聞きながら作業。感度が悪く、AGCも聞かない、イヤホン専用。ボリュームとイヤホンジャックが接点不良で不安定。それでも小型で軽く、電池寿命が長いのが何よりの利点。

2012年6月26日の天気

TAVE= 20.4
TMAX= 26 最高気温(℃) 26.5 14:42
TMIN= 16.9 最低気温(℃) 16.8 04:15
DIFF= 9.1
WMAX= 4.5 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 9.1(東南東) 18:45
SUNS= 7.1
RAIN= 0

Q
Q

asahi.comは、「焦点:消費増税法案の成立に不透明感、歳出膨張シナリオに懸念の声も;url=http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201206260166.html(2012年6月26日20時2分:ロイターニュース 吉川 裕子;編集 石田仁志)」というタイトルで、「[東京 26日 ロイター] 消費増税法案を含む社会保障・税一体改革関連法案が衆院本会議で可決された。現行5%の消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる法案の成立に向けて大きな一歩ではあるが、政権与党の民主党から大量の反対票が投じられ、法案の成立には不透明感が残る。  消費増税法案の成立を優先させる結果、社会保障制度の抜本改革は道半ばの妥協の産物となった。景気対策など歳出の膨張につながりかねない政策も新たに盛り込まれ、財政再建の取り組みが後戻りしかねない矛盾を抱えている。 」と報じた。朝日が国内ニュース報道に外国ニュース社から記事を仕入れているのも何とも不思議だが、衆議院では可決されたが、参議院の採決が残り、まだ成立していないという解説もWEB上にあった。ともかく、増税だけが残り、その後の政界の嵐で社会保障は吹き飛んでしまう可能性もある。

技術 回顧と展望:集積回路の仕事を始めた頃

入社後はしばらく、TV用トランジスタのアプリケーションの仕事をした。その後、TV用の集積回路の開発をかなりの期間おこなった。ラジオ用トランジスタや集積回路の開発・応用部署もあった。そこで、ラジオ付きウォッチをやるので行ってくれと声がかかった。仕方なく、その部署へ移った。そこで最初にさせられた仕事がその試作品の評価だった。ウォッチ部はMOSチップ。ラジオ部はBIPチップだった。ストレート方式で、アンテナはイヤホンのワイヤを兼用した。使ったことがないループアンテナ等を使って評価したが、しばらくしてまた別の仕事をしてくれと言われた。トランジスタ部門でトランジスタパッケージに入れる集積回路の開発を行うのでその仕事を担当する事になった。そんな訳で、三本足集積回路の開発が始まった。このワンチップラジオも三本足だった。技術の初期段階は、別個の二つの商品を寄せ集めて一つの製品に仕上げる例が多い。使い勝手がよいと言うことだろう。コストもこなれてくれば安くなる。ラジオとカセットレコーダーが一体化したラジカセ等はその典型だろう。ラジオとカメラが一体化したラメラという商品もあったと思った。ラジオ付きウォッチの仕事は腰掛けで終わった。おまけに、シールド室の棚から重いループアンテナを爪先に落下させて怪我をした記憶も作った。畑仕事をするのにも、デジカメ、携帯、ラジオと剪定はさみ・アゼカキ等の農具やらで、七つ道具以上を身につける。人体をアンテナにすれば、現在の技術ならコードレスの耳かけラジオも十分可能だろう。採算性が問題だろうが欲しい商品だ。

Toumorokosi_120620

2012年6月24日 (日)

技術 回顧と展望:赤紙をもらって量産ラインに直行した頃

2012年6月24日日曜日
昨日は晴れ。草むしりと苗の植付。草むしり⇒整地⇒植付⇒灌水という手順。モロヘイヤと丹波黒大粒大豆。後者の種袋に記載された発芽率は80%以上。実際は63%+アルファ。発芽したが苗に不適な種子を入れると大体80%の発芽率。種袋には2~3粒播くと記載されているが、直播きの時は2粒播きだと両方発芽しないで欠株のリスクもありそうだ。3粒播きだと安心かもしれない。@10円/粒だとポット播きで良かったのだろう。今年は作物は、圃場を小さな区画に区切って作っている。セル方式と言えるだろう。

2012年6月23日の天気

TAVE= 23.2
TMAX= 27.8 最高気温(℃) 28.4 13:06
TMIN= 17.7 最低気温(℃) 17.4 03:51
DIFF= 10.1
WMAX= 4.9 最大瞬間風速(m/s)(風向(16方位)) 9.0(東南東) 14:05
SUNS= 10.2
RAIN= 0

Q
Q

技術 回顧と展望:赤紙をもらって量産ラインに直行した頃

昔は、家電製品の製造も、バッチ処理からコンベアを使った流れ作業に変わった。この流れ作業方式は、一種の直列型。どこかに異常が生じるとラインが止まり、大きな損害が生じた。製造部長が発行する工程異常の書類・いわゆる赤紙を持って工場に飛んだり、顧客に呼び出されて、一緒に対策を相談した事を思い出す。技術屋としては、ラインストップに責任を感じる事例もあったが、俺は製造技術屋じゃないと思うこともあった。製造現場のルーチンワークは現場の技術者に任せるようになって、製造現場は遠くなっていった。

その後、一人の作業者がいくつかの仕事をこなすマルチタスク・多能工の屋台方式もパソコン製造などに導入されたようだ。見方によれば、これは一種の並列型だろう。電子部品を自動的に基盤に装着するチップマウンターという装置も開発された。これで、かなりの組立の高速化等の合理化が達成できただろう。しかし、そのような装置は高価である。中国へ行って、組立の現場を見た人から聞いた話では、相当大きな基盤も手作業で部品を実装していたとの事だった。チップマウンターよりマンパワーの方が安かったのだろう。ともかく、セル方式は、集積回路のレイアウトにもそういう方式があった。システムに使う部品はあらかじめセルに入れて置き、仕様変更はAl配線等の作業が容易な工程で行い、リードタイムの短縮等のメリットがあった。

圃場をセル方式にすると、作業のほとんどがそのセルの周辺で出きるので、移動だけでも楽になり、老人向きだなと思っている昨今だ。

Kyuuri_net_b_and_a_sjpg
キュウリネットの台風4号の被害と修復。

検索サイト

NANDA?⇒物臭検索

  • ラベル(タイトル):最初は何も分からない
    なんだこりゃ?作成当時の記憶

エネルギー関係

ウェブページ

更新ブログ

PHOTO2(写真集)

  • Iob_fujijyuukouentotu
    たまたま出会ったもの2

PHOTO4(写真集)

  • Iob_minitomatodaruma
    果樹・野菜・花等

PHOTO5(写真集)

  • Iob_senteihasami_funsitu_sabi
    現在使われなくなった機器、農具、ガラクタ等。

PHOTO6(樹木等)

  • Iob_sendan_kiru_2013
    樹木の縮伐カット&トライetc

PHOTO7(写真集)

  • Iob_kaiko_ga_gazou
    BLOG関連写真2
フォトアルバム

MIKAN KUN

  • 赤城連山MAP
  • Fight_Fukushima
  • ISESAKI_PIGEON
  • MIKANKUN

Copyrighit

  • © Copyright 2006-2025  af06.kazelog.jp  All rights reserved.

健康関係:リンク&検索等

Favorites2

Favorites

Favorites3

Favorites4

やさしい科学・SCIENCE

  • 日経サイエンスのウェブページ
    「日経サイエンス」とは:「日経サイエンス誌は,1845年に創刊された長い歴史と伝統を持つ米国の科学雑誌「SCIENTIFIC AMERICAN」の日本版で,世界の最先端の科学技術動向を日本の読者に届けています。」
  • SCIENCE IS FUN in the Lab of Shakhashiri
    University of Wisconsin-Madison Chemistry Professor Bassam Z. Shakhashiri のサイト

みかん栽培関係情報

ISESAKI  有情2

ISESAKI  有情1

嗚呼 伊勢崎 非情

BOOKS

  • 橋本 英文: 刃物雑学事典 図解・刃物のすべて(1986年 株式会社 講談社 ブルーバックス B-659)
    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
    情報と通信という現代社会に不可欠の基礎的な学問を作った著者の自伝とそれを通した科学史
  • 沼田 真(編): 07_雑草の科学(研成社1979)
    雑草を多面的に解説し防除の基礎も述べる

外国の博物館・美術館 外国語・国際関係(リンク)

TOOLS

地域産業・機関

地域興し関連情報

MEMO_TL_TEST

  • TOP PAGEの 「アクセスランキング(2015/6/8より表示再開)」へ飛ぶためのラベル
  • TEST END
    TEST_H23/10

アクセスランキング

リンク:ページ先頭へ飛ぶ

写真集へのリンク

MEMO 海外の博物館・美術館

  • https://www.artic.edu/collection?place_ids=Japan&page=6
  • 項目のタイトル2
    POST IT :ブログ画面への張り紙に使える。
  • TYPE LIST事始め
    2010/8/4:MEMO等の表示に使える。 農作業で気になる自戒の言葉 ■畑の石ころはいつまで経ってもても石ころ(早く拾って片づけよという意味か)。 ■同じ石を二度拾うな(やってみると難しい)。 ■手ぶらで歩くな。 ■三つ先のことを読め。 ■適当な観察。 ■空を見よ(気分転換、休憩、天気を読む、腰曲がり防止)