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2011年4月

2011年4月20日 (水)

技術 回顧と展望:日本はチェルノブイリ原発事故から何を学んだのか

2011/4/20
昨日はようやく雨らしい雨が降った。asahi.com(url=http://www.asahi.com/international/update/0420/TKY201104190676.html;2011年4月20日2時1分)は、『チェルノブイリ事故25年 各国首脳「原発安全強化を」』というタイトルで、「旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故から25年となる26日を前に、各国が首脳級で原発の安全性などを協議する原子力安全サミットが19日、首都キエフで開かれた。福島第一原発の事故を受け、原発の安全基準強化を求める発言が各国から相次いだ。」と伝えている。

チェルノブイリ原発事故ではコンクリート製の石棺といわれる施設で原子炉を生き埋めにして放射能物質の拡散を抑えた。しかし、その石棺も25年を経て老朽化が進み、放置すると再度放射能物質の拡散が進むおそれがあるとの事だ。原子力発電ではたとえ事故はなくても、核燃料の燃えがらは発生し、その始末は後世のつけになる。おいしい部分は先食いして、危険な部分を後世に回すのはなにか後ろめたい感じである。原発推進政策はそこまで教えてくれなかった。東京電力福島第一原子力発電所事故もチェルノブイリ原発事故と同じ道筋を通る事になる。チェルノブイリ原発事故から25年という歴史にも真摯に向き合う必要があるだろう。

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技術 回顧と展望:日本はチェルノブイリ原発事故から何を学んだのか

東京電力福島第一原子力発電所の原発事故のINES評価値がチェルノブイリ原発事故と同じレベル7となった。チェルノブイリ原発事故の原子炉は1基だけで収束したが、福島原発事故では、4基が依然危険な状況にある。チェルノブイリ原発事故より環境に排出された放射能が少ないからと楽観できない。東京電力は原発事故を収束させる工程表を発表したが、その直後に原子炉建屋内の放射能を測定したら作業が出来る状況ではないというような、工程表を骨抜きにするような情報を流し始めた。

「チェルノブイリ原子力発電所事故(最終更新 2011年4月18日 (月) 13:36 )」:『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)によると、

「チェルノブイリ原子力発電所事故(チェルノブイリげんしりょくはつでんしょじこ)とは、1986年4月26日1時23分(モスクワ時間 ※UTC+3)にソビエト連邦(現:ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故。後に決められた国際原子力事象評価尺度 (INES) において最悪のレベル7の参考事例として知られている。

4号炉は炉心溶融(メルトダウン)ののち爆発し、放射性降下物がウクライナ・白ロシア(ベラルーシ)・ロシアなどを汚染した。事故後のソ連政府の対応の遅れも相まって被害が拡大・広範化し、史上最悪の原子力事故となった。

現在は分離独立したウクライナに処理義務がある。現在もなお、原発から半径30km以内の地域での居住が禁止されるとともに、原発から北東へ向かって約350kmの範囲内にはホットスポットと呼ばれる局地的な高濃度汚染地域が約100箇所にわたって点在し、ホットスポット内においては農業や畜産業が全面的に禁止されている。」と要約されている。

奇しくも、福島原発事故はチェルノブイリ原発事故の25年後に起こった。日本の原発関係者はこのチェルノブイリ原発事故から何を学んだのだろうか。日本の技術はソ連より優れていると、「チェルノブイリ原発事故」を甘く見ていたのではないか。結局、INES評価レベル7を公表する遅れの理由にもソ連に対する優越感・面子の裏返しの意識が作用したのではないか。当時のソ連政府は、直ちに事故の発生を公表せず、秘密に保とうとしたが、事故の翌日にスエーデンで放射性物質が検出され、秘密は隠しきれずに4/28に、事故の発生を公表したとWIKIPEDIAに記載されている。

チェルノブイリ原発事故は、原子炉の試験中に起きたので、人為的な要因が大きいようだ。しかし、福島原発事故は東北地方太平洋沖地震による津波の影響も原因の一つに上げられている。ただ、福島原発の事故もチェルノブイリ原発事故も制御の難しい原子炉の制御を人間が出来なかったと言う点では全く同じ性格の一面を持っている。従って、東京電力は津波云々を弁解できる立場ではないだろう。当然、原子力発電は国のエネルギー政策と緊密に絡んでいる。資源小国としてエネルギー政策は国の命運を決める。残念だが、エネルギー安保もコスト万能で危機管理と言う面では十分ではなかったのではないか。特にエネルギーの供給多様化という点では問題を残しているのではないか。日本がチェルノブイリ原発事故から学んだのは、原発事故関連情報の隠蔽工作程度に過ぎなかったのか。

日本の電気事業法に基づく電力会社は民間企業として営利を目的にしている。従って、オール電化等で電力をより多く売る事に傾注し、安全よりも営利を重視した企業行動をとってきた側面も大きいだろう。東京電力が損害賠償で資金不足になるからと言って、国有化云々という議論もあるようだ。しかし、余り短絡的な対応は本当の問題を先送りするだけに終わってしまうのではないか。

原子力発電は核廃棄物を、火力発電は炭酸ガスを等々後世に負の遺産を残す。今後のエネルギー政策はエネルギーを徹底的に情報化して、エネルギーの流れを多面的に使い巡回使用するようなシステム化が必要になるのではないか。幸い、エネルギーを情報化・知能化するための電子機器は大量に安価に使えるようになりつつある。今後のエネルギー政策は、現在使用できる環境負荷の大きいエネルギーの上限を固定ないしは漸減しつつ、新に環境負荷の無いもしくは小さいエネルギーエネルギー資源を開発し、エネルギー使用の効率化、ソフト化を徹底する方向に向かうべきではないか。

特に電力は保存は不得意だが、こまめに電気を入れたり切ったりする事は得意だ。この部分をインテリジェント化するだけでも相当のエネルギーの無駄を低減できるだろう。エネルギーは最終的には使う人に供給されて意味を持つ。従って、各人、各家庭が独自にエネルギー源を確保するのが究極の理想だろう。非常時に使う通信、局部照明等の電力程度ならば今日の技術で十分実用化ができるだろう。エネルギー政策の基本部にエネルギー資源の分散化、自立化という危機対応の政策を追加すべきではないか。

ともかく、今日のエネルギー問題は、そのエネルギーの生産・流通を巨大設備で行う大企業に全て任せているという事情があり、これが弊害を生んでいるのも事実であろう。供給エネルギー総量が増大しない前提に立てば、使用量の少ない、又はエネルギー効率の高い製品・技術の開発は不可欠である。いくら省エネでも、電力消費が多い大型機に小型機より高いエコポイントが付くような制度は本末転倒だったのではないか。日本が東北関東大震災、福島原発事故を教訓に素晴らしいエネルギーシステム、環境負荷の少ない製品やサービスを新に創出でき、それが世界を駆けめぐるようになれば、日本の技術ひいては日本という国の信頼性が高まるのではないか。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:私をささえたもの

歌題=私をささえたもの:

■六十路越え 車の免許 取得して 老いゆく人生 忙しく励む 96 茂木 房子

高齢で自動車免許を取得しようとする意欲・行動力に感心し、励みにもなる一首。

2011年4月19日 (火)

老人の寝言:原子力安全保安院は初めからメルトダウンしていたのか

2011/4/19
昨日はマイカーを使わない老人モードで外出した。自転車で家を出る。車道に比べて自転車が走るべき道路環境は最悪である。いつ転倒して交通事故に巻き込まれるか危険を覚悟しなければ主要な道路を走れない状況だ。自動車の駐車場が駅に近く、駐輪場が駐車場より遠いのも頭に来る。ただだから我慢しろといういやらしい天の声を聞くようだ。次は電車。ローカル線もようやく定常運転に戻っている。丁度、朝の通勤通学時間帯。乗客の7~8割以上は通学生のようだった。下車後バス停を探す。行き先は表示で分かるがバス停が一目で分からない。通勤乗客らしい人に目的地で停車するか教えてもらいバスに飛び乗る。その先は歩いて目的地へ。環境のために公共の交通機関を使いましょうと呼びかけは心地よく響くが、現実は老人が一人で外出できる状況からはほど遠い。帰りは、バスに乗った行程を歩いて駅に向かう。町中の活気の無さに呆然とする。そんな中、夕方になり小さな骨董店を覗いて立ち話。昨年もトンボ玉を買ったと言うと店主と話がはずんだ。おれはどういうわけか古い物がすきなのかな。最近は古い物を大切に使うという伝統が無くなったと意見は一致した。店主があめ数個をくれた。そのお礼にまたトンボ玉を買うと言うと、骨董品は色や状態がよく見える昼間に買うもんだと貴重なアドバイスをしてくれる。いや、俺が買うのはそこに立ち寄った記念に自分専用だと言うとビー玉よりひとまわり小さなトンボ玉を1個渡してくれた。こちらは硬貨一枚を渡す。すると、今度は小さな菅ビーズのような物を1個おまけにくれた。今度は昼間にお茶を飲もうと言ってくれた。なんとなく重い足もかるくなるような夕暮れであった。

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老人の寝言:原子力安全保安院は初めからメルトダウンしていたのか

asahi.com(url=http://www.asahi.com/national/update/0418/TKY201104180444.html;2011年4月18日21時32分)は、

『燃料棒の溶融、保安院が初めて認める 内閣府に報告」というタイトルで「保安院は、燃料棒の表面を覆う金属製の被覆管が熱で傷つき、内部の放射性物質が放出されると「炉心損傷」、燃料棒内部にある燃料を焼き固めたペレットが溶けて崩れると「燃料ペレットの溶融」、溶けた燃料棒が原子炉下部に落ちると「メルトダウン」、と定義した。

 そのうえで、検出された放射性物質の成分や濃度などから、1~3号機で「燃料ペレットの溶融」が起きていると推測。さらに、制御棒などと一緒に溶けた燃料ペレットが、下にたまった水で冷やされ、水面付近で再び固まっている、との見方を示した。』

と報道した。

原発事故とは言え、起こっている現象自体はある条件が整えば必然的に起こるという自然法則の上に成り立っている。そのような本来制御に馴染まない自然法則を人畜無害に制御しようとするのが安全技術ではないか。原子力安全保安院は原子力や各産業分野の安全を監視・指導する国家機関ではないか。その国家機関が、公表してきた事実認識や指示・指導等は、国民や産業人に対して信頼できるものでなければならない。東京電力が原発事故の収束のための工程表を発表したが、既にその内容の実行性に懸念も出ている。上記の記事を読んで、原子力安全保安院が、今まで東京電力のメッセンジャーボーイ程度のことしか行ってこなかった事を歯がゆく思っていた人も多いのではないか。

その挙げ句の果てが、上記報道のような責任逃れの事実追認になったように思えてしまう。原子力安全保安院は原発は安全だというメッセージを発し続けたのではなかった。それでは、戦前・戦中の大本営がやったことと何ら変わらないのではないか。原子力安全保安院がそのようなミッションを完遂し事態の早急な収拾に貢献しているなら話は別だろうが。「燃料棒の損傷」と「燃料棒の溶融」では国民が受ける危機感には大きな差がある。更に、「燃料ペレットの溶融」という専門用語でわかりにくくする。原子力安全保安院は自ら有害無益を証明してしてきたのではないか。そのような国家組織が過去幾つあった事か。

既に日本の各種制度自体が疲弊し、有効に機能する活力を失っている。原子力安全保安院が産業政策を実行する通商産業省内局として存在する限り、本来の任務を完全な透明性と有効性の本に遂行できる保証はないのではないか。原子力安全保安院は独立性の高い開かれた確実に機能する外部機関として再構築される必要があるのではないか。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:蚊柱

歌題=蚊柱:

■ひと声も 発するなくて 舞へる夜 又吾も密かに 夜又隠し持つ 53 菅谷 千恵子

意味をとらえ難い歌だが、何回も読むとおぼろげながらその様子が浮かんでくる。

2011年4月18日 (月)

老人の寝言:高濃度の放射能汚染水の環境への流出防止が工程表の絶対条件ではないか

2011/4/18
畑には3月頃からツクシが出ている。雑草も勢いが出てきた。ワラビも芽を出している。数年前に苗を植えた。スギナと同じで根茎が深いところにある。気分が変わって根絶しようとする時は大変だ。初めてワラビが食卓に出た。スギナとシノの根を掘るが、畑土はサラサラしている。晴天続きで雨が欲しい。がしかし、東北関東大震災被災地のためには晴天が望ましい。複雑な心境だ。

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老人の寝言:高濃度の放射能汚染水の環境への流出防止が工程表の絶対条件ではないか

東京電力が原発事故収束へ向けた工程表を発表した。原発の熱暴走を抑えるために原子炉や燃料保管プールに注水を行っている。注入しただけの水が高濃度の放射能汚染水となる。この放射能汚染水を貯めておける容量と時間が全ての工程表の基本になるべきだが、その点がはっきりしない。わずかな外乱があっても放射能が作業進行の妨げになる。現実にも放射能による作業進行の遅れがある。この工程表には作業の外乱要因は含まれていないだろう。遅れることが前提の工程表ではないか。外乱要因としては、余震、強雨、台風等の自然現象もある。特に強雨、台風等等は重要な初期対応が必要な今後6ヶ月に起こる確率は高い。高濃度の放射能汚染水が雨水に流出し拡散すればもはや回収が不能になり、地球を巡回して汚染してしまう。それだけでなく工程表の作業を進行させる最大の障害になってしまう。当然原発周辺地帯の復興の妨げになる。WEB SITE 「デジタル台風:「福島」の台風情報(Google検索をBLOG上に設定した。)」によると福島県やその周辺を通過した台風も多い。高濃度の放射能汚染水の環境への流出を完全に抑える対策が最優先ではないか。高濃度の放射能汚染水の保管処理施設の設置は今後の約3ヶ月以内の第1ステップで行われるようだが、色々な外乱要因がある。対策案も多重化して工程表の確実度を高めるべきだろう。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:ふたりの朝餉

歌題=ふたりの朝餉:

■ぶっきらぼうに 食へと置き行く 枕辺に 湯気発つ粥と 一つ梅干 80 橋本 美恵子

看病で夫が作ってくれた食事を飾る事無く素直に詠んだ歌だろう。

2011年4月17日 (日)

雑木の歌:東北を想う歌

2011/4/17
桃や梨の花が咲いている。桃栗三年と言われるが、桃の育ちは早い。しかし、三年で果実が収穫できるほど甘くはないようだ。外出前に灌水だけは済ませた。福島原発関係で、原発推進学者の懺悔の記事が目に付いた。リンク: 原発推進学者が次々懺悔 「国民に深く陳謝する」 - 速報:@niftyニュース. その道を究めた学者が懺悔とは何か違和感を感じる。ものの道理や原理を知らない迷える羊ならば懺悔して天国への免罪符を頂くのも非難できないあろうが。

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雑木の歌:東北を想う歌

雑木とはどういう木か。雑草と同じように雑木という名前の木はない。どのような木も正式な名前を持っている。同様に人間という人はいない。草も木も人も、一本一本、一人一人精一杯生きている姿に本当の美しさがあるのではないか。群馬県は山一つを越せば東北につながる。しかし、その山一つ先が見えなかった。男体山を見ても、そこに暮らす人々の姿は浮かんで来なかった。福島原発の事故が起き、群馬県にまで放射能が飛散して初めて東北の近さを実感した。東北の事を色々想う。それなりに脳が活性化するのだろうか。こんな歌が生まれた。

■東北の 大根飯を 今思う 困窮もバネ 大根の本

正式な書名は忘れたが、大根の本という本を読んだ。大根栽培の実用書だ。そこに、大根飯に入れる大根切りという道具の写真があったと思う。大根を飯の中に入れて焚き、飯を増量したとの事だ。我が家でも、幼少時は、里芋やさつま芋を飯の中に入れた事があった。最初「貧困もバネ」だったが、「困窮もバネ」に変えた。どうも固定観念が付きまとっている。しかし、物質的な貧困も困窮も決して恥じることではないと思う。精神的な貧困や困窮こそ恥じかつ避けるべきではないか。

■ずーずー弁で 頑張った 古き友 Uターン後は 海に出たのか

青森から就職で群馬県に来た青年だった。トランジスタの測定ジグ等を一緒に作った。彼も自分も平社員の頃であった。仕事が水に合わなかったのか数年で故郷にUターンした。津波が襲った地方の生まれであったと思う。

■顧客にも 筋を通した 上司あり 品保部長の 肩書きしょって

品質保証という仕事は顧客と会社の板挟みになる仕事でもある。「顧客にも」という部分は「会社にも」と読み替えても通用する。建前ではお客様は神様であるが、品質問題では時により、顧客と会社の関係に火花が飛び、発火寸前にまでエスカレートする場合がある。この上司は大きな良くと通る自然体の声で顧客と対応した。東北生まれの質朴豪毅な性格であった。製造物には製造責任とともに使用責任もあり、その両者の責任がはっきりしない領域の問題もある。上司の問題解決に当たってのスタンスは、振り返って見ると、明らかに製造側の問題は製造側で解決するが使用側の責任は使用側で解決すべきだ、責任分担が明確でない部分は両者で問題の解明にあたり、再発防止をしようというごく当たり前な内容にみえるが、実際に交渉の現場でそれを徹底する事は非常に困難だ。物事を隠さず誠実に対応する事により信頼関係が生まれるのである。顧客にとっては手強い品質保証部長であったかもしれないが信頼されたのではないか。会社側も品質問題解決のためリワーク等の費用を要した場合もあったと思うが、結果としては部品レベルの問題で納まったのではないかと思う。顧客にも自分(会社)にも厳しい態度が結果として大きな問題の発生を防止し、損害の拡大を抑制したのではないか。どんな小さな部品でも、高額・人命にかかわる商品で致命的な市場問題を引き起こせばその補償は大変である。民生用半導体から産業用・自動車用半導体の品質保証体制を作る時にも尽力され、QS9000の認証取得に繋がった。忘れがたい東北の人であった。ところで、東京電力の品質保証体系とはどんなものであったのだろうか。

追記:調べてみると東京電力でのISO9001の認証取得は不祥事が発覚した事を契機に柏崎刈羽原子力発電所の1件にとどまるようだ。「ISO9001を参照して」という品質保証活動が述べられているが、ISO9001の最大の特徴であり、存在意義は第三者機関が認証を受けるサイトを監査する点にあるだろう。「ISO9001を参照して」という記述は見方によれば企業論理丸出しの虎の皮に過ぎないように見える。自己監査の場合自己の論理から逃れられないという公理を前提としてISO9001という規格が構築されているのである。認証する第三者機関は顧客を代表するという位置付けも重要である。末端の顧客は認証を取得しようとする企業等を適正に評価する知識等は皆無に近いのだから。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:地球の緑

歌題=地球の緑:

■わが祖父らの なべて過ぎゆき 島村の 蚕種の廃材 炎と燃ゆる 60 高柳 和子

養蚕業が衰退すると共に養蚕を支えた祖父達も過ぎ去った時の現実が歌に焼き付けられている。

2011年4月16日 (土)

老人の寝言:地元の底力なしに東北関東大震災からの復興はない

2011/4/16
昨日は夏のような暑さ。昼頃、我が家の軒先の気温は28℃であった。地面はからからに乾燥している。雨が欲しいが雨も怖い。東北関東大震災のニュースも、やや落ち着き復興への取り組みが課題となってきた。原発がいまどうなっているのか等の報道は余り目立たなくなった。そんな中asahi.com(2011年4月15日22時59分):(url=http://www.asahi.com/national/update/0415/TKY201104150405.html)は「放出の汚染水、計1万トン 放射能1500億ベクレル」というタイトルで「東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は15日、東電が4日から10日にかけて福島第一原子力発電所から意図的に海へ放出した比較的低濃度の放射能汚染水が、合計1万393トンにのぼったと発表した。」と伝えていた。高濃度の放射能汚染水を保管するために、保管容器に蓄えられていた低濃度の放射能汚染水が玉突き論理で大量に海洋投棄されている。現状のままだと、この高濃度の放射能汚染水を貯めておく容器も満杯になる日が来る。福島原発プラントはすでに放射能で完全に汚染され、放射能が作業の進行を妨げているのが実状だ。放射能の息の根を止める抜本的な対策を早急に実施してもらいたい。また、有限の地球という視点から、海洋に投棄した半減期の長い放射能汚染物質は地球表面を巡回し続けるだろう。人類がこのような事故を何度も繰り返すと地球全体の平均的な放射能濃度は徐々に上昇してしまうのではないのかと思う。長期的には炭酸ガスの排出と同じような、しかしもっと深刻な問題が発生する可能性がある。ともかく、日本は世界的規模で、放射能汚染物質環境排出権というのがあるとすれば、すでにそれを前借りして使ってしまったのである。

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老人の寝言:地元の底力なしに東北関東大震災からの復興はない

週刊誌を立ち読みしていると、早くも東北関東大震災からの復興事業に関して利権のぶんどり合戦が始まっているとの事。先ず安定な生活再建が第一なのだが、一般の被災者が復興を考えるゆとりが無い時に、雲の上ではそんな風が吹いているようなのだ。都市にしろ、集落にしろ長い歴史を経て形成されてこそ本当の生活の場として存在価値が出てくるのではないか。上の方から一律に官製復興計画が出てきたところで、そこに住む住民が満足するものになるかは分からない。おそらく、安全目的で人工的なビジネスホテル街のような町並みを作ってもそこに住む住民の心は落ち着かないのではないか。農業・漁業は住職一体が望ましい。通勤農業・漁業のような事は可能なのか。被災住民がもう仮設住宅から出て新しい生活を始める時期だと思った時から復興の第一歩が始まるのではないか。被災地住民がどのようなふるさと、どのような住環境を望むのか。被災地住民が話し合って、納得の末に事業を進めるのが最善ではなかろうか。被災地住民がいま何が必要なのか、必要な物や事業を一つ一つ解決してゆくこと自体が復興のプロセスであろう。

かつて、ふるさと創生事業という国家的事業が行われて、地方自治団体に資金が交付された。この資金が、どれだけ有効に使われたのか分からない。しかし、その使われ方は多様であったようだ。最近思うのは、何かの会合の数人の有識者は数万人の一般人の能力に対しては塵芥程度の知識も見識も持っていないのではないかという事だ。何か官製事業を始めるきっかけの有識者会議がどれほどの有効性があるのか。有識者会議も官製事業翼賛や隠れ蓑という飾りだけのあだ花で終わってしまうのがほとんどではないか。東北関東大震災も各県各都市で被災状況は様々だ。国は地方分権と歯の浮くような美辞麗句を連ねて来たが、今回の東北関東大震災の復興事業に際しては、国はかつてのふるさと創生事業のように、各県各都市に実状に合わせた復興計画を立案させ、復興資金を各自治体に配分し、各自治体の自主性を最大限に生かすような方式を採用するのが良いのではないか。

国が、東北関東大震災を当面の最大課題と位置づけるのは当然だが、国の機能の重要部分を長期間特定事業に集中する事は、国家としてやるべき事を先送りして、結果的には国家を弱体化させてしまうのではないか。国としては、復興計画の大綱を決めて、各自治体・各地方・地域間で解決できない部分を国が統括するようにすべきではないか。逆に、福島原発の事故からの復興に関しては、原発自体を、各自治体等で扱うことすら現実には不可能な状況である。福島原発の事故からの復興は国家が国家の威信をかけてやるにふさわしい事業である。このような分野に先手・先手と対策を打ってもらいたい。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:母

歌題=母:

■花咲けば 蚕飼ひの用意 せかるると 飼はずなりにし 母はつぶやく 40 小山 多嘉

季節と仕事が記憶と意識の底に深く染み込んでいる百歳の母を詠んだ女の一生の一部。

2011年4月15日 (金)

技術 回顧と展望:日本の先端技術は無力なのか

2011/4/15
電波時計のアンテナマークが消えていた。記念品としてもらった電波時計も電波を受信せず手動で設定した。調べてみると、標準電波を発信していた福島送信所が福島原発20Km圏内にあり、運用が中止されているとの事だ。標準を決める事は非常に重要だ。秦の始皇帝は中国を統一して、車の車幅を統一したとの事だ。当時は車とは戦車でもあった。他国から侵略されないように、国防上車幅を他国と同じにしなかったとの事だ。当時は舗装もなく、車が通ればそこにわだちが出来る。後続の車もそこを通れば楽だ。車福が違う車は通行上非常なハンディを科せられる。時刻の尺度は物差しでは測れない。電波で正確な時刻を配信・管理する事は非常に重要だ。時刻標準器は非常に高価で使いこなすのも大変だ。本来、国家の威信としても一刻でも停波させてはならないのが標準電波であろう。国は早急に福島送信所からの電波の発信を始めるべきではないか。時刻の確認に電波時計を使えば、記録の正確性確保と記録間の比較が正確にできるのである。危機管理や救済活動の現場においても、正確な時刻は絶対に必要だろう。一ケ月以上標準電波の停止を放置しているのは国の危機管理意識の低さの現れではないか。

 情報通信研究機構 光・時空標準グル-プが以下の情報を公開している:「長波帯標準電波送信所」(url=http://www2.nict.go.jp/w/w114/Open/t-f_radiostations.pdf)。

追記:上記資料には「地震計、気象測器の時刻管理」等各種の重要な時刻管理の例が示されている。

尚、福島送信所の再開等には以下の記事あり:
「url=http://jjy.nict.go.jp/index.html
<送信再開のための主な条件>
・20km避難指示の解除
・商用電力及び時刻比較制御のための通信手段の安定的な確保
・基準信号源及び時刻比較制御装置類の正常動作確認と定常的管理
・送信設備等の正常動作確認と定常運用」

「・20km避難指示の解除」は当面望めないだろう。情報通信研究機構の対応には、標準電波の提供という国家的ミッションを持ち、大震災という重要な非常事態に直面しているのに前向きの意欲が感じられない。万難を排して再開するよう願いたい。

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技術 回顧と展望:日本の先端技術は無力なのか

かつては、日本では重厚長大の産業が栄えた。鉄鋼、造船、化学関係の工業が日本の産業をリードした。ところが、外国でも同じような産業が育つと、世界的な競争になり、競争力は低下してその分野の日本の地位は下がった。20世紀の後半の20~30年以来は高度情報化社会にが現実となり、製造業からサービス業へのシフトも進んだ。大手電気メーカーは、各社が大型計算機を製造していたが、やがてミニコンピュータやパソコンの時代になった。パソコンも一時は大手電気メーカー各社が力を入れていたが、撤退が進んでいる。

「元麻布春男の週刊PCホットライン■
日立がHDD事業をWestern Digitalへ売却した背景;url=http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hot/20110309_431891.html 」で元麻布氏は「 元々、半導体メーカーだったWestern DigitalがHDDメーカーになったきっかけは、HDD専業メーカーであったTandonを買収したことに始まる。Tandonは、PC向けの小容量HDDを主力にしていたメーカーで、はっきり言うとブランド的には二流だった。それが着実に力をつけ、旧IBMと日立製作所というメインフレーマーのHDD事業(HDDにおける一流ブランド)を買収するまでになったのだから、感慨深いものがある。」と述べている。要するに、事業そのものが売買の対象になるのが当たり前の時代になっている。しかし、専業メーカーとして他社を圧倒すれば優位の位置に着ける。

asahi.comは(url=http://www.asahi.com/business/update/0307/TKY201103070516.html:2011年3月7日21時58分)「日立製作所は7日、世界3位のハードディスク駆動装置(HDD)事業を、世界首位の米ウエスタン・デジタル(WD)に売却すると発表した。売却額は約43億ドル(約3500億円)。日立のHDD事業は最近まで赤字が続き、扱いが経営課題となっていた。変動が大きい事業を分離し、社会インフラ関連など成長分野に力を入れる方針だ。」と伝えた。この情報を聞いて、日立としては、情報産業か装置産業の経営判断をした結果であったと思っていた。ともかく、技術を徹底すると、小さな製品は直ぐに生産過剰になるだけ生産力が向上してしまうのが現代だ。競争が激化して値崩れ、利益の低下を招く。そんな中で、競争の少ない装置産業へのシフトは一つの選択であったかもしれない。情報産業部門を保険として残す選択もあったかもしれないが、その余力が無い、リスクを伴う等々を含めての経営判断であったとおもう。

奇しくも、東北関東大震災の原発事故で、福島第一原子力発電所の廃炉が現実的となっている。日立は東京電力に廃炉の計画案を提出したとの事である。それによると、核燃料の活動停止、取り出し、核廃棄物の処理、原子炉の解体、プラント・建屋の解体と、原子炉関係の主要な作業だけで10年、解体・無害化まで30年を要する長期事業になるとの事だ。これを、見ると、水道、ガス、電力等の工事で、バラバラに道路を掘り、再度舗装しと同じ事を際限なく継続する土木事業を思い出してしまった。日立に就職した優秀な人材が原子炉廃炉にどれだけの情熱をもって取り組む覚悟をしたのか分からない。東京電力福島第一原子力発電所の原子炉事故で寝耳の水の仕事をさせられる運命になる技術者もあるだろう。覆水盆に返らずで、起こったことの始末は必要だ。しかし、大抵は最後の始末まで含めて為される事業はほとんどない。その問題はリサイクル法で幾分進歩しただろう。ともかく、長期間かかる廃炉を進めるにもそこには何らかの形で税金がつぎ込まれるであろう。今後の少子高齢化か社会には大きな資金を必要と知る事業が多数ある。極力負の遺産を残さないという工学技術も必要だ。自分としてはそういう自覚をもった若い技術者がこの東北関東大震災の処理事業とともに育つ事を願わざるを得ない。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:牛の歌

歌題=牛の歌:

■来る世は 生まれ変われよと 頬さする あす潰さるる 身ごもらぬ牛 51 清水 希志子

子牛からから育てると、家族の一員のように憐憫の情にかられるがままならぬ時がある。

2011年4月14日 (木)

技術 回顧と展望:原子力発電と津波に関する技術

2011/3/14
昨日は暖かな好天であった。品質の良くない品種不明の渋柿にハチヤ渋柿を接木した。地上2m程度の高接ぎ。穂木は採取して冷蔵庫で保管。水分は少ないがまだ枯死していないようだ。台木の枝は発芽を開始している。幹が太いのでガムテープを使用。切り口は癒合材塗布。ダメモトでダメならまた次回試す。脳死未成年の15才以下の少年から摘出した臓器移植が行われた。植物の接木は簡単に出来てしまうが、動物ではなぜ難しいのか。臓器移植よりiPS細胞を使った再生医療に期待している。しかし、なぜそれまでして生き延びる必要があるのかも納得できない部分がある。

昨日の天気

TAVE= 12.8
TMAX= 22.6
TMIN= 2.6
DIFF= 20
WMAX= 3
SUNS= 12
RAIN= 0

技術 回顧と展望:原子力発電と津波に関する技術

福島第一原子力発電所の原発事故を技術者はどのように見て何を考えているのだろうかと思った。大抵の技術者は何らかの組織に属し、組織の壁に閉じこめられているのが実状だろう。東北地方太平洋沖地震による津波の被害を見るにつけ、津波の被害を避け、津波のエネルギーを活用する現実的な方法があるのか気になった。そこで、特許図書館で幾つかのキーワードで調べてみた。

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  特許・実用新案を検索する >> 検索結果 

(1)「津波」に関する技術が 375件 見つかりました。
● 特許  ・・・  359件
● 実用新案  ・・・  16件
「一覧表示」を押すとリストを表示します   
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(2)「原子力発電」に関する技術が 2355件 見つかりました。
● 特許  ・・・  2312件
● 実用新案  ・・・  43件

一覧表示はヒット件数1000件以内の時に表示可能です。
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(3)「津波 原子力発電」に関する技術が 6件 見つかりました。
● 特許  ・・・  6件
● 実用新案  ・・・  0件
「一覧表示」を押すとリストを表示します      

「津波 原子力発電」が含まれる公開公報「6件」のリストを表示しています(特許:6件、実用新案:0件)。番号をクリックすると簡易表示画面が表示されます。 
項番 公開番号/登録番号 発明の名称
1. 特許公開2002-363957  原子力発電所の冷却水補給取水設備
2. 特許公開2001-116880  プラントの海水取水設備
3. 特許公開2000-170138  原子力発電所の海水取水設備
4. 特許公開平09-054190  原子力発電所の取水設備
5. 特許公開平07-057174  災害対策方法及びそれに用いる装置
6. 特許公開平06-324190  原子力発電プラント取水設備
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「集積回路」に関する技術が 59623件 見つかりました。
● 特許  ・・・  58927件
● 実用新案  ・・・  696件
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原子力発電に関する特許は2312件と多い。しかし、集積回路の特許58927件よりはるかに少ない。さらに、津波に関する特許は359件ともっと少ない。「津波&原子力発電」と絞り込むと特許はたったの6件しかない。不思議とその特許の内容が冷却水に関している。やはり、原子力発電と津波と冷却水は技術的な課題であると認識されている証拠でもあろう。集積回路はほとんどが民生品であり、需要数量が多く、参入企業が多く、技術者も多く、技術競争も熾烈である。集積回路に関する特許件数が多いのはこういう理由だろう。一方、「津波&原子力発電」という両分野の技術者は集積回路技術者と反対に極少ないと思われる。津波に関する技術では、防災、土木関係が多いようだ。今回の東北関東大震災を振り返り津波対策技術を見直すのも有意義であろう。残念なことに津波対策技術は公共的意義は大きいが、津波対策技術を促すインセンティブが多くは見あたらない。津波対策技術を特許出願し国の審査をパスすれば全て無償で特許権を与え、その特許は誰でも無償で実施でき、実施されて効果があった特許は国が特許権者に特許料を支払うと言ったアイデアバンク的な特例特許として扱っても良いのではないか。通常は波力発電して、津波時は波減衰機として働く装置とか津波のエネルギーを津波のエネルギーでうち消す装置等色々なアイデアを出し合うのも自然現象の本質を理解し活用する技術につながると思う。これから東北関東大震災の復興が始まる。住宅を高台に移す等の構想があるようだが、土地の所有権とか解決すべき問題は多くある。地震・津波対策には長期的でも着実な計画が必要だと思う。アイデアを出すのはその第一歩だ。地震・津波対策のアイデアは余り金を掛けずに創出できる。今はそのアイデアを出すべき機会なのかも知れない。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:もう一人の吾

歌題=もう一人の吾:

■追ふ波に 追はれて追ひて 夫の眠る 渚に立てば 香る潮風 43 佐藤 房子

夫が戦死した海を訪れて詠んだ慰霊の歌か、海と波が人生と重なる。

2011年4月13日 (水)

老人の寝言:三段重ねの大嘘では誰も見向かなくなるのでは

2011/4/13
昨日の夕焼けはきれいであった。東北関東大震災、東電福島原発事故の被災地の人々は夕焼けを見るゆとりも無いと思う。東京都知事に石原氏が再選された。節電という御旗をかかげ、パチンコと自販機をたたいていた。もう少し老人力を発揮して見境もなくその範囲を広げて欲しい。最近老人力という素晴らしい言葉があったと再認識した。もう古語の部類かもしれない。「老人の寝言」というカテゴリーを作った。グチはここに封印しよう。

昨日の天気

TAVE= 9.5
TMAX= 14.2
TMIN= 5
DIFF= 9.2
WMAX= 7.6
SUNS= 12.1
RAIN= 0

老人の寝言:三段重ねの大嘘では誰も見向かなくなるのでは

2011/4/12に福島原発事故の危険レベルがINESのレベル7に相当すると報道された。今までINES=5がなぜいきなりINES=7なのか。国民誰もが、福島原発事故が、チェルノブイリやスリーマイル島の原発事故より規模が小さいことを願っている。しかし、当局は国民の願いでINESを決めるようであっては世界中の笑い物になる。現実は笑い所ではない、顰蹙をかい不信感を増大させているのではないか。日本は世界唯一の原爆被爆国、また非核武装国、原子力の平和利用と原子力に関しては他国にない国是を一貫して守ってきた。このような背景から、IAEA(International Atomic Energy Agency)の総裁に選ばれた天野氏への世界中からの期待は大きい物があった。INESとはThe International Nuclear and radiological Event Scaleの略語であり、原子力及び放射能事故の国際評価尺度である。同じ尺度で測ることにより、比較が出来るのである。振り返ると、当局は原発事故の翌日(3/12)に暫定でINES=4を表明していたようだ。そうして、3/18にINES=5に引き上げてIAEA(国際原子力機関)に報告したという記事があった。最後にINES=7を発表したのが4/12であった。福島原発のINESに関してはもはやINES=7以外にあり得ない。

IAEAの資料はINESを以下のように説明している。その資料によれば、INESとは「原子力及び放射能事故事故の安全上の重要性(言い換えれば危険性)について公衆と矛盾せず一貫的に意志疎通させるための国際的な尺度である」
「The INES Scale is a worldwide tool for communicating to the public in a consistent
way the safety significance of nuclear and radiological events.

Just like information on earthquakes or temperature would be difficult to understand
without the Richter or Celsius scales, the INES Scale explains the significance of
events from a range of activities, including industrial and medical use of radiation
sources, operations at nuclear facilities and transport of radioactive material.
Events are classified on the scale at seven levels: Levels 1・ are called "incidents"
and Levels 4・ "accidents". The scale is designed so that the severity of an event is
about ten times greater for each increase in level on the scale. Events without safety
significance are called ・deviations・and are classified Below Scale / Level 0.」

要するにINESを使えば、世界中の誰とでも原子力や放射能事故に関して正確な情報交換が可能になるように想定されているのである。

以下にINESのレベルをIAEAの資料から引用する。三角形でレベルを表現しているが、危険度は当然逆三角形になる。従って、INES=5からいきなりINES=7へ変更するのがいかに手前勝手かはっきりする。INESという国際標準を使うにはこのINES=6を飛び越したのは何故かという国際的な説明責任を負う。IAEAや外国の調査団が福島原発に入り、もはや隠し通せない、言い換えれば、完全に尻まくりした結果が今回のINES=7の発表ではなかったか。
Ines_s

問題は数週間の間INES=5のままで通した影響である。INESが公共に対する危険度の共有という意味を持っている点から考えると、国民だけでなく世界もだまし続けたのではないかと言われても弁解の余地はないだろう。原発事故現場で働く人々、放射能被曝を覚悟しつつ救済に従事している人々、被災民及びその家族達等々はだまされて長期間放射能被曝をさせられたと当局への怨念は深まる一方ではないか。まさに当局は公衆と危険度を共有するのではなく、自分たちは危険を知りつつ安全なところに留まり、公衆を見殺しにするような戦中の大本営的な動きしかしていなかったのではないか。嘘に嘘を重ねても、何の解決もできない。福島原発の原子炉は辛うじて暴走を抑えられているに過ぎない。INES=7の発表が次なる尻まくり、責任逃れの予兆で無いことを願うばかりである。

追記:朝のニュースは政府はINES=7を公表するにあたり、事前に関係国へ通知したとの事。これだけ、危険性の大きな原発事故の大きさのレベルを変更するのである、各国政府は国民への説明が必要になる。当然この危機の重大性という認識を共有する事により被害の拡大を未然に防止でき、また連帯意識を広げることが出来るのである。意識的に低く設定されたINESはINESの精神を損ない被害を増大させ、連帯の妨げになるのである。透明性が重要なのである。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:桜守

歌題=桜守:

■花満つる さくらを見つつ 母思ふ この爛漫の季を 母も見にけり 14 井汲 美也子

母の心象は変わらないが、今の自分に重ねてみるとまた新しい発見をする。

2011年4月12日 (火)

身辺雑記:東京電力の意志決定遅れの理由はなにか

2011/3/12
昨日午後の東北地方太平洋沖地震の余震の大きさに驚いた。また玄関まで飛び出した。余震は徐々に弱まると楽観していた。その後、小さな揺れがかなり続いた。NET情報等によれば、この余震で福島第一原子力発電所の原子炉への注水が小一時間停止したようだ。注水作業をしていた人々の避難も含めて色々理由はあるだろう。ともかく、スキがあれば暴れ出そうとしている原発が4台も福島第一原子力発電所にはある。そのうち1台が暴れ出せば、そちらの対応が最優先になる。残りの3台には手が回らなくなる。すると次の2台目も暴れ出す。それが、3台目、4台目と続く。3号機はプルサーマルでプルトニウムを燃料に使う。放射能はウラン燃料より大きいのではないか。ともかく、何とか最悪の事態に走らないように必死でギリギリの作業が続いている。今後も余震は続くだろう。地震で原発自体や付属設備・建屋等が脆弱になっている可能性もある。自然災害としては、今後台風シーズンも来る。台風の通過と原子炉のメルトダウンが重なると史上最大の原発事故になる可能性も否定できない。その時は東京も放射能汚染地帯になってしまうだろう。今こそ長期的な視点から原子炉の暴走と破壊を阻止する根本対策を早急に行って欲しい。一瞬の油断で今までの努力が霧散して、更に大きな被害が発生する危険が差し迫っているのが現在の福島原発ではないか。

昨日の天気

TAVE= 12.4
TMAX= 19.5
TMIN= 6.6
DIFF= 12.9
WMAX= 9.6
SUNS= 6.4
RAIN= 0


身辺雑記:東京電力の意志決定遅れの理由はなにか

東京電力社長は体調不全で原発事故対応の一番大事な最初の一ヶ月の間にある期間入院した。日本有数の企業の最高幹部なのだから高血圧等は役員就任前に当然入念な診断が行われているべきであろう。在職当時、米国の技術者から、米国のビジネスエリートは肥満や喫煙をする人は自己管理が出来ないとみなされ出世も出来ないと聞いた事があった。あらゆるストレスに耐えるタフな人間を経営幹部に配置する事こそ最高の人的リスク管理ではないか。緊張で血圧が上がるのは当然。持病なのか経営幹部は株主のためにも自己の健康状態を示すべきではないか。アップルの最高経営責任者のS.ジョブは自分が病気で休養する旨を全従業員にメールで伝えたとの事だ。株主はこういう情報があれば、アップルの経営危機を何らかの意味で評価して、自分の保有株の扱いに反映できる。何の対処もなく突然株の暴落を引き起こすのは経営責任に反する例の一つであろう。

東京電力のホームページの一般向け組織図を見ると、トップに会長1名、その下に社長1名、その下の副社長6名が経営上層部を構成する。株主向けホームページでは、更に各役員の詳細な権限と責任が記述されている。それによると、要するにこの8名の最高経営層が東京電力という会社の代表権を持っている事が分かる。それを言い換えると、代表取締役と言う点では8名の最高経営層は同等の権限と責任を持つという事だろう。当然社内では職務分掌が規定されていると思うが、対外的にはこの8名の最高経営層は全て同等に東京電力を代表して権限を行使しその責任を負うことになる。

東京電力を馬車にたとえれば、東京電力は8頭の馬車で動かされている事になる。ところが、馬ならば前の方にニンジンをぶら下げ、よそ見をさせず、尻を叩けば先ずは前進するだろう。東京電力の8頭の馬車馬は危機に際してどんな動きをするのか。単に外部から見ていただけでは馬同志のダイナミックスを読めない。おそらく、競争と協調というダイナミックスが働いているだろうが。対外的に下手な動きをすれば、仲間の馬に足をすくわれるという危険は常にあるのでは。組織が最高に働けば、8頭以上の力を発揮する可能性もある。三本の矢の譬え、三人寄れば云々という喩えもある。しかし、組織の位相が外れると力は分散し、進むべき方向を間違える可能性もあり得る。どちらかと言えば、現在は塹壕のもぐら宜しく、モグラ叩きに自分だけは会うまいと保身モードに入っているのではないか。

東京電力の意志決定の遅れは経営組織そのものにも原因があるのではないか。技術系の役員が少ないのも科学・技術的な判断を遅らせているの要因かも知れない。東京電力の社長が入院後出社したのが4/7らしい。福島原発事故以来、ようやく4/11福島県を初めて訪問し謝罪したとの事だが、余りにも遅すぎる。あまつさえ、福島県知事は訪問を拒否したとの事だ。当然であろう。組織が巨大になりすぎると意志決定が遅れるのは仕方ないと見るのか、意志決定の遅れ自体をリスクと見るのか。恐竜が意志決定の遅れを考えなかったような状況があったのであろうか。株主側はどういう見方をしたのか。新日鉄の場合、代表権があるのは会長1-社長1-副社長4の6名体制だ。船頭が多すぎて小田原評定ばかりでは危機を乗り越えるのが遅れてしまわないか。一層のこと、東京電力上層役員は総懺悔して役を降り、平取締役役を昇格させる程度の英断を持って、社会や株主の期待に応えるべきではないか。

追記:カテゴリー(老人の寝言)を作ってそこに入れる。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:ゑんどうの花

歌題=ゑんどうの花:

■どこにでもある  独りゐのうたなぞ 詠みたくなし  咳きつつも ひとりゐのうた 108 渡辺 正代

独りゐの歌は沢山あるが、それぞれ色調や陰影が異なる。この歌はその複雑な心境を詠んだようだ。

2011年4月11日 (月)

会社生活断面記:東北生まれの元職場の同僚はどうなったのか

2011/4/11
昨日の朝晩オートバイの空ふかしの音が耳に響いた。日曜日である、気候が良くなった、ガソリン事情も好転、東北関東大震災も遠のいた等の要因もあるかもしれない。何か見えない物による抑圧から解放されたいという気分がそのような行為を誘発している面もあるかもしれないが。数台のグループのようで、暴走族とは言うまいが端迷惑ではある。

群馬県議員選挙の結果が出た。群馬県民は投票した一票に何を託したのであろうか。
平成23年4月10日の県議選(伊勢崎市)
投票率:41.67(男) 42.42(女) 42.05(計)

前回の群馬県議選挙結果は以下の通りだった。
平成19年4月8日執行
群馬県議会議員選挙投票結果(伊勢崎市)
投票率:48.03(男) 49.78(女) 48.92(計)

投票率の低下は何を意味しているのか。少しは向上するのかと期待をしたが。

昨日の天気

TAVE= 13.2
TMAX= 18.4
TMIN= 6.9
DIFF= 11.5
WMAX= 3.3
SUNS= 5.9
RAIN= 0

会社生活断面記:東北生まれの元職場の同僚はどうなったのか

本日で平成23年3月11日東北地方太平洋沖地震発生から1ヶ月となった。警察庁発表の3/10現在の東北関東大震災の死者:13,013人、行方不明者:14,608人、負傷者:4,684となっていた。福島第一原子力発電所の原発事故による放射能が行方不明者の捜索を困難にしている面が大きいようだ。行方不明者の捜索も時間との戦いになるだろう。行方不明者の捜索にあたっている人々は行方不明者の声なき声を励みとしているのではないか。頭が下がる。自然に涙が出る。頑張って頂きたい。会社生活も、一面では全国各地からの出身者の交流の場所であった。東北生まれの同僚も数名いた。一番記憶に残っているのが、Uターンで郷里に帰って就職したA君の事だ。専門の経験と技術を持つ技術者が退職するとその影響は大きい。何とか引き留めようとしたがUターンの決意は固かった。自分の会社生活で初めて退職決裁書を書いた。その後の会社の流れを振り返ると、万事塞翁が馬の譬えのようである。郷里で従事した仕事の詳細は知らないが、当時の話の中でプラント関係の仕事だと聞いた覚えがある。プラントとは大規模の工場施設等を意味するだろう。そうすると、化学プラントや発電所等でも仕事をしていたのだろうか。原発関係のしごとはどうだったのか。地方分権と色々な議論が盛んであるが、地元で就職が出来る地元産業の育成こそ地方分権の原点ではないか。

以下本題。

かみつけ女流歌人 雅:日々の流れ

歌題=日々の流れ:

■肯定も 否定も忘れ 山に樹を 伐りて歌よむ ありし日の夫  35 木村 妙子

ありし日の夫が、山で樹を伐り歌を詠んださまが、肯定も否定も忘れるほどの一途さだったようだ。

追記:今、この歌を読み直して、文面通りの受け止めしかしていなかった事に気付いた。「肯定も 否定も忘れ」とは一途さともとれるが、林業という息の長い仕事を運命として受け入れて黙々と仕事をしている姿が浮かんできた。自分が植林した樹木は次の世代が伐る。今、伐っている樹木は先代が植林したのかもしれない。しかし、運命として受け入れて云々でも言い足りないような気もする。作者は「肯定も 否定も忘れ」という中に夫の人生の全てを投影させているようだ。

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    刃物という視点で多くの事例が取り上げられている。刃のある道具の理解にも役立つ。類書が少なく貴重な一冊。「すべり変形が切断の原理」という考え方で説明している。
  • 沼田 真   : 植物たちの生( 1972年 岩波新書(青版 833))
    「ご要望にお応えしてアンコール復刊(1988年岩波新書50年記念復刊) 地球生態系の中で自然を見直す」(腰巻きのフレーズ)。植物の知恵と戦略に人類は勝てるのか。
  • 出町 誠: 14_NHK趣味の園芸:よく分かる栽培12ヶ月  カキ(NHK出版2007年)
    初心者向け柿栽培参考書(新版)。旧版と比較すると楽しい。
  • 中村三夫: 13_NHK趣味の園芸:作業12ヶ月  カキ(NHK出版1996年)
    初心者向け柿栽培参考書(旧版)。新版と比較すると楽しい。
  • 山科正平: 12_細胞を読む   電子顕微鏡で見る生命の姿
    細胞はどんな部品からできているのか。そんな疑問に答えてくれる一冊。何事も形を見るのが第一歩。μからÅオーダーの世界で、細胞をメスで解剖するように、電子顕微鏡というメスで解剖して見せてくれるので興味が尽きない。
  • 柳田充弘: 11_細胞から生命が見える
    著者の専門は分子生物学、細胞生物学。普段生物を考えても細胞レベルで止まってしまう。その細胞の中で色々な分子が働いている。細胞こそ生命の基礎だが、その細胞の中の動きを知るのに最適な一冊。疑問の発端はなぜ発根剤が効くのかということ。薬剤が細胞膜を通過して細胞内で分子と分子が作用するイメージができた。本書でできた細胞のイメージは小さな無数の穴が空いた水分が充満したヨーヨーのようなもの。そのヨーヨーの中に分子部品が詰まっている。細胞自体もタライの中のヨーヨーのように浮かんでいる。細胞図面の空白部は真空でなく水分だ。細胞の内外に水がないと細胞は生きられない。水が生命のゆりかごだ!
  • 野口悠紀雄: 10_ホームページにオフィスを作る(2001年 光文社)
    ITが輝いた時代の作品。HPの活用法は参考になる。参考:url=http://www.noguchi.co.jp/(野口悠紀雄 ONLINE)
  • 小池洋男 編著: 09_果樹の接ぎ木・さし木・とり木(農文協:2007/3/31第1刷)
    やや専門的であるが、実務専門化が分担執筆しており、その場で役に立つ一冊。
  • ノーバート・ウィーナー(鎮目恭夫訳): 08_サイバネティックスはいかにして生まれたか(みすず書房1956)
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