老人の寝言:過剰節電シンドロームは熱中症より怖い
2011/8/12
昨日も猛暑日。午前中はの場所で下草刈り。夕方は刈払機で草刈り。山吹の花が咲いている。春咲きが基本かもしれないが。秋はどうか?XPパソコンはAC電源に接続して通電状態にしておくと順調に起動している。節電から待機電力という問題に踏み込んでしまった。ともかく、こまめに機器のコンセントを抜く云々と言われて、いざ実行してみると、初期設定状態が出てきてパニックになる場合も多いのではないか。
サンケイニュースは、「省エネ半導体で待機電力ゼロ、電池きれてもデータ送信;url=http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110702/biz11070212010010-n1.htm(2011.7.2 12:00)」というタイトルで、「東日本大震災後の電力不足によって、冷蔵庫やエアコンなどの電化製品の節電に注目が集まっているが、その中でもあらゆる機器の頭脳として“縁の下の力持ち”的な役割をつかさどる半導体の省エネ技術を各社が競っている。 特にルネサスエレクトロニクスは消費電力を大幅に削減する次世代LSI(高集積回路)や電池のいらないデータ送信技術の開発に相次いで成功した。ともに2~3年後の実用化を目指しており、節電や温暖化ガス削減への期待が高まっている。」、「さらに画期的なのが、電池を使わなくてもデータを送れる特殊なセンサー技術だ。身の回りに存在する電波のエネルギーを電力に変換し、データを送信する。」、「NECなども、電子が持つ「磁石」としての性質を利用し、電流を使わずにLSIにデータを記憶させる技術を開発した。このため待機電力はゼロ。テレビなどの節電につながるとみて、2015年にも実用化したい考えだ。」と報じた。
待機電力は利便性実現のためのコストと考えられる。システムの動作を安定・確実にさせるためにはそれなりのコストがかかる。パソコンのBIOS保持のCMOSとそれをバックアップするリチウム電池がその先駆例だろう。民生機器ではリモコン技術が大きく進歩した。リモコン用の赤外光を受ける受光素子とその信号を解読するCPUは常に待ち受け状態で稼働している。このために必要最小限の電力を消費する。この電力を少なくすると、外乱やシステムの信頼性に影響が出る。総消費電力の数%が待機電力としてもその全体量は膨大だろう。待機電力はゼロが実現できれば、原発1基程度の電力が削減できるだろう。上記ニュースにある新技術も実用化までには色々な試練があるだろう。省エネ技術も利害が相反する面がある。本気でやるなら民間に任せず、政府が主導しなければ進まないだろう。
老人の寝言:過剰節電シンドロームは熱中症より怖い
NHKは、「熱中症3人死亡600人超搬送;url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110811/t10014854551000.html(8月11日 18時55分)」というタイトルで、「猛暑で熱中症とみられる症状で病院に運ばれた人の数は、全国で少なくとも600人を超え、3人が死亡、6人が意識不明の重体になっています。」と報じた。
今年の夏は、猛暑日、熱中症、節電と三つの重要要因が庶民を直撃している。この要因が三すくみのようになって、庶民の意識や行動に作用している。そうして、最も判断に困っているのが節電ではないかと思う。以下の二枚のグラフを見てどのような理解が可能なのか。東京電力がやっていることは天気や曜日等からその日の売り上げを予想して仕込みをする業者と同じ程度のことしかしていないように見えるのだ。
問題は熱中症の中に「節電熱中症」がどれほどいるかである。東京電力の節電チェックリスト(url=http://www.tepco.co.jp/setsuden/home/electronics/check-j.html)でも「エアコンの控えすぎによる熱中症などにご注意いただき、無理のない範囲で節電へのご協力をお願いいたします。」と述べているが、節電の結果何が起ころうとも責任はとらないと言っているようで節電の本当の意味が不可解である。チェックリストの待機電力 の項では、「(10)リモコンの電源ではなく、本体の主電源を切り、長時間使用しない機器についてはコンセントからプラグを抜く。2% 25W」 と書いている。「節電効果の記載値は資源エネルギー庁の推計です。」と予防線を張っているが、後述のテレビの場合、待機電力は0.1~0.3W程度であった。」リモコン操作機器の待機電力25Wは余りにも大きすぎないか。
経済産業省は、「各種家電製品の省エネ対策による効果試算;url=http://www.meti.go.jp/press/20110315014/20110315014-5.pdf」というタイトルで、「【ガス温水機器、TV等映像・音響機器等】
〇家庭の消費電力量のうち約6%が待機電力消費。このうちガス温水機器など給湯機器の待機電力消費が約30%を占め、また上記のパソコンなどのほか、テレビやHDD/DVDプレーヤーなど映像・音響機器の待機消費電力も約25%を占める。こうした給湯機器、映像・音響機器についても使用するときにのみ電源を入れるようにすると大きな省エネ効果がある。」と報じた。
Googleによる「平成20年度待機時消費電力調査報告書 - ECCJ
www.eccj.or.jp/standby/08/index.html」の検索では、「Not Found The requested URL /standby/08/index.html was not found on this server.」という結果であった。問題があって削除しされたのだろうか。
2011/8/10は気象庁より高温注意報が出された当日。
以下は東京電力の電力使用状況グラフ。
ピンクが前日。青が前年相当日(2010/8/11(水)の事か?:東京電力HPに説明あり)。
2010/8/11(水)東京の最高気温=31.4℃。
2010/8/10(水)東京の最高気温=34.0℃。
深夜・早朝は今年と昨年はほぼ同じパターン。
日中もほぼ同じパターンで推移しているが、節電効果がどの程度反映したのかはっきり読めない。
2011/8/10は計画停電は実施していないのでほぼ前年相当日より気温が高かった分の極僅かの効果なのか、それともエアコン使用が抑えられたから前年相当日程度になったのか。
いずれにしろ、今夏に計画停電が実施されなかった場合、今年の3月に唐突に実施された計画停電の見えざる目的が福島原発事故隠しにあったと推測されてしまうのである。それが真実なら日本という国は何と不幸な国か。
上のグラフは2011/8/11の電力。
東京の最高気温(℃)= 35.2 ( 12:00):猛暑日であった。
買う予定はないが電力消費が気になるのでパソコンとテレビのカタログをもらっておいた。それを見るとテレビの消費電力は口径に対応して500~100W程度。待機電力は0.1~0.3W程度であった。待機電力はリモコン信号を受け付けるため等に使われているので口径とは大きな差がない。一方、デスクトップパソコンでは、通常使用時30W程度、最大時はその約5倍の150W程度、スリープ時は2Wとあった。
パソコンの待機電力について具体的な仕様の有無は調べたが分からず。WEB情報では1~5W程度のようだ。LAN経由起動させる場合等は多分常時LANカードを動作させているだろうからその分待機電力は上がるだろう。HUBは一括SWで対処しているがメモリー機能等が無く問題無し。